台湾に残る日本鉄道遺産 - 今も息づく日本統治時代の遺構 (交通新聞社新書040)
- 交通新聞社 (2012年2月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784330269122
感想・レビュー・書評
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この巻では、現在台湾にある日本統治時代の鉄道関係施設のガイド解説です。
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歴オタ・鉄オタ向けの台湾ガイドブック、という観点で読んだ。簡潔ながら興味深い内容。
写真がモノクロなのは残念だがしかたがない。現物を見に行こう。とりあえず、今後の台湾旅行の参考にします。 -
以前、台湾に行った際は乗ることがメインだったがこれを読んで駅舎などを巡履帯と思った。
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自分が生まれた頃より以前の日本や先人の実績に関心を持ち始めて10年以上が経つ。私たちの祖父母世代が残した様々なものに敬意をしながら、それらに触れて当時のことや関係者に思いを馳せる時間は充実したものとなる。
戦後、台湾と日本は全く異なる道を歩んだ。それゆえ、今の日本以上に日本らしいところがあるようだ。本書によれば、庁舎、駅、橋等の構築物が当時の様子をそのまま伝えるケースもあるし、今でもD51やC12形式SLが台湾で動体保存されている。うれしい限りだ。
これまでに台北には2度訪問し、そのうちの1回は鉄道の旅を旅程に加えていた。本書130頁にも取り上げられている平渓線だ。なつかしい。その他にも魅力的な鉄道遺産がたくさん紹介されている。また近いうちに家族で台湾を訪れたい。 -
はじめに断っておくが、僕は鉄道ファンではない。
乗り物で言うと、どちらかというと飛行機派だ。
本書は台湾という言葉に惹きつけられて購入。
鉄道ファンでなくても楽しく学ぶことができる良書だ。
タイトルのとおり、台湾に残る日本の鉄道遺産を詳しく解説。
台湾の鉄道のほとんどが、日本統治時代に発展したものが多い。
また、砂糖や木材を運ぶ為の産業鉄道も多く、いまは観光資材となっている。
日本では台北から近い平渓線や阿里山山林鉄路などが有名だが、
もちろん本書ではこれらを詳しく解説しているとともに、マイナーな
路線や駅舎などについても記されている。
鉄道とともに発展した産業や日本統治時代の文化をしるという面で
鉄道ファンのみならず、台湾好きなら是非読んでおきたい一冊。
そして、本書を片手に台湾鉄道旅行に浸りたくなるだろう。 -
3月に台湾へ行き、歴史遺産の保存・復元状況を視察することになった。16年ぶり再訪の予備知識を得る目的で手に取った本。
台湾では、90年代後半以降の民主化で、それまでタブーとなっていた郷土研究が一気に開花する。その結果、日本統治時代を中心とする歴史遺産に一気にスポットがあたり、保存運動が各地で巻き起こった。鉄道もその一つであり、朽ち果てる寸前だった駅が守られたり、ローカル線を旅する鉄道ファンが現れたりと、単なる乗り物から文化遺産へと変わったのだという。
本書は、駅舎を中心に鉄道遺産として価値の高いものを現地情報を交えて詳細に解説したもの。もう日本では失われてしまった「古き良き日本」を求めて、ぜひ台湾を訪ねようという気持ちが高まってきた。