- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334074678
作品紹介・あらすじ
その日、烏賊川市立大学映画学科の四年生・戸村流平は、二つの死への嫌疑をかけられた。大学の先輩である茂呂耕作と、元彼女の紺野由紀。流平は、由紀の死に関しては完璧にアリバイがあるのだが、それを主張できない。なぜなら、由紀が死んだ夜、流平は鍵のかかった茂呂の部屋で、彼の死体を発見していたから…。緻密な構成と大胆なトリック、飄々とした筆致。極上の本格推理デビュー作。
感想・レビュー・書評
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多くの方が読まれているのは知っていましたが、なんとなく自分には合わなさそうに思っていた、東川篤哉さん。
有栖川有栖さんの解説に惹かれて手に取りました。
この作品がデビュー作とのことです。
タイトルが、映画にちなんだネーミングになっている、というのが洒落てますね。
とぼけた味わいのある、主要登場人物たちの言動が面白かったです。幾度となく繰り返されるすれ違いや勘違いも、まるでコントのようでした。
ミステリとしても、ユニークな持ち味が発揮されていて、真相解明に至るきっかけは、意表を突いたものになっています。
また、伏線の回収も巧みでしたね。
随所に効かせたユーモアが受け入れられなければ、ちょっと厳しいかもしれませんが、個人的には楽しく読むことが出来ましたし、続編も読んでみたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「完全犯罪に猫は何匹必要か?」を貸してくれた友人に前二作を要求したら、田舎へ持ち帰ったとの由。「『密室の鍵貸します』を貸さないのかよ」。やむなく図書館で借りる。
名探偵が出てくると、地元の警部は引き立て役に甘んじるものだが、「完全犯罪に〜」では砂川警部がメイントリックを解いてしまう。アレレ? 本書でも同じ。2人探偵システムなのか。
ドラマ版では玉木宏が探偵 鵜飼杜夫を演じたことを知る。御手洗潔を演じる前だ。鵜飼と御手洗ではずいぶんキャラクターが違うような……。
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烏賊川市シリーズ1作目。
これは…容疑者Xの献身も真っ青なレベルの献身じゃないですか…!?!このシリーズはミステリでは珍しく警部がかなり有能、なのかな??とぼけてて掴みどころのない鵜飼探偵の今後の活躍も気になるところ。 -
初読:2005/12/02(ノベルス)
再読:2014/02/21(文庫)
(文庫本の感想を転載しています)
初読はもう8年前…だったので全く内容を覚えていなかったんですが、そのときはこの作品だけ読んで続きを全く読まなかった。
多分、当時は一発逆転の、眼から鱗的なトリックが好きだったので、この作品をどうにも地味に感じちゃったんだろうなあと思う。
というわけで派手さは無いものの、堅実にまとめてあり、最近はそういうミステリもなかなかよしと思うようになってきたので、楽しかったです。ユーモアの部分も程よく楽しめた。
ドラマも見たけれど全く設定が変わってるんだね。この設定のままのほうがすわりが良いと思うんだけど。 -
東川篤哉の長編第一作らしい。軽く読めて、トリックも面白い。良い作品だった。
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その日、烏賊川市立大学映画学科の四年生・戸村流平は、二つの死への嫌疑をかけられた。大学の先輩である茂呂耕作と、元彼女の紺野由紀。流平は、由紀の死に関しては完璧にアリバイがあるのだが、それを主張できない。なぜなら、由紀が死んだ夜、流平は鍵のかかった茂呂の部屋で、彼の死体を発見していたから……。緻密な構成と大胆なトリック、飄々とした筆致。極上の本格推理デビュー作。
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はやく探偵になりたい、よりもこっちが先だったのね。
とりあえず、短編よりも長編のほうがこの作者の作品は個人的には読みやすい。
この話に限って言えば、最後の結末がどうも消化不良なんだよなぁ。もったいない。。 -
『烏賊川市シリーズ』第一弾。「千葉の東・神奈川の西」にあると言う烏賊川市。普通に考えると、江戸川区とか、浦安とかのあたりになりますが、どうなんでしょうね? 作中では、特に重要でもないからとそれ以上の追求はされていません。
語り口が軽妙。軽~い感じで描かれていながらも、しっかりと推理小説の基本的なところは抑えて描かれているところは、中々素晴らしいと思います。しかも、物語で起きる様々な出来事が、その後につながる伏線になっているとはね。
ハードボイルドとは一線を画す、中々面白い作品です。 -
イメージはサクッと読めるミステリー。
犯人とかトリックとかは結構早い段階で予想ついちゃうけど、キャラクターとか展開が楽しくて読ませてくれる。
コメディ感強めw