- Amazon.co.jp ・本 (563ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334746032
感想・レビュー・書評
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大藪春彦炸裂です。
わたしは美しい男にしか興味はない・・・スゲエ・・・
要するに女性には向いてないものですしね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
途中から展開についていけず、な一冊。冒険小説だけれど、冒険しすぎだって。現実離れしてる。
二十九歳の若林誠はプレハブ住宅の営業マン。業績は常にトップで真面目とは言い難いが売り上げはある。だが若林そんなことでは満足しなかった。銀行輸送車襲撃から始まり、資産家の脱税した金の強奪。次第にエスカレートしていく犯行と同時に、裏の顔が表の顔へと変貌してゆく。
途中までは精悍な一匹狼な男のハードボイルドチックな物語(なんだそれ笑)で楽しかった。文章も巧いし、エロティックなシーンも雰囲気があって。
でもね犯行を重ねるうちに、そしてそれがどんどん凶悪になっていくうちに訳が分からなくなってきて。仕舞にはハーレム云々の帝国かよ! え、どうしてそうなったの、と冷めてしまった。無理だよ、と。
まあね、エンターテイメントだっていうのはよおおおおく解るの。ただしやりすぎなんだよ。読者を楽しませるっていうより壮大な男のロマン譚なんだ、という自己満足に見えてしまった、ごめんなさい。
うーん、大藪春彦、もう少しは読んでみよう。 -
大藪シリーズでも1970年の作品。500ページの長編で、単独からチームでの強奪作戦が数多く盛り込まれている。いつもの最後の破滅が何かはかなさを残すので、ハッピーエンド的な終わりをひそかに望んでいた節もなかったわけではなないが、今回のような終わりもなにかいつもと違う感覚が走った。結局破滅シーンは必然なのかもしれない。