番士 鬼役伝 (光文社文庫 さ 26-42 光文社時代小説文庫 鬼役伝 1)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334792336

感想・レビュー・書評

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  • 鬼役新シリーズが始まりました。
    元禄16年(1703年)、5代将軍徳川綱吉の治世。
    如月(2月)、赤穂藩浅野家の元藩士が各々の預かり屋敷で潔く死んでいった。
    江戸城の城門を守る番士で、御家人の持筒組同心・伊吹求馬が、禅寺の慈雲和尚より授けられた剣で、江戸城に巣くう悪党に挑んで行くと。薙刀の名手で、矢背家女主・矢背志乃と出くわし、志乃に引っ張られて……。

    【読後】
    鬼役は、31巻。外伝1巻が出版されています。
    此度は、将軍の毒味役である御膳奉行・矢背蔵人介が活躍する100年前に遡って、矢背家の初代の誕生を書いた物語がスタートします。
    御家人・伊吹求馬は、武骨で、要領が悪いが、剣は凄い。矢背志乃は、凛として、力強く、男勝りです。求馬は、泥臭く、少しうじうじして志乃に影響され引っ張られて行きます。この対比が面白く、鬼役の矢背蔵人介には無い人間味と面白さを醸し出します。
    これからが楽しみなシリーズです。

    鬼役シリーズ32作目
    番士 ― 鬼役伝シリーズ(第2期)1作目
    2021.08発行。字の大きさは…中。
    2021.09.07読了
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    【バックナンバー】
    鬼役シリーズのバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「坂岡真」と入力。または、その中から坂岡真を探してください。そうすると著者坂岡真さんの本が一覧表示されます。
    私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。たまにシリーズ名でも登録もします。例えば「風烈廻り与力・青柳剣一郎」などです。

  • 鬼役シリーズ31巻+1で随分長いシリーズになったと思ったら新たにこのシリーズが出てきた。巻末の解説では両方とも継続して行くようだが・・
    旧シリーズの主役の義母の志乃が弓矢が得意だったり、密命の事を知っていたり、猿婆なる新キャラが出てきたり、混乱しそう。本作では義母と義父の結婚まで描かれていないが、若かりし頃の義父が志乃に振り回されて微笑ましくなってくる。

  • 2021年8月光文社文庫刊。書き下ろし。新シリーズ1作目。鬼役シリーズの前段に当たる話。求馬のチャンバラ活劇調部分が面白く堪能します。志乃、土田伝右衛門は前シリーズと同名で登場しているが、何の意味があるのかわからない。混乱するだけです。どういう趣向があるのか、次が楽しみです。

  • 鬼役を読んでいるのでこちらのシリーズも読み始めました。

    正直、最初から中盤くらいまでは、少し鬼役とは違い、主人公の伊吹求馬の青春物語で終わるのかと戸惑いましたが、後半にくると安心して、”鬼役”への助走がみえてきてほっとしました。 

    つづきも読みたいと思います。

  • もう、鬼役がシリーズ、あのような御毒味薬の仕事の裏に、剣の技も優れた者のシリーズが、読み終えて仕舞って、今度は、何を読もうか?と、思っていた矢先に、この本を見つけてしまった。

    読み出したら、赤穂浪士の話しから、どう繋がっていくのか、主人公の伊吹求馬は、どう、矢背蔵人助に結びつくのか・・・と、思いつつ、読み出した。

    正義感の強さは、やはり、ほれぼれする求馬の主人公に好感を抱きながら、読み進む。

    そして、後半、八瀬出身の志乃が、登場してきて、なるほど、こうなっていくのか?と、・・・
    志乃の薙刀の凄さは、この当時から、腕が、優れていたのだと、・・・
    そして、男勝りの言葉遣いと、荒々しさが、どう、心優しい求馬と、つながっていくのか・・・これからが、面白くなりそうな展開である。

  • 前任鬼役の義父のお話。てんこ盛りでスピード感はあるし若い伝右衛門が人間味があって面白い。

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著者プロフィール

坂岡真
一九六一年、新潟県生まれ。十一年の会社勤めを経て文筆の世界へ入る。江戸の情緒と人情の機微、そして花鳥風月を醸し出す筆致で、多くの読者を魅了している。主なシリーズに「鬼役」「鬼役伝」「帳尻屋始末」「帳尻屋仕置」「照れ降れ長屋風聞帖」「はぐれ又兵衛例繰控」「死ぬがよく候」「人情江戸飛脚」などがある。

「2023年 『うぽっぽ同心終活指南(一)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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