魚葬 (光文社文庫 も 2-81)

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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334768324

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  • 規則や制約に耐えられない人間は、結局死ぬ自由が与えられるだけ。その自由が怖くてみんな会社や家や日常から逃げ出せない。自由も怖ければ孤独も怖い。物語の舞台は昭和の末、バブルが徐々に膨れ上がる頃。平成の御世となり久しいが、人間の本質は些かの変わりもないことを思い知らされる。人は自分ひとりでは生きていけない。

  • 【装幀・デザイン】
    盛川和洋 Ingolf Hats/Gatty images
    【あらすじ】
    銀座の高級クラブのホステスだった加代は、虚飾に塗れた夜の世界に見切りをつけ、製薬会社の社長秘書こと〝接待社員〟に転身、若く洗練された美貌を武器に販路拡大に貢献した。そんなある日、社内で絶対的だった社長と忠実な部下の関係が崩れ、不審な事件が連続する--。人間社会の光と闇の危ういバランスをサスペンスフルに描いた表題作を始め傑作五編を収録。

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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