地域包括ケアと地域医療連携

著者 :
  • 勁草書房
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本棚登録 : 59
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326700875

作品紹介・あらすじ

団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降、医療需要と認知症高齢者のさらなる増加に備え推進される地域包括ケアの展望を問う。前著『安倍政権の医療・社会保障改革』以降2年弱の医療・社会保障制度改革の動向を歴史的な視点から包括的・複眼的・実証的に分析、地域包括ケアと地域医療連携を統一的に検討する。

感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:2F書架
    請求記号:369.26||N 73
    資料ID:W0182275

  • 地域包括ケアに限らず混合診療解禁など、行政の各施策の背景、筆者の考えが展開される評論本。内容が総花的な印象。学者向けの本。

    ■第一次報告で提示された病床数削減が困難な理由(p55)
    ・医療資源の集中投入なしに平均在院日数短縮と病床削減を行うと、医療者の疲弊・医療荒廃が生じる
    ・現在は急性期病床の境界点とされる「医療資源導入量:C2:(一日当たりの出来高点数600点)」を下回る急性期病院の多くが、診療密度を高めて、境界点を上回るための経営努力を強める
    ・高齢者の受け入れについて、主に二次医療救急機関が多くを担っており、対応能力の引き上げが必要であるが、急性期病床の大幅削減はそれに逆行する

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:369.26||N
    資料ID:51600316

  • 出張の予習のために読了。2014年から2015年にかけて書かれた、第二次安倍政権の医療社会保障政策を「地域包括ケアと地域医療構想」に焦点を当てながら、述べられた論文集。現在の状況を学術的に理解するには良書と思う。まず、地域包括ケアは「システム」ではなく、「ネットワーク」であり、主たる対象は都市部であるということ。そのため政府が考えているようには進まない可能性がある。地域医療構想では7対1病床削減は思わく通りには進まない可能性。ホールディングカンパニー型法人は進まない。混合診療解禁も急には進まない。など、医療社会保障について、抜本改革は難しく部分開花にとどまること、公的医療費抑制と医療の営利産業化は避けられない現実ではなく、別の選択肢もあることが述べられていた。

  • 最近の福祉医療分野の動向を理解する上で欠かせない一冊かと。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:369//N73

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著者プロフィール

二木 立(にき りゅう) 1947年生。1972年、東京医科歯科大学医学部卒業。代々木病院リハビリテーション科科長・病棟医療部長、日本福祉大学教授・副学長、学長を経て現在、日本福祉大学名誉教授。著書:『保健・医療・福祉複合体』(医学書院、1988)、『医療経済・政策学の視点と研究方法』(勁草書房、2006)、『民主党政権の医療政策』(勁草書房、2011)、『TPPと医療の産業化』(勁草書房、2012)、『安倍政権の医療・社会保障改革』(勁草書房、2014)、『地域包括ケアと地域医療連携』(勁草書房、2015)、『地域包括ケアと福祉改革』(勁草書房、2017)、『医療経済・政策学の研究』(勁草書房、2018)、『コロナ危機後の医療・社会保障改革』(勁草書房、2020)等。

「2022年 『2020年代初頭の医療・社会保障』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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