- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334975043
作品紹介・あらすじ
"世界はことわざで連帯する"米原ワールド炸裂!遺作、待望の刊行。
感想・レビュー・書評
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「小説宝石」に2003〜2006年に連載。世界各国の諺をいわゆるシモネッタで紹介というが、その当時の時事問題にかなり突っ込んだ内容。ブッシュのイラク進行は今のプーチンのウクライナ進行と同じ事してる!米原さん生きてたら何て言ったかな。
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本書は、ことわざに関するエッセイ。日本の、例えば、「知らぬが仏」ということわざに似た他国のことわざを紹介する等、そのことわざに関する蘊蓄を傾けている。博学で、かつ、言葉に興味がある人でなければ書けないエッセイだと思う。
米原万里は1950年生まれ、2006年56歳の時に亡くなられた。
その著作の題名をざっと並べると、本書「他諺の空似」のように、ユニークな題名の本が並んでいる。
「不実な美女か貞淑な醜女か」「ガセネッタ&シモネッタ」「パンツの面目ふんどしの沽券」「終生ヒトのオスは飼わず」「心臓に毛が生えている理由」等々。非常に興味の幅が広い人であったと同時に、言葉のセンスが優れていた人だったのだな、とあらためて思う。
デビュー作である、「不実な美女か貞淑な醜女か」は1994年の発行。亡くなられたのが上記の通り、2006年なので、作家として活躍されたのは、10年強に過ぎない訳で、こちらもあらためて多作の人だったのだな、と思う。 -
諺についてのエッセイ
こう書くか~~~~~~~~ -
女史の遺作らしい。言語や言葉に深い著者が収集した「他諺」を、時事の話題やブラック・ユーモアに絡めて紹介。同じ意味を様々に表現した諺や箴言は、予想以上に世界中に膾炙していて、人種や文化を超えた人間性のようなものが見えてくる。初出は雑誌の連載だったようなので時事や世相ネタが多く、他諺カタログとしては普遍性に欠けてしまったのが残念。
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確かに「ことわざ人類学」だなぁ外国的ジョークを手がかりに世界各国のことわざがふんだんに盛り込まれそして最後は小泉政権やアメリカへのぴりっとした批判ご健在であれば 今政権をどのように書かれるか・・・ことわざが盛り込まれすぎていて何ひとつ覚えてないけれどなんとなく覚えているのは・・・ロシアの諺には頭髪系が多いということだけ^^
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最近発売された米原女史の遺作。
普通ここまで下ネタをふんだんに盛り込んだ場合、本の質そのものが落ちると思うのに、
そこはさすが。
切り口もいやらしくないので却って小気味よい。
世界中に散らばることわざを集めた本。
というとなんだかつまらなくて
著者の自己満足的仕上がりになってしまいがち。
でも随所にちりばめられたことわざのユーモアあふれる解釈と、
鋭い世界の権力者たちに向けた批判の言葉のおかげできゅっとひきしまる。
面白い。
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お利口になれる -
今は亡きココロのお師匠さん、米原万里氏のエッセイ。文章は軽妙ながらも、著者の深い比較文化論が垣間見えて、笑いながらも頷くこと必至。
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図書館
諺の羅列が多くて、あまり読んでいるという気にはなれなかった。
しかし圧倒的な知識量。