- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334767860
感想・レビュー・書評
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「リクエスト・アンソロジー」は、編者がお題を選び、他の作家さんに依頼して執筆してもらうというコンセプトで、2012年に始まったとのこと。
大崎梢さんは、本シリーズの他に、女性作家集団「アミの会」(ゆる〜い作家女子会?)としても、アンソロジーへ短編を提供しているようです。
アンソロジーは、お手軽感やお得感から、需要が多いのでしょうか? 私は普段、あまり手にはしませんが、お題が「本屋さん」ということと、10人の作家さんたちにもそそられました。本書は、ほぼ10年前の出版のようです。
大崎さんがまえがきに次のように記しています。「切り口も語り口も個性的で、味があって、愉快で笑っちゃう。はたまた胸にじんと染みる。なんとも素敵なアンソロジーができました」全くその通りでした。宣伝文句・感想もこれでバッチグー!
舞台を新刊書店に限定したとのことですが、予想以上に楽しく読ませてもらいました。短い文量の中に、味わい深い作品が多かったと思います。特に、誉田哲也さん編では、なんと、まさかの、あの姫川玲子が登場! やられたー!
普段贔屓にしているマイ書店がいくつかありますが、改めて全国にある書店の提供してくれる場・多幸感ある世界が広がって、店員さんとも良好な関係性が築かれ、顧客が増えていくことを願わずにはいられません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本屋さんを舞台にした10人の作家の競作。それぞれそれなりに謎がある。さすがに本屋さんでは殺人事件はない。本屋の店員を中心にするか客を中心にするかのどちらかになっている。まあ、昨今本屋は斜陽だから、ちょっと憂愁が漂うように思うのは私の気のせい?純粋な謎解きのものは、屈託がなくて面白いかも。だいたい店長が鋭いんだよね。万引きものは、やっぱり苦いね。ほろりとさせるものもあるし、こんな店員、ちょっとこだわりがありすぎて嫌だなあというのもあった。
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ふと目にしたレビューが素敵で面白そうに見えたので、手に取りました。ありがとうございます。
大崎梢さんは元書店員で働いていた店での経験を盛り込みつつ書いた短編集でデビューされたそうです。
そんな大崎さんが今まで書店の話を手がけていない作家さんにリクエストした「本屋さん」(新刊書店に限る)のアンソロジーです。
「本と謎の日々」有栖川有栖
書店で本を1冊全部立ち読みするお客さんにはびっくりしました。
「国会図書館のボルト」坂木司
写真集見放題のお店は国会図書館とこのお店だけだそうです。
「夫のお弁当箱に石をつめた奥さんの話」門井慶喜
間違って、私は最後のページを先に見てしまいました。(泣)
この話が一番文芸路線だったと思います。
「モブ君」乾ルカ
いるんですね。こういう人。
「ロバのサイン会」吉野万理子
蹄でサインするウサウマくんが可愛かったです。
「彼女のいたカフェ」誉田哲也
ブックカフェにいつも来る常連客の女性の描写を読んでいるだけでくつろいでいるようなぜいたくな気持ちになりました。そしてとっておきのファンサービスがあります。
「ショップtoショップ」大崎梢
書店員経験を活かした作品でしょうね。
「7冊で海を越えられる」似鳥鶏
タイトルがロマンティックだと思いました。
謎解きとしては一番面白かったです。
「なつかしいひと」宮下奈都
書店を舞台にしたファンタジー。
「空の上、空の下」飛鳥井千砂
本好きで書店員になったものの空港店に配属されて仕事がつまらないと思う女性の話。空の上、空の下はこのお話のキーワードでもあります。
日常の謎系が多く10作中半分以上並んだら少し食傷気味でした。でも書店を舞台にした話は大崎梢さんをはじめとして、他にも面白い作品がもっと埋もれていそうなので探して読んでいこうと思います。-
2019/11/21
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2019/11/21
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本屋さんをモチーフの短編集。
何人かの作家で物語が10編。
本屋さんの話だし、知らない作家さんにも出会えるかもと思い購入。
初めての作家さんの作品にこの人の別の作品も読みたいと思える出会いがあった。
短編だからこそ読んでみようと思えて、また別の本にも出会えて読めて良かった。 -
本屋さんでは、たくさんの本との出会いがあった。
行動範囲も広がるにつれ、いろんな本屋さんにお世話になっているけれど、やっぱり今も、本に出会えるというドキドキ感は色褪せない。
本屋さん、ありがとう。
やっぱりわたしは紙の本が好きで、ずらりとならんだ本棚はいつ見てもワクワクしてしまう。
求人広告をみれば、時給はそんなに高くないのに(ごめんなさい!)毎日入ってくるたくさんの雑誌や書籍を手際よく処理して平台に並べて、覚えることもたくさんあるだろうし、ホント忙しいんだろうな。ときには困ったお客さんの相手もしなくっちゃいけないだろうに。
今日もお疲れ様です。
けれど、本屋さんが大好きなわたしたちのためにも頑張ってほしいな。
これからもどうぞ、よろしくお願いします。 -
本好きで本屋さん好き。
ということで、【本屋さんのアンソロジー】なんて魅力的なタイトルの本を見つけたら、それはもう手に取るしかないでしょう~(笑)
有栖川有栖 【本と謎の日々】
坂木司 【国会図書館のボルト】
門井慶喜 【夫のお弁当箱に石をつめた奥さんの話】
乾ルカ 【モブ君】
吉野万理子 【ロバのサイン会】
誉田哲也 【彼女のいたカフェ】
大崎梢 【ショップ to ショップ】
似鳥鶏 【7冊で海を越えられる】
宮下奈都 【なつかしいひと】
飛鳥井千砂 【空の上、空の下】
10編の短編、楽しめました。
誉田哲也さんの【彼女のいたカフェ】を読み始めてすぐ、「あれ?これ読んだことある」
「でも、この本は初めてだし…。展開が違うのか?」と読み進めると、やっぱり~、だってあの人がでてくるんだもん、間違いない!
で、どこで読んだかしばし考える。
そうそう、【インデックス】でした!
宮下奈都さんの【なつかしいひと】には私の大好きなあの作家さんの本が登場して~
胸が熱くなりました。
実は有栖川さん、門井さん、吉野さん、似鳥さん、飛鳥井さんは初めましての作家さん。
これを機に、この5人の作家さんの本も読んでみよう!-
こんにちは(^-^)/
アンソロジーって知らない作家さんに出会えるのでいいですよね!
しかも本屋さんの?気になります♪
私が...こんにちは(^-^)/
アンソロジーって知らない作家さんに出会えるのでいいですよね!
しかも本屋さんの?気になります♪
私が読みたいと思っている作家さん、宮下奈都さんと似鳥鶏さん、大崎梢さんが入っているのが嬉しいです(*^^*)♪2016/01/15 -
杜のうさこさん、こんにちは♪
好きな作家さんてんこ盛りなんですね~^^
それは楽しみですね!
そうなんです!
私の大好きな作...杜のうさこさん、こんにちは♪
好きな作家さんてんこ盛りなんですね~^^
それは楽しみですね!
そうなんです!
私の大好きな作家さんの本が登場するのですよ~
誰でしょう~(^_-)-☆2016/01/16 -
けいたんさん、こんにちは♪
そうでしょ!
本屋さんのアンソロジーって言われたら、気になて仕方ないですよね^^
初めましての作家...けいたんさん、こんにちは♪
そうでしょ!
本屋さんのアンソロジーって言われたら、気になて仕方ないですよね^^
初めましての作家さんにも出会えて、楽しい本でした。2016/01/16
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’21年10月30日、読了。
古本屋さんにブラッと行って、棚を見てたら目に止まって、購入。大崎梢さんは好きな作家さんだし、「本屋さんの店員さんシリーズ(そんなシリーズ名じゃ、ないけど)」は特に好きなので、正に好みに合っているなぁ、と。
誰が書いているのかな、とパラパラ捲ってみたら、最初がなんと!大好きな有栖川有栖さん!彼の小説を、久しぶりに読みました!
全部好きですが…中でも「ロバのサイン会」「彼女のいたカフェ」「ショップtoショップ」「なつかしいひと」が特に好みです。
最後の「空の上、空の下」で…思い出した経験と、思う所を少し…
主人公の、仕事に対する想いや、やりがいは、理解しますが…僕は、僕には少し「重い」と感じました。
20年以上前、近所の本屋さんで、軽い気持ちで選んだ文庫本を買う際に、レジの女性に、突然、「これ、面白いらしいですよ」と声をかけられ、ビックリ&困惑したのを、思い出しました。どう対応したのか…多分、しかめっ面して「ああ、そうですか…」とか、やっちゃったんだろうなぁ、彼女の好きな作家さん、作品だったのかなぁ…とか、重い気持ちを数年、引きずりました。
僕には、「ありがとう」の一言で、充分です。
この作品は、全然悪くないです。むしろ好きです。
変な感想(?)を書いて…気分を害された方がいたら、ごめんなさいm(_ _;)m未読の方、是非! -
「和菓子のアンソロジー」が面白かったので、他のアンソロジーはないものかと探してみたら「本屋さんのアンソロジー」が!これが面白くないわけがないだろうと早速手に取り。
やはり抜群に面白かった。十人の作家さんの個性がとても感じられる味わい深い十編。初読みの作家さんも数人いて触れるのが新鮮でした。このテーマのリクエスト者である大崎梢さんも、本に関する小説を書かれる作家さんというのは認識してはいましたが読んだことがなく、気になる作家さんながら初読みでした。
作風がかなり違うので好みは分かれると思いますが、どれも本好きには染みる物語でしょう。
数ある書店で「新刊書店縛り」というのもいい。これ、古書店縛りならまた全然違う色あいの物語が展開されるでしょう。それも読んでみたいですが出てないかなぁ?出さないかなぁ?。
発刊年は結構前(2014年)で、このあと直木賞を受賞された作家さんも。そういう振り返りをしつつ読むのも何か乙でした。今でも完全に(?)「買い」の一冊です。
光文社さん、他にもアンソロジー出されてるかなぁ?あったら読んでみたいですね。 -
本屋さんをテーマ、舞台とした7作のアンソロジー。
どれも作家さんの個性が出ていて、ハズレのない楽しい作品集でした。
「本と謎の日々」
本屋さんで見つかる小さな謎(なくなっちゃうPOPとか、汚れた装丁をありがたがるお客さんとか)を、店長が推理や推論で謎解いていく物語。
大掛かりな謎や暗号、トリックや出来事はないですが、本屋さんアンソロジーと聞いて私が一番期待した、書店の優しい雰囲気を纏った作品だったように思います。
「国会図書館のボルト」
さっくり読めるのがいい。
グラビア写真集が縁で繋がったゆるい人の絆と、万引き犯を撃退するお話。
一瞬しか出てこない人が多いですが、みんなキャラが立ってて面白かった。
「夫のお弁当箱に石をつめた奥さんの話」
失言で奥さんを怒らせてしまった男性が、奥さんからの謎かけに試される。
正直答えは早々にわかってしまったのですが、そんなこと関係なく、優しく素敵な雰囲気の作品でした。
寒い夜が好きになれる、あの歌、私も好きです。
あと、「空の上、空の下」
私も空港が好きで本が好きなので、とっても共感して読めました。
いつもの空間から一歩出ると急に空港なあの感じ、わかります!
そして、これも人が素敵でした。
空の上と空の下はなんだかくすぐったくて素敵だし、最後の下りも、とっても魅力的だった!
人は誰も、みんな何かに愛を抱いて生きている。
なぜかたまに忘れそうになる真理ですが、とっても素敵だと思います。 -
本や書店好きにはたまらない!
10人の作家さんの、本屋さんが舞台のアンソロジー。
どのお話もおもしろかった!
本屋 という同じ題材を使っても、本当に十人十色のお話で、いろんな本屋さんや店員さんやお客さんを見れておもしろかった!