- Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334736910
感想・レビュー・書評
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最期は望むようなエンドを迎えなかったが、事件は一件落着を見ることができてスッキリはした。
本心では、古山社長は生き残って欲しかったし、上原は捕まって欲しかった。
警察内部の汚さや公安警察の狡猾さ、セクショナリズム、対北朝鮮への対応など、闇の世界を知ることのできるこのシリーズは、とても興味深い。
この作品は、10年ぐらい前に読んだが、再読しても楽しめた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鮫島は、彼がキャリアのコースから外れる契機となった同僚の宮本の七回忌に出席し、そこで宮本の幼なじみだった古山と木藤という二人の男と出会います。古山は、地元でいくつかの店を経営しており、そんな彼の案内で鮫島は一夜をすごすことになりますが、麻薬取締官の寺澤という男が古山の身辺を調べていることが判明します。
その後鮫島は、とつぜん何者かに拉致されてしまい、古山とその妹の栞によって救出されます。鮫島は、自分の身代わりになった古山を助けるため、タイム・リミットが定められているなかで古山らの人間関係をたどり、事件の真相へせまっていくことになります。
今回は宮本の遺書にまつわる事実が明らかにされることになるのかと期待したのですが、あまり新しい情報はあたえられていません。ストーリーにかんしても、完成度の高かった前巻にくらべると、錯綜しているわりに出たとこ勝負のような印象を受けました。 -
シリーズにあって異色作的位置づけか?海外TVドラマ『24』風の限定された時間内でのスピード感ある事件展開(ただし本作にツイストはない)。悲劇的結末(決着=事件解決)はバッサリと片づけられたような印象で、ご都合主義が感じられたられもののさすがの筆力で最後まで物語に引きつけた。本作シリーズは特に主人公の立ち位置にハードボイルド色づけ(雰囲気)がされてはいるけれど、警察小説としてその借景に施されるリアリズムへの腐心(主に着想)には度々感心させられる(特異さ際立つ『炎蛹』にはちと狙い過ぎの感を持ったけれど)。
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新宿鮫シリーズ第7弾。
自殺したかつての同僚・宮本の七回忌に彼の故郷を訪れた鮫島は、思わぬ時間に巻き込まれる。
プロットは相変わらず複雑で、登場人物も多く警察とヤクザ同士の駆け引きなど手に汗握る展開です。
私は元々この小説で舞台になった土地に住んでいた経験があるため、それぞれの場面場面が鮮明に思い浮かんで懐かしさを感じました。
惜しむらくは、最後の終わらせ方が少しびっくりするくらい雑だった事。
登場人物もキャラ立ちしていて最後のエンディングを楽しみにしていただけに、肩透かし感は否めない。。 -
新宿鮫シリーズは安定して面白い
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宮本警視の7回忌に 郷里(鹿児島)にいく。
そこで、宮本 の親友 古山、木藤に会い
古山と 親交を深めることで、鮫島は 事件に巻き込まれていく。
僅か 二日間の出来事で、大きな展開を見せる。
麻薬取締官 寺澤が 追いかけていたのは
北からの 麻薬の お金の動きだった。
福岡のヤクザ 十知会 井辻。
鹿児島のヤクザ 鹿報会 諸富。
抗争で浮かび上がったのは 上原だった。
ふーむ。
これだけの短い時間で 事件の真相を解明してしまう
鮫島の すごさ。
美人 栞 と 平良マリーがでてきたが
からむには 時間が短すぎたね。 -
新宿を飛び出し、新しい展開だった。内容は、安定感あり。鮫島は相変わらず格好いい。