イタリア人の働き方 (光文社新書 132)

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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334032326

作品紹介・あらすじ

本書では、さまざまな例をあげて、イタリア人がゼロから、あるいはマイナスの状態からどのように事業を立ち上げて成功したかを紹介する。女性も男性も、ここで紹介する人たちは、一人で仕事を始め、会社を興し、実績を作り、名前が知られるようになった。多くの人が、社会的に恵まれず、中には義務教育すらまともに修了しないままに、苦労して成功を収めている。-人口五七〇〇万人の国で法人登録が二〇〇〇万社。国民全員が社長の国・イタリアの底力。

感想・レビュー・書評

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  • この本に感化されて活動を始めたという人たちに
    出会って購入した一冊。
    労働人口のほとんどが事業主という国民全員が社長と言えるような国の
    人々にとっての仕事観が伺えて面白かった。
    このイタリア社会の仕事に対する考え方、お金に対する考え方は、
    今後の日本が参考にすべき点がたくさんあるように思えた。
    「大量生産しようとすると質が下がるからしない。」
    この言葉は心に残る。
    なんでもかんでもお金に目をくらませて、生きるのはむなしい。
    お金では買えないものがあるということを忘れてはいけない。

  • イタリアの大きな組織でイタリア人と働いた後、今は小さな組織でイタリアの中小企業との連携で働いているので少し思ったことを書こうと思う。
    明らかにイタリアは、個人のパワー、強烈な自我がさく裂しているので、中小企業や家族経営が発展しているのは分かる気がする。大企業より小さい規模の会社で自分のやりたいようにやることを好むイタリア人が多いような気がする。
    ただ、海外を相手に仕事をしているイタリア人は、自分たち流を外国人相手にまで強要してしまい失敗してしまう。また、イタリアには特に大学を卒業しているモノは謙遜な態度など取らず、職歴がごくわずかでも、たとえプレカリアート(非正規雇用社員や期限付き雇用)だとしても自分は立派な一人前として意見するので、アジアでは嫌がられるのかもしれない。管理職に直々もの申すプレカリアート、日本ではそういないのでは?自分の雇用されている立場を考えずに自分流を貫き通して失敗するイタリア人も少なくはない。

  • イタリア人とも仕事し、何回かイタリアに行く機会があったが、自分だけでなく、他人にも関心のある国だった印象がある。
    自分の幸せを自らの力で守り抜く。と言う、彼らのある意味での現実主義的な考えは、会社が守ってくれなくなった現代の日本でこそ、改めて自ら考えなければならないと感じた。

  • 怠惰な国民というイタリアですが、実はイタリアにはユニークな仕事を誇りを持ってしている人たちが多くいるということを実人物写真・名前も含め紹介をしている本。VIPが訪れる美人の靴磨屋、ヴェネツィアの水上タクシー運転手、本人に代わって豪華な買い物を決めてくれるパーソナル・ショッパー、絵画修復の魔術師、自転車作りの天才、フィアットの女性エンジニア、ワインの産地における世界最高のラガー・ビールの生産者、悪魔払いの第一人者、世界一のパパラッティ・・・。実に楽しい職業ばかりです。こうして並べてみると、イタリア人は決して怠惰ではなく、生活を楽しんでいる国民だということが良く分かります。そして世界の有名人・豊かな人たちが集まってくる国ならではの職業だと思います。

  • 深澤秀です。
    このイタリア人の働き方という本は、題名通りイタリア人で成功した人たちの体験談が書かれており、日本人である私がこの本を読んだときとても刺激的に感じられました。
    日本人とイタリア人の違いについてもかかられており、日本人は「とりあえず働いてお金を得て、お金があるからそれで楽しみをみつける。」イタリア人は「楽しみを得るために働いてお金を得る。」といった具合に、目的と結果が逆になっているようです。
    このことはどちらがいいとは言えませんが、楽しみに重きをおいているイタリア人の考え方は僕にとっては刺激的に感じられました。
    成功者としてあげられている人に、靴磨き職人の方がいて
    この方は靴が好きで好きでしょうがないという思いで、この職業につき自分の魅力を武器に常連客をつけていき結果、自分の好きなことをしてお金を儲けていました。
    私は、日本人はとりあえずつける職についている人が大勢いると思いましたが
    私自身、好きなことというものを見つけてそれを仕事に繋げていけるようにしたいなぁという気持ちにされられました。

  • 人口6000万人弱にも関わらず2000万もの事業所がある「国民のほとんどが社長」の国イタリアで、小さく誇りをもって仕事をしている人たちへのインタビュー集。
    VIPご用達の靴磨きから、世界トップのビールメーカー、エクソシストまで。

    共通するのは、事業をむやみに大きくするのではなく、目の届く範囲で、できる限りのクオリティで、誇りを持って仕事をしているところ。

  • [2012.その13]様々な業界、職種のイタリアのプロフェッショナルな人たちがインタビュー形式で紹介されている。「一芸は万芸に通ず」というと少し本書のニュアンスとは違うかもしれないが、角界のプロフェッショナルたちがその道を究めているように、自分も何かを極めてプロフェッショナルを目指したい。

  • 日本とは違う価値観。儲けよりやりがり。とても素敵な生き方だと思う。

  • [ 内容 ]
    本書では、さまざまな例をあげて、イタリア人がゼロから、あるいはマイナスの状態からどのように事業を立ち上げて成功したかを紹介する。
    女性も男性も、ここで紹介する人たちは、一人で仕事を始め、会社を興し、実績を作り、名前が知られるようになった。
    多くの人が、社会的に恵まれず、中には義務教育すらまともに修了しないままに、苦労して成功を収めている。
    ―人口五七〇〇万人の国で法人登録が二〇〇〇万社。
    国民全員が社長の国・イタリアの底力。

    [ 目次 ]
    第1章 サービスの達人たち
    第2章 手仕事の達人たち
    第3章 食の達人たち
    第4章 プロジェクト・リーダー
    第5章 人に幸せをもたらす経営
    第6章 イタリアならではの職業

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 日本とゆう国は、閉塞感で一杯のような気がします。イタリアとゆう国は、開放感で一杯のような気がします。

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著者プロフィール

ジャーナリスト

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内田洋子の作品

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