階級: 平等社会アメリカのタブー (光文社文庫 フ 4-1)

  • 光文社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334760984

感想・レビュー・書評

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  • これは評価の難しい本だ。
    ただし激しく引き込まれるし何回も読み返す。
    残忍な階級の現実と囚われる人間の業の深さが悲しい。

  • 新書文庫

  • 03051

    階級についてのまじめな分析というよりはマル金、マルビのアメリカ版という感じだが、階級が高い人間すらそれらしくふるまうためにけして自由ではないと言う深い洞察ものぞく。アメリカの文化に通じていると面白さも倍増。

  • 階級(クラス)

  • アメリカの階級社会は根深いものであることを知る一冊
    著者は、アメリカのペンシルバニア大学英文学教授で、現代の英米文化に関する評論・著作があります。
    アメリカは、「平等社会」を標榜していますが、実は大変な「階級社会」なのです。アメリカ人同士では「階級」について話すことはタブーとされていますが、実際には衣・食・住・趣味や言語、車やレクリエーションに至るまで様々な階級が存在しています。
    この本では、それぞれの階級について事例を挙げながら解説しています。
    例えば、スポーツの階級はだいたいボールの大きさで決まります。
    ボールが小さいものほど階級が上になるということです。
    (理由は、そのスポーツに掛かるお金による)
    それはゴルフ、テニス、スカッシュが、サッカーやバスケット、バレーよりも上流階級で好まれるスポーツであることからもわかります。
    また、その他の事例として、
    ・腕時計は一般的な原則として、現代技術的(デジタル)なものほど階級が低い。
    ・上流階級はたばこを吸わない。
    ・クレジットカードを集めたがるのは中流階級。
    ・上層労働者階級はブランドに敬意を払う。
    ・服装は「よそ行き」と「仕事」の落差が大きいほど階級が下がる。
    ・文字入りの服を着るのは労働者階級。
    等の事例が紹介されています。これらの階級の決定には全て根拠があり、それは財産の多寡だけでなく、生活様式や好み、自意識などでも決まるといいます。
    日本人にはあまり階級意識が無く、貧乏な人でもローンを組んで有名ブランド品や高級車を購入しますが、アメリカでは持ち物が階級を表すので、日本人のように誰もがブランド品を購入するようなことはないらしい。
    アメリカは先進国ではあっても、日常生活ではかなり保守的な社会であることが、この本を読むと良く判ります。
    ハリウッド映画などアメリカの文化に興味がある人は、この本を一読しておくとより深く楽しめると思います。

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