- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334035976
作品紹介・あらすじ
資格を取るための経理や簿記の知識ではなく、バランスシートの考え方を理解し、身に付けてもらえるための説明をした一冊。
感想・レビュー・書評
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バランスシートについて知ることを目的に読みました。
つまり出るお金とあるお金のバランス?今の社会のお金の動き?を言っているのでしょうか?
正直世界の仕組みはわかりませんでしたが、政府に埋蔵金があることはわかりました。
私には少し難しかったです。 -
国全体のバランスシート、労働保険特別会計のバランスシート、外為特会のバランスシートなど、主に政府、三セクのバランスシートについて、素人でもわかりやすいように紹介。
おもしろかったです。 -
しくみが分かったとして、はてどうしたら・・・。
イギリス語でバランスシートというものを、日本語では貸借対照表と言う。しかも貸(貸方)と借(借方)の語義を追求するとわけがわからなくなるから、単なる記号と考えたまえ、なんぞと説明されたりする。
直訳して「釣り合い表」とでも言ったらどうか。
この明治時代臭のする権威主義(または権威好き)が、巡り巡って今の日本をダメにしているのでは、とふと考えたくなる昨今なんだが、まぁそれはともかく、国家財政をバランスシートに落としてみれば、例の“埋蔵金”のありかや財務官僚のウソ、政治家の足りないところや経済学者の誤謬など、社会のいろいろな問題点がわかってくる、という本である。
へぇー、ふぅーん、なるほどぉー、などと言いながら読んでいると、今度は経済学者の池田センセイなどが、「こんな答案を学生が書いたら、不可である」「B/S(バランスシート)の概念を理解していない」と言い出して、オカズのひとつが不味いからとちゃぶ台全部をひっくり返してしまうようなコトを言う。オレら一体どうしたら・・・(´Д`;)(センセイの引用そのものはこの本からではないし、なんとなく的はずれな指摘の気もするんだけど)。
そういうのもありつつ、最後は「バランスを欠いた愚かな日本政府」がハマり込んでいる経済・外交上の袋小路の話になって、非常に暗~い気持ちの中で本は閉じられる。
バランスシートのことは結局わかったのかわからなかったのか・・・。
オレらは、政治家や官僚、経済学者の言うことには必ずウラがあるのだ、という基本認識のもとに、毎日をつましく生きていくしかないのですね、という辺りが残った気がしている。 -
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著者が頭が良いのは分かった。
時折現れるイラストとひとことのまとめは読者を下に見ている感じで、如何にも元官僚という感じ。
その一方で"埋蔵金"や専門である年金の問題などについては分かりやすく解説している。 -
レビューです。
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元大蔵官僚が書いた「財政」の本。仕事柄、勤務先の財務状況を見ることが多いため購入。 前半は国の財政をバランスシートで解説され、結構読み応えがあった。けど、後半は政治・国際問題に。あれ、バランスシートは……って感じ。
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この本も昨年末(2016)の大掃除で部屋の片隅に埃まみれになっていた本達の一冊で、この本の著者の高橋氏の本を読んでいたこともありますが、タイトルの一部になっている「バランスシート」という言葉に惹かれて、本を読んだことを記憶しています。
理系の私にとって、バランスシートという言葉との出会いは、1998年頃にある資格の勉強をしているときに、出てきたもので、後に簿記検定試験を受けたときにもお世話になりました。
この本の著者の高橋氏は、バランスシートで考える(資産と負債、プラスとマイナス)ことで、年金・日本政府の負債と資産等を、解説しています。バランスシートを勉強するのではなく、その考え方を学ぶ上で、印象に残る本でした。
以下は気になったポイントです。
・大学では、英語と会計・簿記だけは、しっかりと学んでおきなさい、というのが筆者の持論である(p10)
・ストックとは、ある時点での金の「状態」を表す数字、フローはある期間に限った金の「動き」を表すもの(p17)
・家計のバランスシートとは、左側に置かれるのは勤めている会社から将来にわたって受け取る将来給与、右側は生きていくための必要な出費である(p25)
・一般の家計で企業のようなバランスシートがあてはまるのは、住宅ローンを組んで不動産を取得した場合。資産は、貯蓄(含む相続)+家+将来の給与、負債が住宅ローン、貯蓄+家-住宅ローンが純資産となる(p28)
・政府が預金をたくさん持っていることは、民間でお金がうまく回っていないことになる(p34)
・日本の借金は1000兆円で世界一、でも資産も700兆円で世界一である。そのうち、貸付金・出資金の200兆円は、換金すると特殊法人がなくなる(p80、82)
・国際金融のトリレンマとは、固定相場制・自由な資本移動・自由な金融政策、を同時に実現できないということ(p85)
・円高の要因は、日銀がとってきた金融政策(通貨供給が不十分)にある(p101)
・経済に影響を与えるのは、実質金利(=名目金利から物価上昇率を引いた数字)である(p113)
・ノーベル経済学賞の正式名称は、「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」であり、ノーベルが遺贈したものではなく、スウェーデン国立銀行が設立した賞である(p118)
・M(貨幣ストック)xV(貨幣速度)=P(価格)xY(生産量)(p118)
・デフレと人口減少、デフレと潜在成長率には相関がない、ただし、通貨増加量とインフレ率には正の相関がある。人口の増減と物価変動には相関関係はないが、GDP(人口x給料)なら大いに関係がある(p127、132)
・因果関係があれば、相関関係がある。相関があっても、因果関係があるとは限らない(p135)
・国債利払い費は、国債の年限によって違ってくる、年限は5-6年なので、6年後にはほとんど横ばいになる。なので、財務省は絶対に3年分しか見せない(p171)
2017年1月2日作成 -
良さがわからなかった。