- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334033804
感想・レビュー・書評
-
本書の目的は、「手軽で簡単、そしてきわめて、短時間でスケッチが描けるようになるためのものです。」
ではありますが、「誰にでも」とは書いてはいなかった。ながめたり、ぺらぺらめくってみる分には、活字もすくなく楽しい気分になるのですが、いざ描こうとするとその限りにあらず。やはり、何にでも年期が必要であり、はたまた、その前に、絵心が必要であったり。図形をならべるロジカル本の数段を上をいく、スケッチ本なのである。
目にとまったのは、次のことばです。
・3分しかかからないのではなく、3分しかかけないように手を抜くという意味です。
・論理的・工学的な観点からの考察が行われています。
・線描写の奥深さに注意すること、私たちの身の回りのものは、線ではなく面で構成されている
・スケッチがうまくなる近道は、線と円をものにすること
・スケッチの対象を右上がりの構図になるように置くといい
・奥行の表現は、先がどの一点に集まるかに注目する
・ちょいスケッチ:ちょいスケは、下書きをふくめて 4~5分で完成させるスケッチ
・コピー用紙+黒の水性ペン+黒色の色鉛筆 か、スケッチブック+万年筆+黒色の色鉛筆で、ちょいすけの道具はOK
・ちょいスケは、①線描写と、②面塗りの混合表現
・対象を浮き上がらせるために、背景は黒く塗りつぶす
・特徴のある部分を細かく描写することによって写真より魅力を浮きだたせる。
・スケッチをする側の観察眼が、大きな比重をしめる。
・ちょいスケでは、描きたい部分の特徴を強調して書く
・フリーハンドで、線や円を書きまくる
・円を書くときは、反時計回りにペンを走らせる
・人の目は対象を線としてとらえるのではなく、面の集まりとしてとらえている
・CADは、1980年代に、ワイヤーフレームから、ソリッドモデルや、テクスチャーマッピングに移行した。CADを参考に書く
・素材がかわったら、一本線ではなく、二重線で書くと、くっきりと浮かび上がる
・遠近法と消点をちゃんと描く
・黄金比≒1.618を使う
・造形や模様の繰り返しはちゃんと書かない。省略画法をつかう
・描くテーマは1つに絞る
・ラベルなどの文字は白抜きで処理する
・複雑なものは、ちょいスケではかかない。4・5分でかけないから。
目次
はじめに
第1章 スケッチの威力
第2章 線と円を使いこなす
第3章 視点の置き方
第4章 アイテムはこう使う
第5章 描写には手順・法則がある
第6章 モノを描く
第7章 ひとを描く
第8章 風景を描く
おわり
ISBN:9784334033804
出版社:光文社
判型:新書
ページ数:232ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:2006年11月
発売日:2006年11月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3分〜5分で描き上げる「ちょいスケ」の方法についての本。ちょっとした絵をメモ代わりに描いたりするのは好きなので、参考になったし使えそう。
たぶん実践するための本。ぼちぼち頑張ろう。(^^) -
人を描くのは難しく苦手意識が強いが、この本に出てくる人を描く章が一番面白かった。
あんな表情豊かにスケッチ出来たら面白い。会社でこっそりやってみたい。
ムカつく上司をムカつくように仕上げてやりたい。
普段から下手でも良いから描いてメモするようにしようっと。 -
ペンによる線画主体の3〜5分程度で仕上げるスケッチ(「ちょいスケ」)の提案。描くためのテクニックやポイント、練習法を実例を挙げて紹介している。
本書の続編ともいうべき「カラースケッチも3分」を読んだことから、本書も読んでみた。
絵画の本ではあるが著者は美術系ではなく工学系出身とのこと。そのためか論理的思考がベースになっていて、説明に説得力があり、絵心のあるなしに関わらず描ける気にさせてくれる。
ということで、退屈な会議中に練習法を実践したり、寝る前に身の回りの物を描いたりしてみたが、やっぱりそんなに簡単にはいかない…。でも、絵を描く楽しさは味わえたので、これからも少しずつ続けていきたい。 -
テーマを絞って短時間で表現
シンプルに自分が感じたモノを書き留められるようになりたい -
この本、使えます!
オイラは、スケッチとか、似顔絵とか、大好きなんですけど、こういう基本を知らないから、いまいち趣味の世界には踏み込むことは出来ませんでした。
しかぁし、この本に書いてある具体的な手法で、スケッチするのが楽しくなりました。オイラのメモ書きから幾つか紹介。
曰く、線を書くペンと、面を塗る鉛筆の2本で描く。
曰く、細かい線で濃淡を表現しない。
曰く、線と円を使いこなす。
曰く、見えないものを見えているように描く。
曰く、1本線で描写しがちなところを2本線で描く。
曰く、描く対象は右上がりの構図
曰く、奥行きの表現と遠近法のパラペットに注意
曰く、繰り返しは省略画法を使う。
曰く、描くテーマは一つに絞る。
曰く、下書きから本描のコツは、手前の部分から描く、上から下に描く
曰く、下書き線=通常の実線+1点鎖線+小さい丸
曰く、影と陰の違いを明確に。
曰く、電車や車に限っては、3次元的な構図(斜め前からの構図)はやめる。横からも。ほぼ正面からが良い。
曰く、顔を描く場合は、斜めからの構図が描きやすい。
まあまあ、誰でも知ってそうなことですけど、絵と文章が混在した新書だから表現できる気軽さがオススメです。
久しぶりの5点満点オススメです。 -
3分でさらりと書く「ちょいスケ」の仕方。こんなものもまで新書で読めるというのはありがたいものですわ。
必要なのはペンと黒鉛筆だけ、という手軽さ。この本を読んだ後の年賀状には絵が入るようになりました。面倒だけど、好評でしたよ! -
スケッチしたい。ササッと絵が描きたい。味のある絵を描きたい。
-
この本を読み終わった後、ハガキ大サイズのスケッチブックが欲しくなっていた。
早速今度スケッチブックを探しに本屋さんにでも行こうかなと感じました。
一朝一夕では決してないものですが、実践してみるのが大切かなと思います。