ケースブック行政法 第3版 (弘文堂ケースブックシリーズ)

制作 : 高木 光  稲葉 馨 
  • 弘文堂
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  • Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784335302992

感想・レビュー・書評

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  • 判例と「判例の概観」という章ごとの解説、および問題がついている判例集兼問題集です。
    本書で取り上げられているのは、
    (1)行政立法と条例(判例8個、33頁)、(2)行政処分(判例8個、25頁)、(3)行政手続(判例8個29頁)、(4)行政裁量(判例8個、20頁)、
    (5)行政指導(判例5個、18頁)、(6)行政調査(判例5個、13頁)、(7)実効性確保(判例6個21頁)、(8)個別法の解釈と行政活動の違法性(判例5個、27頁)、
    (9)憲法原則と一般的法原則(判例7個、23頁)、(10)情報公開と個人情報保護(判例7個、27頁)、(11)取消訴訟の対象(判例14個、39頁)、
    (12)取消訴訟の原告適格(判例11個、35頁)、(13)訴えの客観的利益(判例8個、28頁)、(14)取消訴訟の判決(判例8個、22頁)、
    (15)その他の抗告訴訟(判例6個、19頁)、(16)抗告訴訟以外の行政訴訟(判例7個、24頁)、(17)仮の救済(判例6個、14頁)、
    (18)国家賠償法1条に基づく賠償責任(判例11個、32頁)、(19)国家賠償法2条に基づく賠償責任(判例10個、25頁)、(20)損失補償(判例8個、20頁)
    で、全体で494頁(索引除く)となっています。
    「判例の概観」は、それぞれの章のテーマ判例の系譜やまとめで、だいたい2、3頁です。
    判例も各章の論点を理解するために重要な判例があげられています。
    各章の問題数は大体7,8個で、掲載判例の理解を問う基本的なものが多いので、判例理解のために有益です。
    総じてなかなかよいのですが、やはり解答がついていません。
    したがって、塩野先生をはじめとする行政法のテキストをひととおり読み終わった方が問題練習と判例理解のために読むべき本という位置づけでしょう。

  • 行政法判例集のデファクトスタンダード。判例百選が,最高裁判例中心であるのに対し,下級審裁判例も積極的に掲載している。各章の始めにその章の判例を検討するに該っての前提知識がコンパクトにまとまっているのもよい。行政法理論自体は抽象的であり,実際に事案を解決するには事実に対する理論の当てはめが重要となるが,その為には事実審たる下級審が,何を重要視したのかを知る必要がある。ケースブックで事案が似ているのに結論が別れている裁判例・判例が在れば要注意。
    なお,行政上の不服申立てが掲載されていないが,これについては百選で補えばよいだろう。

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