差し出し方の教室

著者 :
  • 弘文堂
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本棚登録 : 256
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784335551802

作品紹介・あらすじ

あなたの想い、届いていますか? その距離を越えるのは一匙(さじ)の慮(おもんぱか)り。

 「人が本の場所に来ない時代」に「人がいる場所へ本を持っていく」仕事を積み重ねてきたブックディレクターが、選書以上に大切にしてきたこと――それは選んだ本をどう差し出すのかということ。そして、これまでに重ねてきた仕事から、同じ「もの」や「こと」でも差し出し方によって、相手への伝わり方が変わるということに気がつきました。
 小売店舗で売られる商品も、ダンスフロアに流れる音楽も、観光地の名産品も、自らが愛してやまない「それ」を確かにそこにいる小さな一個人に向けて、「らしく」伝える方法に頭を悩ませる人は多いはず。コロナ禍で遠のいた人との距離にますますその想いを深めているのではないでしょうか? そこで、各界の差し出し手の元を訪ね、距離を越えて届けるためのヒントを探りました。さらに、これまでに著者が手掛けてきた仕事を振り返りながら、様々な場所での多様な本の差し出し方も紹介しています。

感想・レビュー・書評

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  • ブックディレクター 幅允孝さんが様々な形で「差し出し」続けている人たちに会って話す。
    そこには受け取り手のことに思いを巡らせ続けて「差し出し」を続けるプロたちの思考、言葉があった。
    後半はBACHとしていくつものプロジェクトに関わられた記録。
    これからのヒントがたくさんあった。

  • 購入決定

  • 読了日 2023/07/03

    たぶんTakram radioで紹介があって、「人文的、あまりに人文的」でも紹介があった本。
    あなたに手に取ってもらいたいものを、どのように差し出すかについての本。

  • 本がそこにある時、「読んでもいい」し、「読まなくてもいい」くらいの距離感が、私はうれしい。
    それで出合いがあって、なにかが琴線にふれたら素敵なことだし、そうじゃなくても心地悪くならない距離感だといいな。
    ページはめくらなくてもいいし、前に戻ってもいい。
    手触りを感じながら、ぱらぱらめくる。
    本がそっとあるだけで心安らぐ。
    だから好きなんだろうな、と思った。

  • 読んでてとても気持ちが良い。押しつけてこない、啓蒙しすぎない、まさしく差し出し方が体現された一冊でした。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD00382718

  • それぞれの分野の空間プロデューサーたちが登場する。
    動物園は、その動物の生態を知れるような配置をしているらしいし、本は読んでもらうためにライトの配置まで工夫しているらしい。阿修羅像は3つの顔がある。その顔の印象を証明で、阿修羅像に辿り着くまでの道のりで操作しているらしい。
    この世の多くが理論と工夫でできており、言葉にする以上の感動を与えてくれる人がいることが読了後素直に思った感想。
    この本を読んでから何かイベントに行った際、新しい場所に訪れた際に、どんな意図でこの演出なのか、どんな印象を与えるための空間作りなのか考えることが増えたので人生の新しい楽しみができた。

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著者プロフィール

1976年、愛知県生まれ。ブックディレクター。有限会社BACH(バッハ)代表。愛知県立芸術大学非常勤講師。本との出会いを人々に提供するべく、学校や図書館、病院や企業などでライブラリーの制作を行う。安藤忠雄氏が設計を手がけた図書文化施設「こども本の森 中之島」にはクリエイティブ・ディレクターとしてかかわり、「村上春樹ライブラリー」として親しまれる「早稲田大学 国際文学館」では選書を担当。著書に『つかう本』(ポプラ社)、『本なんて読まなくたっていいのだけれど、』(晶文社)、近刊に『差し出し方の教室』(弘文堂)などがある。

「2023年 『NHK理想的本箱 君だけのブックガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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