赤ちゃんにおむつはいらない

著者 :
制作 : 三砂 ちづる 
  • 勁草書房
4.17
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本棚登録 : 136
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326653461

感想・レビュー・書評

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  • これは面白かった。おむつなし育児について、民俗学的なアプローチ有り、社会学的なアプローチありで。前に、以前、女性は生理をある程度コントロールできていた、というのを読んだことがあったが、赤ちゃんも、のべつ幕なしにおしっこやうんちをしてるわけではないらしい!!おむつをつけるから、そのような習慣になるのであって、昔(時代によってだけど)やり手水といって、おむつじゃないところに(まあ、例えば庭の隅だったりとか)におしっこさせたりするのはフツーだったりしたようだ。かねてから、赤ちゃんはおむつが濡れるとなく、みたいなことを普通に言うがそのことについて、どこかそうなのかなあ・・・?と軽く疑問に思っていたが、やっぱり、というより、おしっこやウンチがしたくて泣く、らしい!だよねー!!だって大人だって、「トイレいきたーい!」となったら、結構そわそわしたりしちゃうもんね!ま、おむつはいらない、というほどの住環境ではないので、それはムリだけど、(昔は畳の部屋というより、板の間の家が多かったから大丈夫だった)おまるにやり手水っていうのはやってみたい。

  • これは決して、こうすればこうなりますよ的な育児のハウツー本ではない。
    いかに子供を育てるかを根本から考え直そうという育児に対する心構えを書いた本である。

    育児とは何かをもう一度考え見つめなおした上でのやり方、子供への接し方が、結果としておむつの使用の最小化を生むのであって、「おむつの使用を少なくしましょう」というものではない。

    これを読んで、子育てへの考えがかなり変化した。深く納得すると共に、第一子の時の育児の仕方を深く反省した。

    本書に共通して流れているのが、手間をできるだけ省くのが育児ではない
    ということである。これは私もそう思う。以前「育児は大変だから外注できる部分は外注せよ」みたいな文章を読んだことがある。しかし大きな違和感を感じた。育児は効率でやるものではないからである。

    確かに共働き、核家族などにとって育児は大変な労働であり、問題である。手を抜ける部分は抜きたいのは人情であろう。しかし、手を抜いていい部分とダメな部分がある。子育ては工場で機械を作るのとは違うのである。人を育てるのには十分な無駄、非効率性が必要なのである。

    しかし、ここにもう一つ重大な見落とされがちな事実がある。大きい声ではいえないけど、育児は基本的に近道(に見える道)を行こうとすると遠回りになるのであり、遠回り(に見える道)が実は最短の道なのである。そういうものなのである。(これは私がわずか4年2ヶ月間の父親歴で得た教訓であるので、反論は大いに歓迎する。)

    効率性を追求する人は結果的に効率的でありえない。なんという皮肉!だから結局育児に効率性という基準を導入してはいけない。だとしたら我々がよりどころとするのは何か。それが本書に書いてあるのです。

  • 1人目が現在二歳半過ぎでほぼ大丈夫になったとはいえ、まだオムツ外しが完了していないので、今二ヶ月の2人目はどうにか早めにおむつ卒業をさせたいとおむつなし育児に挑戦しようと決めていました。

    おむつなし=おむつになるべく頼らない、というだけなので、布おむつをずっと使っていて頻繁に濡れていないか確認したり、おむつをしょっちゅう変える習慣があるわが家には割と挑戦しやすいんですね。そんなおむつなし育児を始める際に情報を集めていて、評判がよく出会ったこの本。

    無理やり早い時期におむつを取ろうとするというのではなく、あくまでおむつで排泄する癖をつけないことの重要性を説かれています。興味はあるんだけどどうやるんだろう?とか自分には出来ないかも、と思っているママさん、妊婦さんには是非読んでもらいたい一冊です。頑張ってみよう、きっと自分もできるはず、と励まされますよ。

  • 内容紹介
    かつて行われていたなるべくおむつを使わない育児。育児は「生活の知恵」から「専門家による指南」に沿う手法にいつ、なぜ変わったか。それは紙おむつの普及とどう関わっていたか。現代の親子が「おむつなし育児」に挑戦した様子を活写、「常識」にふりまわされない育児手法を提案するとともに、育児を「負担」にさせる社会のあり方を問う。

    [関連書]『おむつなし育児―あなたにもできる赤ちゃんとのナチュラル・コミュニケーション』(柏書房)『親子で楽しむ!おむつなし育児 0歳からできるナチュラル・トイレトレーニング 』(河出書房新社)



    なるほど!
    です。
    色々参考にしてみたいと思います!
    今から実践!!!

  • 子供ができたら読み返したい。

    http://OTAKUKUN.exblog.jp/10422061/

著者プロフィール

1958年山口県生まれ。兵庫県西宮市で育つ。京都薬科大学卒業。ロンドン大学PhD(疫学)。作家、疫学者。津田塾大学多文化・国際協力学科教授。専門は疫学、母子保健。著書に、『オニババ化する女たち』(光文社新書)、『死にゆく人のかたわらで』(幻冬舎)、『女が女になること』(藤原書店)、『自分と他人の許し方、あるいは愛し方』(ミシマ社)、『女に産土はいらない』(春秋社)、『セルタンとリトラル』(弦書房)、『ケアリング・ストーリー』(ミツイパブリッシング)など、きものについては『きものは、からだにとてもいい』(講談社+α文庫)がある。編著に『赤ちゃんにおむつはいらない』(勁草書房)、共著に『気はやさしくて力持ち』(内田樹、晶文社)、『ヒトはどこからきたのか』(伊谷原一、亜紀書房)、訳書にフレイレ『被抑圧者の教育学』(亜紀書房)などがある。

「2024年 『六〇代は、きものに誘われて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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