HSPと発達障害 空気が読めない人 空気を読みすぎる人

著者 :
  • 廣済堂出版
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本棚登録 : 267
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331522806

作品紹介・あらすじ

HSP(過敏性症候群)と発達障害、ともに強い「生きづらさ」を感じる共通項があるが、その境界線はグレー
ゾーンでもある。「あなたはHSPなのか発達障害なのか?」「空気が読めない発達障害と空気を読みすぎる
HSP」など、HSPと発達障害の違いを整理し、生きづらさを克服する対処法をベストセラー医師が指南。

感想・レビュー・書評

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  •  HSP(Highly Sensitive Person)と発達障害、脳の働きの「過剰」又は「不全」が生きにくさや優れた能力を生む出すとのこと。
     いずれにしろ義務教育や会社等での均一性が求められる社会では周囲との軋轢を生むことも多いだろうし、能力を生かして活躍している例も多い。優れた能力を持つ持たないに関わらず、また、HSPや発達障害のひともそうでないひとも、周囲の人の能力を理解し共生していく気遣いが必要なんだろう

  • 著者の高田先生は1935年12月12日生まれ。年齢を鑑みると内容は超モダン。40歳の医師が著述したと言われても信じてしまうレベル。(内容のディティール的に、口述筆記かも?)

    それはさておき、、、、内容のメモ。

    —————————

    ・HSPと発達障害は多くの共通項がある。が、空気読みすぎ、空気読めなさすぎ、というのが大きな違い。

    ・偏りはあっても他の能力でカバーできるとしたらそれは「障害」ではなく「かけがえのない個性」

    ・★不安やドキドキが出たら、「特に心配するほどのことではない」「脳の誤動作の一種」と自分に言い聞かせること。

    ・HSPは過剰反応、外部からの刺激が原因。「困った症状」は外部刺激の結果によるもの。発達障害は脳の機能そのものが原因となる。

    ★困った症状は「特定条件下」での結果なのか、「常に起きているのか」を考えてみると良い。

    ・HSPの大いなる能力とは、「危険が起きる前に、避けること」

    ・最低限、機械的な対応をすれば良い

    ・HSPは言葉の裏を読みすぎるので、もっとシンプルに単純にとらえる訓れが必要!

    ・脳のシステムを調整しているのは、ドーパミンとノルアドレナリン

    ・高学歴なのに自己肯定感感情が持てないのは、自分より優れた人が出てくると「自分はダメだ」と感じてしまうから。

    ・長所を把握してクセや傾向を活かせる道を探す。武器として活用する方法はないか、考える。

    自分より明らかに優れている人がいる時、同じことをしていてはかなわない。その人たちがやらないこと、出来ないことで、自分ができることはないか、を探すことが自分を輝かせることにつながる。

    ★人とのコミュニケーションが苦手だと思うことは、こころに煩悩の雲がかかっている状態。取り払うには座禅やマインドフルネスが効果がある。

    ・事件の根底には「他人との比較」から生まれる「自分へのダメ出し」があるのではないか。

    ・HSPには「ぼんやりしなさい」といってもいろいろ気がついてしまうので難しい。自分の意思で「ぼんやり」することが必要。

    ★ぼーっと水や雲を見ている時に脳のある部分が活発になる。その時に必要なものが必要な場所に収められていく。

    ぼんやりすることで、他者から影響を受けた心を、本来の自分に戻す効力がある。

    ぼんやりすると気が楽になる、と自分に言い聞かせて、意識的にぼんやりすると良い。

    ★驚いた時やパニックになったら息を「吐く」を意識すること。


  • 他人の苦しみに共感や理解を示すことはできても、おそらく自分自身が感じる苦しみ以上に苦しいと感じることができるものはないのではないかと思います
    自身が苦しいと感じているのであればどちらであれ読んでみると少しほぐしてくれる内容

  • 発達障害、hsp 傾向のある著者から同じような人に向けた応援の著って感じでした。

  • まさしくHSPもADHDもどちらも当てはまる…私はどっちが優位なんだろう…と悩んだことがありました。
    生活が出来ないほどではないけど、心地よく生活を続けていくには意識しなければならないことが多すぎて、体調が優れない時なんかは疲れる、出来ない自分を責める、なんてことがあります。
    精神科にも行ったけど、はっきりと診断されたわけでもなくどっちつかずな状態にモヤモヤしてました。

    この本のチェックリストだけを見るなら、私はHSP気質が優位。ADHDだと思った症状は、特にBGMがうるさかったり、匂いが気になる時だったり、高圧的な態度や大きい声が周りでする時によく出やすいんだと気付きました。
    逆に言うなら、そういうことがない静かな自然の中などでは、思考がとっ散らかるくらいでそこまで困ったことになりにくい。
    自分の傾向を掴めただけでも、この本を読んで良かったと感じる。

    孫、というワードが出てきた瞬間、勝手に若い男性だと思ってたから、著者は何歳なの?!ってビックリした。
    プロフィールに書いてないだけで、孫がいる人も著者になり得るもんな、とその後一人で鎮火。

  • 自分で解決出来る問題 と 共存するしかない問題 を区別する
    後者→ホルモン、脳の機能等によるものが原因
    神経や気質の問題と捉え、瞑想や運動などで緩和

  • HSPと発達障害(ADHDなど)の症状は似ていて、精神科医でもその診断を誤ることがある。
    発達障害は脳の機能自体に問題があり、多動や注意力欠陥になるが、HSPは感覚が敏感すぎる故に他のものへ注意が逸れ、発達障害と似たような特徴が見られる。
    人間関係においても、発達障害の人は人の気持ちが読み取れないがために、大勢の人といるのが苦手。
    HSPは人から受けとる刺激を強く感じるため、大勢の人といるのが疲れてしまう。
    つまり、発達障害は内的要因(脳の機能)で、HSPは外的要因(外部刺激)で、さまざまな症状を感じる。
    ただ、HSPにせよ、発達障害にせよ、一人ひとり症状は異なってくる。
    自分の傾向を理解し、それを他の能力で補ったり、長所を伸ばすことを意識して生きれば良い。

  • 訳あって、発達障害まつわる本を読み漁ってた時に見つけた。
    元々両者の違いについて気になっていて、比較されている本書を読むことにした。



    症状が似ていることもあり、違い・区別はどこにあるのかと思っていた。
    発達障害が脳の問題なのに対して、HSPは外部刺激が原因だと、非常にわかりやすかった。
    そして、発達障害やHSPと一言で言ってもその中にも、色々とタイプがあること。

    自身の脳のクセや傾向を理解すること、とあり、納得ができた。

  • 「生きづらさ」を抱えていること、そして、一人ひとり症状(傾向)が違うこと。

    自分の傾向、クセを把握し、自分に合った対処法を見つける。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50217723

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著者プロフィール

1935年、静岡県生まれ。慶應義塾大学医学部卒、同大学院修了。医学博士。ニューヨーク州立大学助教授、浜松医科大学教授を経て、同大名誉教授。専攻は生理学。日本生理学会、日本臨床血液学会などの評議員も勤める。
89年、中国科学院より国際凝固線溶シンポジウム特別賞を受賞。
91年、ポーランドのビアリストク医科大学より名誉博士号を受ける。
血液学と生理学の分野で国際的な活躍をする一方、最新科学の成果を実生活に生かす具体的な方法を説いて幅広い読者をもつ。
著書には「40歳を過ぎても記憶力は伸ばせる」(講談社)「ウツな気分が消える本」(光文社)など多数。

「2004年 『定年後は「いきいき脳」を鍛えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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