610@活字中毒さんの感想
2015年10月1日
表題作を含む6つの作品を収録。京都の祭と官能を絡めている。花房観音の描く京都の女性はセクシーというよりは色香が漂うという表現が似合う気がする。女から見てもすごく色気がある、そんな女性ばかりでこちらまでドキッとしてしまう。大人の女性の色香や色気、そして、京言葉。この3つが重なる事によって美しい官能小説に思えてくる。しかし、どの話も同じような風に思うのは気のせいだろうか。
兵庫県豊岡市生まれ。 京都女子大学文学部中退後、映画会社や旅行会社などの勤務を経て、2010年に『花祀り』で団鬼六賞を受賞しデビュー。男女のありようを描く筆力の高さには女性ファンも多い。 著書に『寂花の雫』『花祀り』『萌えいづる』『女坂』『楽園』『好色入道』『偽りの森』『花びらめぐり』『うかれ女島』『どうしてあんな女に私が』『紫の女』など多数。 現在も京都でバスガイドを務める。 「2020年 『京都に女王と呼ばれた作家がいた』 で使われていた紹介文から引用しています。」