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- Amazon.co.jp ・マンガ
- / ISBN・EAN: 9784331900376
感想・レビュー・書評
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読みたくて読みたくてやっと手に入れた一冊。この人の描くお話は感想書くのが難しい。
代表作のお話は三角関係+1の1が主人公で、思い人の人とはくっつかない。こう書くと悲恋に思えるかもしれないけれど、悲恋と呼べるものではないと思う。読後感はとても爽やかだ。それは主人公が項垂れていないからで、しっかりと前を向いているからだ。
旧約聖書の話を使いながらとても丁寧に心情描写している。会話で進んでいく物語は言葉一つ一つがスルスルと心の中に入っていく感じがした。
個人的には今後の井上×野瀬がとても気になる。くっつけ!
表題作の他に短編が二本。
『アブサロムの沈黙』と『二十三時』。どちらも面白かった。
特に『アブサロムの沈黙』が良かった。個人的にこの本のお話の中で一番好き。
幼馴染に恋をしてずっと言えずに大学の進学を期にスッキリしたいからと告白をする主人公と、それじゃあセックスするか、と言っちゃう攻め。無理矢理関係を結んでしまって、主人公の心に大きな傷が残った。数年後再び出会って~っていう話なんだけど、とにかく話の流れが好き。
変にお互い両思いです。ハッピーエンド!とならないところがいい。
好き嫌いの別れる作家さんだとは思うけれど、私は本当にこの人の作る雰囲気が好きだと改めて思った一冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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