リカバリー・カバヒコ (文芸書・小説)

著者 :
  • 光文社
4.08
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感想 : 703
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334100520

感想・レビュー・書評

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  • 誰でも心にいろいろな思いを抱えている。
    心身とも酷く疲れていたり、ものすごく嫌な事があったり、大嫌いな人がいたり。
    そんな時に寄り添ってくれるような一冊。
    リカバリーっていいね。
    また頑張ろうって思える。

  • 誰にでもありそうな悩み苦しみを、カバヒコに打ち明けると前とは違う自分にしてくれるという、ほっこりする作品でした。

    以前の章の登場人物が出てきて、繋がりを感じました。最近ではお隣の住人の顔もよく知らないことが多々あるのに…。

    サンライズ・クリーニングのおばあさんの言葉が素敵でした。

    いろいろ不安になってしまうという女性に言った言葉が印象に残りました。
    「不安っていうのも立派な想像力」
    「不安っていうのは、まだ起きていないこととか、他人に対して抱くもの。心遣いや思いやりもすべて想像力」
    うまくいかないことを人のせいにしてしまう自分がつらくて、しんどいと言うその女性に
    「先のことじゃなくて、誰かのことじゃなくて、今の自分の気持ちだけを見つめてごらんよ」と。

    とても読みやすい文章で、心暖まる作品でした。

  • 不思議なカバヒコ。長年色々な人を助けてきたのね。暖かい想いが心に残る。

  • 新築分譲マンション近くにある公園にはカバのアニマルライドがあった。そしてそのカバには、どこか悪いところがある人が、カバのその場所をさわると、怪我や病気が治ってしまういう伝説があった。そのカバを人々は親しみを込めて「リカバリー・カバヒコ」と呼んだ。
    弱っているとき、こういう存在が身近にあると、信じていなくても頼ってしまいたくなるものだ。結局、解決できるのは自分自身でも、支えてくれる存在があれば力を出せるもの。
    老若男女が、こっそりとカバヒコにお願いをし、一歩を踏み出す。さわやかな話だった。

  • まだ途中なのだけど…書きたくなったので軽く感想を書きます。最初の男の子の話すごく良かったです。青山さんがかかれた図書室の本もそうですが、結局は自分で自分を改め直し、正直に向き合うことが大事なのだと教えてくれる本です。そんな素敵な本をかかれるのが凄いなと感心します!でてくる女の子も素敵で、考え方も柔軟で2人の関係性がとても微笑ましく、そしてわたしが懐かしく感じました。まだ高校生だけど…!笑

    2人とも共通してるところは優しく、賢明で頑張ろうと努力するところ。そして素直で正直なところ
    読んでいてスッキリしたし、涙が出そうでした。

  • またまた青山美智子さんに癒されました。カバヒコは都市伝説か!ただの噂か。カバヒコを通じて人との新たな繋がり出来、悩みも解消していく連作短編集。みんな心の底ではわかってる、それを気づかせてくれるカバヒコ。経験と記憶でもっと強い自分へ!

    • さてさてさん
      ジェダイパパ6986さん、
      お読みになられましたね。お書きになられている通り、癒しの青山美智子さんの一冊だと思います。
      ジェダイパパ6986さん、
      お読みになられましたね。お書きになられている通り、癒しの青山美智子さんの一冊だと思います。
      2023/09/30
    • ジェダイパパ6986さん
      あっと言う間に読み終わりました。もったいないですね。またまた癒されました〜。そして前向きな気持ちになれました。
      あっと言う間に読み終わりました。もったいないですね。またまた癒されました〜。そして前向きな気持ちになれました。
      2023/10/06
  • 素敵すぎる本です。温かさがつながっていくと感じるのは、登場人物が次々にカバヒコを通じてつながっていき、それが温かさのバトンで広がっているように感じられるからだと思います。
    私もカバヒコなでたい。もう過去の傷から解放されたいと思い、心の中でカバヒコを作って撫でてみようと思いました。リカバリーできるように、そしてもっと楽に生きられる自分になりますように。

  • 青山美智子さんの作品は、どれを読んでも心が暖かくなります。

  • 装丁からもカバヒコが公園にいるアレなんだろうなぁ~
    とは想像していた。
    だけど、アレが”アニマルライド”というとは
    知らなかった。。。

    あ~、青山さんの小説だわ!
    読み始めてすぐにそう思った。
    5編の連作短編で各話の主人公は
    新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒルの住人。
    読み進めていくと、
    私の凝り固まっているところを
    絶妙なタッチで押してもらっているような感じで…
    最初は優しく、どんどん強く!
    身も心ももみほぐされた私はラストで涙腺崩壊~
    私は青山さんにリカバリーしてもらった。。。

    心に響く、とてもいい本だった。

  • 月に立つ林でがすごい好きで
    それに及ばずとも、似たような感覚を味わえると期待して読んだけど、期待はずれ。

    今作でこの人の本を読むのは2作目だけど、月に立つ林でと構成が同じ、うっすら連作になってたり、全員が同じものを見たり聞いたりする、今作は公園のカバが共通点だった。

    今回はまず全員の悩みがしょうもなくて興味が薄かった。
    前作が凄いのか、似てる今作で飽きたのか、この話がすき!この人がいい!ってなることがなかった。
    カバを毎回絡めるのもこじつけっぽい、
    無理やり感あるし、全部いい話になるのも嘘くさくてなんか冷めた。

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

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