もじゃもじゃ (光文社文庫 わ 12-1)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334767297

感想・レビュー・書評

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  • 中編3つ
    結婚相談所に絡むお話
    1.女性の話
    2.男性の話
    3.相談所の所長の話
    相談所を利用した紹介ってのも大変だなぁと
    思いました
    相談所の人もそうだし、紹介される男性も女性も
    そこにサクラがいるとしたら許せないなとも
    巻末特別対談も必読です!

  • 市営の結婚相談所に登録する男女と、所長のエピソードを綴る短編集。

    話し言葉は関西弁、登場人物はみな一見冴えない人達で、フランクに読める。

    所長のエピソードは、夫婦や家族の絆を思わせ、じーんときた。

  • 私を悩ますもじゃもじゃ頭
    おかんに捧げるバラード
    かいつぶりの胸の内


    ……の3編から成る連作短編集。
     市営の無料結婚相談所・かいつぶりの会を舞台とした物語。


     第一話ではある女性の婚活が描かれ、第二話では視点を変えて男性の視点から語り直される。
     第三話では一転して、結婚相談所の所長や、その非常勤職員の中井さんの話となります。
     回を追うごとに、深く深刻に面白くなっていきます。執筆順に並んでいるようだから、それだけ著者の実力も上がっているということか。
     最初から順番に読むことをおすすめします。

       
     私が立場的に近いのは戸倉さんや田中なのですが、一番共感したのは、かいつぶりの会所長・大栗大蔵なのでした。
     家族のためを思って一生懸命やっていても子の受け止め方は違うという。
     大きな食い違いが明らかになるまでによく話し合って軌道修正を小まめにやっていければいいのですが、なかなかそうはいかないもんですね。

      
     タイトルは、一話目と二話目に登場する婚活男子・田中の髪型から。
     三話目にはあまり関係しないような。
     錯綜する人間関係にかけているのかな?
     私はこのタイトルでは読もうという気がしなかった。
     新聞の新刊広告の内容紹介で、婚活に関する小説というような記述があったので気になってメモしていたのだ。
     ここはストレートに


    「市立結婚相談所・かいつぶりの会」

     
    とでもしといた方が、食いつき良かったのではないでしょうか?
     まあ私の考えることだから無責任で当てにならないことですけど。
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20140626/p1

  • 第3回小説宝石新人賞受賞作品.恋愛経験がすべてダメ男という不運な女性,明美と恋愛経験なしの小太り青年,浩二.結婚相談所を舞台に奮闘する男女のほっこり物語.明美のダメ男との決別シーンは凛々しすぎて,思わず口笛を吹いてしまうほど.とても素敵な作品でした.

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著者プロフィール

滋賀県生まれ。看護師として病院等に勤務。2009年第3回小説宝石新人賞を受賞し『もじゃもじゃ』にてデビュー。滋賀県の食をモチーフに描いた『東京近江寮食堂』が話題に。そのほかの著書に『GIプリン』『星空病院 キッチン花』『東京近江寮食堂 宮崎編 家族のレシピ』などがある。

「2021年 『おでん屋ふみ おいしい占いはじめました』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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