- Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334732004
感想・レビュー・書評
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1998年初版。いたって私的なことですが、ブクログにお世話になって10年です。もちろん、それ以前に読んだ本や映画・音楽は洩れていますが。その中で宮本輝さんの著作はたくさんあります。今回読んだ本は、宮本輝さんの編集にあたる短編集です。14人の一時代を築いた方々の作品です。どの作品も楽しめました。個人的には、田辺聖子さんの「ジョゼと虎と魚たち」と宮本さんの「暑い道」が好きです。大阪出身の私にとって大阪弁が心地よい。最後のあとがきまで、よいです。最近も宮本輝さんの作品には少々説教くさい部分も感じたりしますが、大好きな作家です。あくまでも個人的な感想ですが。
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色んな短編小説。
それぞれ内容も面白かった。
こんなふうに短編の小説も読むのも
いいかもと思いました。 -
素敵な作家さんたちの短編が集められていました。初出が1954年~と昔の作品が多かったのですが(A.チェーホフ除く)ちっとも色褪せていませんでした。
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わかれのアンソロジー、とても読みやすくどれも哀愁溢れるものばかりですが、
頑張ろう、と思わせてくれる。 -
「サヨナラだけが人生だ!」というセリフは知っていたが、唐詩“勧酒”(于武陵)を井伏鱒二が名意訳したものが出典だったとは知らなかった。『この杯を受けてくれ どうぞなみなみ注がしておくれ 花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ』(勧君金屈巵 満酌不須辞 花發多風雨 人生足別離)
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宮本輝
『文学が、結局は、死と恋に集約されざるを得ないのは、その悲しみと、そこから得るものが、数学の試験の採点のように、一プラス一イコール二とはならないからであり、いかなる言葉を尽くしても、自分の心を表現することができないからであり、「別れ」が、なぜか個々の人間のグラスを、ほんの少し大きくしてくれるからである。』
『…自ら選択したかに見える「別れ」も、生木をさかれるかのような「別れ」も、憎しみの果ての「別れ」も、計算された小生意気な「別れ」も、流されるままに別れるしかなかった「別れ」も、人間関係という謎めいた船が暗い水面に残す波に似ていることに気づく。
船が通ったあとの、あの静か二つに別れて離れていく波である。船と波とは別々のもののように見えるが、波は船から生じたのだ。謎めいた、人間というものから生じたということになる。』 -
短編集、ということで気軽に読めました。
なかなか面白かったので★よっつです。 -
一流の作家たちによる、「わかれ」にまつわる物語
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いろんな作家が「別れ」について書いた短編集。
それぞれ個性が強いので、すごく好きか、まったく受け入れられないかに分かれるかも。
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宮本輝選の作品集。 名作揃いです!