江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (740ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737160

感想・レビュー・書評

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  • 江戸川乱歩初期の短編全22話。
    海外の推理小説が好きで好きで仕方がないのが溢れ出ている。「心理試験」ではドストエフスキー「罪と罰」まで取り込んでいる。
    作品としては既読のものも含まれているが、既読の有名作の出来はすこぶる良い。その反面、初めて読む作品群の中にはいまいちな作品もある(本人解説で愚痴ってる作品は特に)
    そんな中、「赤い部屋」「白昼夢」などで怪奇さを見せ、世間で評判も良かった事。後者では、本人曰く『純粋推理小説から離された一つの動機』との事。同じく動機として触れている「屋根裏の散歩者」「人間椅子」に関しては再読でも魅力を感じる名作。

  • 続けて読んでみると結構ストーリー構成ってパターン化されてるんだなあ、という発見。 推理する側と罪を犯した側の心理戦、罪を犯す人の心内…そういう人間味がおもしろい。科学や技術で「正しく」解決するのとは違う魅力。

  • 2023/10/9 読了

  • めっちゃ分厚いけど満足感がすごい。満たされる

  • 江戸川乱歩作品、サイコパス的犯行でゾクゾク。何をするのもつまらない郷田。ある日下宿の天井を上り屋根裏を這いまわり、住人の部屋を散歩する。郷田は持ち前の犯罪嗜好癖から殺人を計画する。天井に隙間があり、その真下に住人・遠藤の大いびき。隙間から口の中にモルヒネ液をポトリ。。。遠藤は顔色が白くなり青藍色に変わり、いびきがやみ胸のところが動かなくなり死亡する。警察は完全密室なので自殺で処理するが、明智小五郎は、自殺日に目覚まし時計をセットしするか?というところから郷田の殺人を疑う。明智が郷田に対して罠を仕掛けた!⑤

  • 作品発表順になっており、作者の作品の思い出もあり、親切な作り。
    有名な作品がかなり初期からあるので驚きでした

  • 日記帳のみ

  • 『娯楽』★★★★★ 10
    【詩情】★★★★☆ 12
    【整合】★★★☆☆ 9
    『意外』★★★★☆ 8
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★★☆☆ 3
    「作家」★★★★★ 5
    【尖鋭】★★★★★ 15
    『奥行』★★★★☆ 8
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》82 A-

  • 明智小五郎の初期連作5篇「D坂の殺人事件」「心理試験」「黒手組」「幽霊」「屋根裏の散歩者」のみ、読了しました。
    他に収録されている作品については未読ですが、明智小五郎の短編作品については、「がっかりした」というのが正直な感想です。
    語り口や文章には魅力を感じるものの、肝心な推理パートがお粗末に感じます。具体的な物的証拠に基づいた推理ではなく、状況証拠から犯人を心理的に追い詰めて自白させるという方法は、アンフェアであるように思いますし、中には「トラップ」というような探偵本人が仕込んだウソの証拠で犯人を揺さぶって自白させるというものもあり、探偵小説としてルール違反であるようにも感じました。
    時代が下るにつて、読者のニーズに合わせて冒険的な要素が強くなりヒーロー探偵として活躍を広げていくようですが、初期の段階の科学的な検証を軽視する姿勢はどうしても好きになれません。

  • 2004/10/29読了

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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