ヴァニティ (光文社文庫 ゆ 3-7)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334767358

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  • 考えて、かんがえて、言葉にする。
    適当な言葉を、その時の空気を壊さないためだけの軽い言葉をはくのではなく。

    感謝でも愛しさでも、
    見栄でも虚栄心でも、
    嘘でも謝罪でも、
    考えてかんがえて言葉にする。

    そんな人たちの言葉が詰まったアンソロジーでした。

  • 短編で読みやすかった。

  • この世界は抱えきれない感情で溢れている。まるで、傘がないのに大雨が降っているような。その時に、傘になって私も傘になりたいと思える人。そんな人と人生を歩みたいと思わされる本。どのお話も、抱えきれない辛さに涙が出そうになった。
    恋も仕事も結婚も、、、人それぞれの形があって、形を成して維持していく中で皆葛藤している。主人公たちは形にするべきなのか、維持するべきなのかそんなこと問う前に、答えは分かっていたはずだ。
    自分を愛したいと。
    たった1人のあなたを愛したいと。

  • 年齢の節目や幼い頃夢見た自分の将来とのギャップで悩んだときに読みたい小説。

    幼い頃は話したいことを素直に伝えていたのに、年齢を重ねると何を話さないかを重要視してしまう。

    見栄を張らずに、胸の内を打ち明けられる人を大切に。

    どの話も好みで、ずっと手元に置いておきたいと思える小説だった。

  • 40過ぎてもゆらゆら生きている身としては心がちくちく痛んだりもするけれど面白かったです。
    独身でも独身でなくても、拗らせてる彼女たちがこうも素直に考えを改められるのはリアルでない…とは思いましたが、ここで素直に考え直せるので大丈夫だよ!となりました。自分を棚に上げて上から目線です。
    外側からだとよく見える。隣の芝生はいつまでも青い。読後感が良い短編集でした。
    「婚前」が、毛色が違ってて印象に残ります。郵便受けに入れられていたラベル無しのビデオテープ(時代が…)に思い当たる節がありすぎる、結婚を控えた男女。ふたりともお墓まで持っていかねばならない秘密、表に出せないレベルが高い。似た者同士ということで良いのではないでしょうか。。。

  • 続きが楽しみになる短編集小説
    最後が特に、どういう展開で終わるのかなぁと
    想像とはまた違った展開で良かった
    それと、ビデオテープのお話がまたドキドキで良かった

  • 軽井沢高原教会っぽいな〜と思ってたらまさに星野リゾートの2006年プロモーション用に書かれたという小説が収録されてました。「PM8:00にオフィスにて」は確かに東芝EMIっぽさあり。20代から30代女性の色々な姿が描かれていて読みやすい。ページに色がついてる装飾は可愛いですね。

    他の方が書かれてましたが、私もビデオテープの話には戦慄しました…怖かったのはそれ。あと、1話目「ごめん。」の主人公も悪いことしてるなー

  • 面白かった!
    特に印象に残ってるのは、ビデオテープの回。笑
    男女でいえないことってあるよね。(この場合男女に限らないけどw)

    こういう本たくさん読みたい〜

  • 14の中短編から成る1冊ですが、全て主人公は30代前後の女性たち。仕事、恋、結婚・・・それぞれが色々な複雑な想いを抱えて、「私の人生こんなはずじゃなかったのに」そう思いながらも前に進もうともがいている。その姿がリアルに詰まっていた。

  • 最終章『あしたまでの距離』に
    結構グッとくる言葉が多くて良かった。

    友達が貸してくれた本
    基本的にこの手の小説は苦手で、
    思った通りなかなか進まなかったが、
    途中からスラスラと読めて
    苦手克服か?とちょっと驚いた。

    ないものねだり 隣の芝生は青い
    側から見ただけでは、本当の事は分からない。
    幸せそうに見えても実は違うとか、
    不幸せそうに見えても本当は幸せだとか、
    人それぞれの幸せは違う。
    それでいいんだな。

     〜幸せだとばかり思っていた。
    満ち足りた生活を送っているとばかり思っていた。
    けれども、人はそれぞれ胸の中で迷い続けている。〜


     

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