東京スカイツリー論 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334036867

作品紹介・あらすじ

ツリー開業とともに、新しい都市論が生まれた。

感想・レビュー・書評

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  • スカイツリーのネームは、公募して、数の多い名前上位20をリスト化し、その中から、現実的な問題を踏まえた、また、少し委員会で捻りを入れて決定した。少しの民意が反映された、悪くないプロセス。

    一方で、空いた電波帯の事業者決定は、総務省に権限を一択した、民主的じゃない方法だった。他の国は電波オークションやってるのに。
    →これは、政治的なバイアスが発生するの訳わからないから、ユーザー、市民の視点で決めるべき。一方で、ネームは、そこらへんの奴のちょっと考えた名前なんてたかが知れてる。ある程度は、その分野に才ある人物が主に担って良い。そこを民主化しすぎると、とがったもの面白いものそびえ立つものが生まれない。

  • スカイツリーを見る視点が増える良書と思う。

    タワーの歴史解説は長すぎるのでおまけかな。

  • 文筆家であり、スカイツリーの近隣住民でもある著者が、スカイツリーを都市スケール/地元スケール、歴史/開発、東京史/タワー史などのさまざまな視点の中で論じている。多くの事柄を参照して論を成り立たせている隙間に、地元住民としての感情が垣間見えるのが面白い。(建築学専攻)

    配架場所:工1B・建築
    請求記号:220-0:N16

    ◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2003069862&opkey=B148057410925265&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0

  • ランドマークとして圧倒的存在感をほこり、観光地としての高い経済効果には疑いの余地はない。
    だからこそ大いに議論の材料となる東京スカイツリー。

    遠回しで勿体ぶったエラく小難しいスカした文体のスカイツリーを主軸においた都市論。論立てがやや強引な気もするが、古今東西のタワーや都内の歴史とうまく関連づけてスカイツリーの立ち位置を探る。

  • タイトルから最初は建築家の本だと思ったんですが全然違いました。
    墨田区の地元民が東京スカイツリーについてあれこれと論じています。電波塔としてのスカイツリー、古今東西の塔の有り様などなど。
    うーん。こうゆう文化論というか文明論というかそうゆう話は正直余り興味はないのだが、地元に突然建つことになった電波塔についてあれこれ必死に向き合っている的な雰囲気はそれなりに楽しめた。

  •  古今東西のタワーの歴史を踏まえた東京スカイツリー文化論に,地元住民として計画当初から関わった経験談をプラスした内容。ちょっと現代思想かぶれっぽい点が気になったけど。
     でもちょっと新書で350ページ超えは分厚いよ…。もうちょっと贅肉を減らした方が良い本になったのかも。
     スカイツリーに対する見方は批判的好意的半々で,時代遅れになりつつあるテレビの電波延命のために作られたとしつつも,完成前後を通じて人々のコミュニケーションを活性化させたと評価。
     本筋とはあまり関係ないとこで面白かったのは,エッフェル塔→東京タワー→スカイツリーを中心とする自立式鉄塔の変遷が日欧で続いてきたのに対し,アメリカは異色だってこと。アメリカの電波塔は,都会の摩天楼のてっぺんか,だだっぴろい田舎の支線式鉄塔に二極化してる。
     世界の高い塔ランキングは,一位が東京スカイツリー(634m)で,二位以下は実に25位(609.5m)までがアメリカの支線式鉄塔だという。ワイヤーで支えられたただの棒が,平らな曠野に屹立する風景…。なんかスケールというか何かが違うなぁ。

  • メモ:Life5月「東京論2012」より

  • 【きっかけ】
    小飼弾氏のブログを読んで興味を持った。
    http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51799991.html

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著者プロフィール

文筆家/編集者。明治大学野生の科学研究所研究員。ゲーム、アニメ、ドラマ等のカルチャーを中心に、日本思想や都市論、人類学、生命科学、情報技術等を渉猟して現実と虚構を架橋する各種評論等を執筆。著書に『現代ゲーム全史』『東京スカイツリー論』など。批評誌『PLANETS』副編集長

「2019年 『ゲーム学の新時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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