萩供養 (光文社文庫 ひ 11-2 光文社時代小説文庫 ゴミソの鐵次調伏覚書)
- 光文社 (2012年8月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334764555
作品紹介・あらすじ
"萬相談申し受け候"湯島の裏店にかかる看板。ゴミソの鐵次が住む貧乏長屋だ。ゴミソとは、津軽言葉で占い師のことを言うが、持ち込まれる相談は、亡魂の障りや憑物祓いが多かった。長身に長羽織、手には独鈷杵。人に仇なす亡魂を祓いつつ、かれらの悲しみや無念を背負ってやるのだ。江戸を舞台に、北の陰陽師・鐵次が魅せる妖かし調伏、痛快時代小説シリーズ第一弾。
感想・レビュー・書評
-
占い、亡魂や憑き物の祓いをする津軽出身の鐡次が次々と怪しい事件の解決をしていく8つのお話。吉原は不夜城といいながら、実際は結構暗かったというように、江戸時代ならこんな怪しい、不思議なこともありそうだと思わせるよね。雰囲気のある連作集。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
イタコは有名だけど、その男性版ゴミソというのがいるとは知らなかった。東北版の陰陽師が江戸で活躍というのがなかなかに良いです。連作短編というのでもなく、今後話が大きくなって長編版も出てくるのを楽しみに第二短編集も読むことにします。とりあえず登場人物は出そろったようなので、今後の展開も楽しみです。
-
“萬相談申し受け候”湯島の裏店にかかる看板。ゴミソの鐵次が住む貧乏長屋だ。ゴミソとは、津軽言葉で占い師のことを言うが、持ち込まれる相談は、亡魂の障りや憑物祓いが多かった。長身に長羽織、手には独鈷杵。人に仇なす亡魂を祓いつつ、かれらの悲しみや無念を背負ってやるのだ。江戸を舞台に、北の陰陽師・鐵次が魅せる妖かし調伏、痛快時代小説シリーズ第一弾。
-
星四つでどうだろう?と、自分に問うています。
まず、一番胸に残るのは萩供養でありました。こういうしみじみ感はいいですね。
全体としては段落の作り方や文の長さは夢枕獏を思わせるし、雰囲気は高橋克彦を思わせます。貴族ではなく江戸の町民の陰陽師、まあ、津軽の出身なので江戸っ子じゃあないんですけど、割り切り方が江戸っ子っぽい感じを受けます。
徐々に登場人物が増えてきて、特に孫太郎は、あぁ、あの役回りね、って思いました。
登場人物が増えて終わったのでどうするんだろうと思ったら、シリーズ第一弾なんですね。
ちょっと、見守ってみようかな?という思いもあっての星四つです。 -
2012年8月刊。文庫書下ろし。シリーズ1巻め。8編の連作短編。短い話の中で語られる妖かしによる事件が興味深く、調伏に至る展開が面白い。ただ、既にマンネリ気味で、次巻に進むか迷うところです。
-
《逆髪、刹鬼、亡魂の障り、憑物祓い、失せ物探し、萬相談申し受け候》ゴミソの鐵次が魅せる妖かし調伏記。
-
第一弾
ゴソミの鐡次(津軽出身の占い師)の江戸での怪奇現象を解き明かす短編集
何か裏がありそうな伏線が、イタコの白夜は