永遠の途中

著者 :
  • 光文社
3.41
  • (30)
  • (55)
  • (135)
  • (9)
  • (5)
本棚登録 : 379
感想 : 75
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334923945

作品紹介・あらすじ

どうしてもっと、自分の生き方に自信を持って来なかったのだろう。あなたのつぶやきは、誰に届くの?直木賞作家・唯川恵、待望の最新作!長編小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 仕事に生きる女性と家庭に生きる女性はそれぞれの辛さを分かち合うことができない。それは男性と女性でも同じなんじゃないかな…夫婦のすれちがいってここから来てる気がする。
    でも自分で選んだ道だから、誇りをもって生きれるように私はなりたい。

  • 最初の1ページで読むことを決める。

    『わ~~~。しんどい。』
    第一の感想。
    未来の予習になった気がする。
    『となりの庭』『もしあの時ワールド』、
    それと比較して、幸せを感じていてはダメだと再確認。

    自分の選択に自信をもとう

    と改めて思う。
    稼げる仕事も持っていないし、結婚もできていない私には、
    どっちも贅沢な悩みだ!と思ってしまった。あはははは。

  • 【あらすじ】
    広告代理店に勤務する薫と乃梨子は、同期入社。仲はよいが相手と自分を比べずにいられない微妙な関係。どちらも、同僚の郁夫に恋心を抱いていたが、ささやかな駆け引きの後、薫が郁夫と結婚して主婦に。乃梨子は独身でキャリアを積み続ける。歳月は流れ、対照的な人生を歩みつつも、相手の生き方を羨んでしまうふたり…。揺れる女性の心をリアルに描く長編小説。


    「結婚なんて、結局、行き着く先はみんな同じなのかもしれない。誰もがその時は『自分たちは違う、特別な未来が待っている』と思っても、日常に容赦なく崩されていく。そうして『こんなはずじゃなかった』をまるで呪文のように繰り返すことになる。」

    「多くの女性が、あんなにたやすく子供を産んでいるのに、どうして自分にはできないのだろう。今までだいたいのことは、人並み以上にやってきたのに、どうしてこどもだけは思い通りにいかないのだろう。」

    『ねえ、圭子さん、子供は?』
    『ぜんぜん、興味なしって感じかな。私の人生は私のためだけに使おうって決めてるから。』

    「いつの時代も、女は迷いながら生きている。揺れながら、不安に包まれながら、それでも自分にふさわしい生き方を選びたいと必死に考えている。」

    「もし、あの時ああしてたらって、自分のもうひとつの人生を勝手に想像して、それに嫉妬してしまうのね。なんだか、いつも生きていない方の人生に負けたような気になっていたの。そんなもの、どこにもないのに、人生はひとつしか生きられないのに。」


    【個人的な感想】
    これから自分自身が結婚して主婦になっても、独身でキャリアを積み続けても、どちらを選んだとしても最後には自分が選んだ方を正解にしていきたいと思った。

  • P154
    「働く女にとって、家庭は欲しいもの田ではあるけれど、結局、一番重荷になるのも家庭なのよ。」

    乃梨子と薫。それぞれの人生。それぞれに自分にはないものを羨ましいと思ったり、自分の人生を振り返ったり。女の人生は色々あるよねーーー。と感じる。

    唯川さんって30代40代の女の心情や環境を美化することなく書いているからいい。10代(いや20代か?)の結婚前に読みたかった本だなぁと思う。
    今まで自分は仕事と家庭の両立を意識すると、出産と育児の大きさに男っていいなぁ~と仕事だけしていればいい(邦夫にはなりたくないけれど思っていたけれど、いざその立場になるとそうなっちゃうのかな?いやさすがにそうはなりたくない。)から羨ましいって思ったけれど、でもそれしか背負わないのも大変なのかなって思えた。大黒柱はそれなりに大変なのかも。
    女性としての人生を考えつつも、男性としての人生も一緒に考えてしまった。

    人生には、仕事・結婚・出産・育児があったりなかったり。
    男と女で性別として違うもの。
    同じ性別だからってそれぞれで。結局幸せはそれぞれに違うものなのに、隣の芝と比べてしまうのは人間の悲しい性だなぁ。

    P246
    「紗絵ちゃん、きっかけなんてなんだっていいと思うわ。大切なのは、そのきっかけをちゃんと掴めるかということ。」

    P262
    「一番後悔しているのは」
    「どうしてもっと自分の生き方に自信をもってこなかったのだろうってことかしら」

    乃梨子かっちょえーーー!!!
    この一文で☆5!
    10代の女の子に読んでもらいたいな。

  • よくも悪くも普通。お互いの人生を羨ましがり妬みながら自分がうまくいっている時には自信に溢れ満足して。結局最後にはお互いに笑い話にできる。やっぱり隣の芝生は青く見えるって事かな。

  • 結婚して寿退社、かたや仕事バリバリ、独立まで。それぞれの20~60代までの話。
    とにかく共感の嵐で、サクサク読破。
    どっちの道が幸せなのかなんて答えはやっぱりないんだな…
    女は見栄をはる生き物だなと改めて。自分が選択しなかった方の人生になんとなく負けた気になってしまうときがある、負けたくないって思う気持ち。
    一番後悔してるのは、どうしてもっと、自分の人生に自信をもって来なかったのだらうってことかしらby乃梨子
    隣の芝生は青く見えるかぁ…

  • 対極の2人の人生を途中まで書いている、2人に感情移入出来た本

  • 20代で同じ会社に勤めいてた2人
    かたや社内結婚、かたや独立、
    30代・40代それぞれの人生を歩んでいきます。

    主婦がよかったのか、仕事にかけるのがよかったのか、
    結論は描かれていませんが、
    この溝は相当に深そうです。

  • 冒頭の部分が共感できすぎて、おおおお!!と思った。
    唯川さんの話はいつもさくさく読めるが、今回も同様、非常に読みやすかった。
    まさか、一生を通しての話とは思っていなかったので、びっくりしたが、
    2人の立場からの視点で話が進められていくのは面白かった。
    色々と考えさせられる面もあり、よかった。

  • 女性の告白、そこからはじまり、年老いるまでを描いた作品です。
    恋をして、浮気をされて、子供を産んで、結婚して夫婦になるっていいことなのかな?と読んでいる途中考えてしまった作品です。
    それでも読んでいて楽しいですよ。
    【熊本学園大学:ペンネーム和菓子】

全75件中 1 - 10件を表示

唯川恵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×