抹殺 (光文社文庫 あ 33-9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334747824

感想・レビュー・書評

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  • 難病の車椅子殺し屋の連作短編。設定は面白いが、それぞれのシーンに緊迫感はなくあっさり。



  • 特別養護老人ホームの施設長と難病にかかり10年後には寝たきりになる車椅子の殺し屋。
    東作品のハードボイルド殺し屋ものにしては異色な感があるな。
    ただ、榊原シリーズなんかに比べるとやや物足りない。

  • 宮崎一晃は、難病に冒された車椅子の画家だ。ゆっくりと全身が麻痺していき、十年後には寝たきりになる運命…。しかし、彼にはプロの殺し屋という裏の顔があった。美貌のヘルパー兼愛人・垣本篤子の世話を受けながら、困難な依頼を確実にこなしてゆく。車椅子は時に武器の隠し場所となり、時に隠れ蓑にもなるのだ。ユーモラスでシニカルな連作ハードボイルド。

  • 男の夢とはくだらないな…
    なんといってもヒロインの都合の良さ!
    ヘルパーと言いつつほぼ何もせず
    月150万で雇われながら
    金の出所はあまり考えないバカな篤子ちゃん。
    裸で生活させられてもお腹がくだらない、
    強い腸の持ち主篤子ちゃん。
    下が動かないので性生活はないのに
    満足できる24歳篤子ちゃん。
    40過ぎの難病の訳ありジジイに
    なんだか惹かれちゃう篤子ちゃん。
    暗殺中は無理矢理な理由にもかかわらず
    大して疑問を持たずすぐどっか行く篤子ちゃん。
    道行く男みんなが振り返る美人の篤子ちゃん。
    男の馬鹿馬鹿しい理想で作られた、
    絶対ありえない素晴らしい女性ですわ。
    話は男の夢なのでどうでもよろしい。

  • テンポよいハードボイルド。
    そんなことないわ、とツッコミたくなる設定。だからこそ、完璧な計画で任務を遂行するのは痛快。
    TVドラマにしても面白いのでは、と思う。

  • 社会で生き残る事は、ある意味悪人と悪人のぶつかり合いなんだろうな。
    「別れ話」の、結構みんなドロドロしているのに「心遣い」によって救われている部分が不思議に優しい。
    悪と悪がぶつかり合って強いものが生き残るという言葉を思い出した。
    主役二人の結論がでていないところもいいわ。

  • うーん、設定は、やっぱり東さんだなぁと思うけど、どーしても現実的には無理かなって思ってしまう。
    自分、職業柄車いすは毎日使うだけに、車いすの殺し屋っていっても、街中や人ごみの中、簡単に行かないよ。
    宮崎がどうして殺し屋になったのか、まだ背景もよくわからないけど、こんなパーフェクトにいかないんじゃない?って現実に戻っちゃう。

    ま、あくまでも小説ってことで。

  • なんか人がよく死ぬ.... と思ったら『抹殺』だった。なるほどね。詰のところはさらっと流されてるから巧くいったところしか解らない、ことは重々承知なんだけどそれにしても面白すぎる!

  • 可もなし、不可もなしの短編集

  • 抹殺東直己宮崎一晃は、難病に冒された車椅子の画家だ。
    ゆっくりと全身が麻痺していき、十年後には寝たきりになる運命。
    しかし、彼にはプロの殺し屋という裏の顔があった。
    美貌のヘルパー兼愛人・垣本篤子の世話を受けながら、困難な依頼を確実にこなしてゆく。
    車椅子は時に武器の隠し場所となり、時に隠れ蓑にもなるのだ。
    ユーモラスでシニカルな連作ハードボイルド。

    2012年7月22日読了。
    東さんの作品を読むのは久し振りになります。
    タイトルからかなりなハードボイルドを期待したのですが、ユーモアの方が勝っている作品。
    個人的にはイマイチ……というのが感想ですね。

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著者プロフィール

一九五六年札幌生まれ。本郷幼稚園中退、本郷小学校卒、東白石中学校卒、札幌東高等学校卒、小樽商科大学中退、北海道大学文学部哲学科中退。
現場作業員、ポスター貼り、調査員、ガードマン、トラック助手、編集者、広告営業、コピーライター、受刑者など諸職を転々。
一九九二年『探偵はバーにいる』(早川書房)で小説家としてデビュー。同作は、一九九三年『怪の会』激賞新人賞受賞。
二〇〇一年『残光』(角川春樹事務所)で日本推理作家協会賞受賞。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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