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- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334729455
感想・レビュー・書評
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大西巨人の文学観・死生観をこれでもかと投影した作品。
一人の断筆した作家の死を追うミステリータッチの文学(著者曰く「文学とは探求することなので、自ずと広義の意味で推理小説になる」とのこと)。
十人十色の答えがある問題に対してここまで深く踏み入ったその野心を讃えたい。
現代文学にはない熱さ。
賛否あろうが、こういうのが読みたいんだよ。
多分ここで提示されている文学観っていうのは物書きならば誰でも抱いているだろうけど、大西巨人クラスの大物でないと言えないのも事実。
死生観っていうのはもっと厄介。
創造力の維持して生き続けることの難儀さ。
個人的にはこの作品の主張に大いに賛同したい。
葬式も戒名も墓も要らない。
大西巨人といえば「神聖喜劇」なのだが、実は漫画でしか読んだことがない(その漫画もかなりの労力を要する大作だった・・・)。
現状では存命ながらあまり読まれなくなっているマイナー作家の一人だと思う。
この本も2000年に文庫化されながら今では絶版のようだ。
だが文学自体に見切りをつけているわけではないようなので、まだまだ頑張って書いて欲しい。 -
『神聖喜劇』の衝撃的なおかしさはない。変な話。
お酒の量とか細かなデータが満載で、ふふふとなること間違いなし。
いや、ならない人のほうが多いか。
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