リンゴの心

  • 佼成出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784333026036

作品紹介・あらすじ

命がけでリンゴの完全無農薬栽培に挑んだ木村秋則氏と天台宗の大僧正である荒了寛師が対談。自然と人間が、共に生かし、生かされ、生きていくには-「奇跡のリンゴ」に学ぶ究極の人生訓。

感想・レビュー・書評

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  • チェック項目5箇所。私はリンゴを収穫するとき、必ず木に「ありがとう」って言います、感謝の言葉をかけずにはいられないのです、「皆さんの体には米一粒も実らないよね。私の体も同じ。米一粒もリンゴ一個も実らないの。もっと稲に感謝しよう。稲はどこに育ちますか。土でしょ。だから土にもお礼を言おうよ」。リンゴの葉を調べてみたら、病気にかかった患部には水分がいかないようになっていたんです、そうして、最後にはカラカラに乾燥して患部だけが抜け落ちる、だから丸い穴が開くんです、わざわざ元気なリンゴの葉に病原菌を塗って実験したら、やはり同じ結果が出ました。雑草を刈ったら土が乾いてしまうんです、夏になると男の人はよく髪を短くしますよね、それで涼しくなると思いますか? 結果はその反対です、暑いんですよ、頭皮に直接日差しが差し込むんだから、土の場合も同じです、雑草を刈ると地中の温度がどんどん上がって乾燥するわけですよ、すると、そこに根を張っている木は苦しくてどんどん弱っていく。一度だけ女房に「もうやめよう」と言ったことがあります、もちろん、女房は何も言いませんでした、ところがその話を聞いた長女は怒ったそうです、「なんのために、私たちはここまでがまんしてきたの?」って。農薬を使っている野菜には虫が群がってくる、不思議ですね、農薬によって何度撃退されても、虫たちは野菜を食べにきます、まるで私たち人間に代わって、農薬づけの野菜を食べてくれているようです、「この野菜を食べちゃいけないよ」って私たちに教えてくれているようです。

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著者プロフィール

1949年青森県弘前市生まれ。
弘前実業高校卒業後、川崎市のメーカーに就職。そこを1年半で退職して71年に故郷に戻り、リンゴ栽培など農業一筋の生活を始める。
78年頃から無農薬・無肥料のリンゴ栽培に挑戦するが、失敗続きで苦難の日々を送る。
しかし遂にその完全無農薬・無肥料のリンゴ栽培に成功、2006年にNHKテレビ「プロフェッショナル仕事の流儀」に登場し、注目される。
現在はリンゴ栽培のかたわら、国内外において自然栽培法の指導や講演活動で多忙な日々を送っている。
2013年に、その挑戦と苦難の日々を描いた映画『奇跡のリンゴ』が公開され、大きな反響を呼んだ。

「2020年 『新装版 地球に生まれたあなたが今すぐしなくてはならないこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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