なぜ日本からGAFAは生まれないのか (光文社新書)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334046118

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  • 著者は、山根節さん(1949~)、牟田陽子さん(1982~)。

    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    スティーブ・ジョブズから「一緒に新しい世界をつくろう」と提携を持ちかけられたソニー。グーグルからともにアンドロイドOSを作ろうと提案されたNTTドコモ——。日本にも確かに存在していた巨大なシーズ(種)。しかし、その種が芽吹くことはなく、現在、GAFAとの間には途方もない差が存在している。

    なぜ日本は種を育てることができなかったのか。これからの日本にGAFAのような企業が誕生する可能性は皆無なのか——。アップル、グーグル(アルファベット)、フェイスブック(メタ)、アマゾン各社の成長の軌跡を辿りながら、その答えを探る。低成長の迷宮から抜け出せない日本に希望の灯をともす企業論。

    ---引用終了


    本作で最も興味深かったのは、p311~p321に書かれた箇所で、トヨタについて書かれています。

    車に関しては、将来的に、安閑といてはいられない状況のようです。
    例えば、アメリカではウーバーやリフトなどのシェアリング・サービスに新車需要を食われています。中国や欧州ではEV優遇という国家政策により、ハイブリッド車が冷遇されています。

    今後に関しては、豊田章男社長は、「トヨタはプラットフォーマーになりたい」と言っているようです。つまり、モビリティのインフラを担う企業に大変身したいとか。
    そうしなければ生き残れないという危機感を抱いているように思えます。
    その流れで、「町まるごと」プラットフォーマーになる
    気のようです。

    この辺りは、声を大にして、声援します。
    日本人に自信を取り戻してもらいたいと思います。

    新しきトヨタ?の関連人物は、

    ・ギル・プラットさん(1961~)
    AIの第一人者であり、ロボットの世界的研究者。

    ・ジェームズ・カフナーさん(1971~)

  • 5章立ての本。四章で順番にGAFAの詳細が書かれており、五章でこの本のタイトルの問いに対する考察が述べられている。
    私はGAFAについて詳しくなかったため、とても勉強になったが、この本のタイトルに惹かれて読んだ人は5章まで読まないと問いへの答えが全く述べられていないのでもどかしく感じるかもしれない。

    【印象に残っていることメモ】
    ①革命ごとに求められる素質は異なっている
    産業革命では日本のような同じ作業を正確にできる人が求められた。これからの情報革命ではイノベーションを起こせる人が求められている。

    ②日本は一気に情報革命に適応できる素質がある
    韓国人は豊臣秀吉嫌い、ユダヤ人は過去のことをずっと恨んでいるというような歴史があるが、日本は原爆のようなことがあってもアメリカ大好きというように、根に持たず一気に変化できる国民性。周りと同じということが大切であるため、どこかのタイミングで情報革命に適応できるイノベーティブない人が生まれれば、周りも一気にそこに同調するのではないか。

    ③GAFA創業者それぞれの人柄
    ジョブスは共感能力低い、ペイジとブリンは自分たちより優秀な人以外採用しない、ザックは若い故に恐れずに新し事に取り組めるし母の影響で真面目、ベゾスはみんなが考えられないような大きなことを考えられる。

    【考えたこと】
    ・蒸気機関×電車が革命を起こした時書かれていたが、この先AIに何が掛け合わされて大きな変化が生まれるのか気になる。

    ・情報革命ではイノベーティブな人が求められるわけだが、次の時代に求められるのはどのような人なのだろうか。

    ・最後の考察は少し安直すぎるように感じた。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1308486

  • 起業家とは自分の理念と圧倒的なアセットをつくり上げる力をもった人。日本は理念がたりないし、アセットをつくりあげる力も薄れつつある。

  • 東2法経図・6F開架:B1/10/1202/K

  • Googleはサーバーに、Amazonはロジスティクスに、Appleはデバイスとストアに。
    それぞれ物理に投資を行い、それが
    コアコンピタンスになっている。
    ソフトの性能を高めるハード。

    逆に言えば、製造業は、
    ハードの価値を高めるソフト、さらには
    サービスに積極投資すべきだろう。

    自分たちに足りないものを補うために
    外部の手を借りる。

    トヨタは、AIやロボットの専門家を招き入れ、
    ソニーはベンチャーを育成するエコシステムを
    作った。

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