蒼い水の女

著者 :
  • 光文社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334914691

感想・レビュー・書評

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  • 石神井公園の三宝寺池に浮かんだ死体から片倉刑事を中心に捜査が始まる。
    身元が判明してからは、その足跡を辿るため大井川鐵道へと飛ぶ。
    少しずつだが着実に真相に迫っていく。
    しかし、半分ほどは大井川鐵道界隈の情景ではと感じるくらい旅感が強め。
    この季節、旅をするなら絶景が見れるのかも…と思ったりもした。

    人物像が薄く思えるのと宗教絡みだったのもちょっと無理矢理な感じもした。

    片倉刑事の元妻がちょいちょい出てくるが、これもスピリチュアルのよう…というヒントと旅のお供で、あんまり好感が持てないのだが…。

  • 読み始めると止まらない。
    どうなるのか、と気がせいてしまう。
    でも読み終えてしまえば何のこともない物語だし、再読はしないだろうなあ。

    なぜかこのシリーズには魅かれるものがある。
    主人公の片倉が定年間際の警部補でかつての部下が上司であったりとか、離婚して孤独な毎日を送っているがそれなりにマイペースで淡々と暮らしていたりとか、そんな境遇が味わい深さを出している。
    最近の作では離婚した元妻が絡む話が出てくるが、まあこれはこれで良し。

    今作はコロナ禍での物語なので行きつけの店での場面は少なめ。静岡県警や長野県警とのリモート打合せとかもあれば面白かったかな。

    以下Amazonより------------------
    事件の端緒は蒼い湖に潜む。
    死んだ男の写真に写り込む彼女は誰だ?

    石神井公園の池に浮かんだ不可解な水死体。
    肺から発見場所とは異なる水質の水が検出されたことから、刑事・片倉は事件を“他殺"と推理し、
    被害者の男がSNSに残した写真を頼りに静岡県の大井川鐵道へ。
    一方、父親を失った幼い娘は奇妙な言動で捜査を翻弄。
    、事件の謎は思わぬ方向へと迷走をはじめ……。

  • 面白い作品でした。
    他のも購入したので読んでみたくなりました。

  • 2時間サスペンスを見てるみたいで、凄く面白かった!とても楽しめました。
    本作が、片倉刑事のシリーズ作品であることを知らなかったので初めて読みましたが、これまでの作品も読んでみたいなと思います。

    ***ネタばれ***
    赤塚の妻、百合子と、高村美知子が入れ替わっていた事に「そういうことかぁ!」と気持ちが高ぶってきて、その事に気がついた時の片倉刑事の描写が、リアルに感じで凄く面白かったです。

  • 思いがけず最近お騒がせの新興宗教(統一教会とは関係ない)が舞台の中心となった作品。事件の動機としては俗物的なことで平凡だけど、トリックとしてはよく練れていると思う。プロローグの女性はとても神秘的だったけど、蓋を開けてみれば自己中心的でガクッときた。
    平凡以下の上司だと部下は苦労するよな。
    宗教って新興とかに限らず偉くなると派手な袈裟を着るようになったり高級車に乗ったりだし、過去を振り返っても権力者にすり寄ったりで1番俗物だと思う。
    元奥さんとの関係も修復して片倉は良い老後が遅れそうで羨ましい。

  • シリーズ作品と知らず…
    最初から読んでたくなりました。

  • 着実に一歩一歩、犯人に近づく描写に思わず惹き込まれた。犯人の動機、人間関係、伏線回収等、上手く纏めていた。キンギョの抜かりと片倉の元妻の図々しさにイラッとした。まさか宗教絡みとは…。

  • 事件の端緒は蒼い湖に潜む。
    死んだ男の写真に写り込む彼女は誰だ?

    石神井公園の池に浮かんだ不可解な水死体。
    肺から発見場所とは異なる水質の水が検出されたことから、刑事・片倉は事件を“他殺"と推理し、
    被害者の男がSNSに残した写真を頼りに静岡県の大井川鐵道へ。
    一方、父親を失った幼い娘は奇妙な言動で捜査を翻弄。
    、事件の謎は思わぬ方向へと迷走をはじめ……。

    本格警察小説の醍醐味が詰まった傑作!

  • 01月-11。3.0点。
    片倉刑事シリーズ。石神井公園に、身元不明の男性遺体が。小学生の娘の通報で身元が判明するが。。。

    2時間サスペンスのような感じ。読みやすい。

  • 61個の作者には似合わない作品。電車の時刻表や替え玉みたいな小手先のトリックではなく、もっとダイナミックなミッドナイトのようなスケールの大きな作品が読みたいです。

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著者プロフィール

1957年、東京都出身。日本大学芸術学部写真学科中退。フリーのカメラマンから作家に転身し、現在はフィクションとノンフィクションの両分野で広く活躍する。パリ〜ダカールラリーにプライベートで2回出場し、1990年にはドライバーとして完走。1991年『KAPPA』で小説家デビュー。2006年、『下山事件 最後の証言』で第59回「日本推理作家協会賞・評論その他の部門」と第24回日本冒険小説協会大賞(実録賞)をダブル受賞。2007年、『TENGU』で第9回大藪春彦賞を受賞し、ベストセラー作家となった。他の著書に『DANCER』『GEQ』『デッドエンド』『WOLF』『下山事件 暗殺者たちの夏』『クズリ』『野守虫』『五十六 ISOROKU異聞・真珠湾攻撃』『ミッドナイト』『幕末紀』など、多数ある。

「2021年 『ジミー・ハワードのジッポー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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