日本幻想文学集成 3 夢野久作

著者 :
制作 : 堀切 直人 
  • 国書刊行会
4.00
  • (3)
  • (5)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 24
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336032133

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 夢野久作
    1889.1.1-1936.3.11(福岡生、47歳没、脳溢血)

    「人の顔」
    孤児院から船乗りの家に貰われてきたチエ子。養父は航海に出ると養母と女中との暮らし。空や壁をみては人の顔にみえる、という口数すくない子。ある日「あの顔は、お母さんと仲良しのオジサン・・」と言う。
     チエ子は孤児なので船員夫婦には無い遺伝子のある子なのだ、そこが不気味。


    「卵」
    隣の家に越してきた少女が引っ越してしまった。三太郎は庭に卵をみつける。やがて卵を抱いて眠るようになるが・・ 卵は引っ越していった少女の思いが形になったものだったのか・・

    「微笑」
    可愛らしいお河童さんの人形、何処をみているかわからないままニッコリ笑っている。私はそのすべすべした肌の光が無性に悲しく、腹立たしく、自烈度ったくなり、ふみ壊してしまう。・・ガラスの片目だけが残った・・
     わずか2ページの詩のような作品だが、人形と私の間に感情が行き来したような世界観。しかもあまり気持ちの良くない・・


    「人の顔」(「新青年」1928.3月号)
    「卵」(「猟奇」1929.10月号)
    「微笑(ほほえみ)」(「猟奇」1930.2月号)


    1991.4.25初版第1刷 図書館

  • 思いのほかサラッと読めて
    ゾクリとしてモヤっとなりました
    SOSボーイ…OH…
    内臓が重くなった気が
    心がザワつきますね

  • 夢野久作。しっかり読んだの初めてかも。
    イヤ~な汗かくね。
    でもなんか癖になる。
    人間の本質的な部分って時代が変わってもあんまり変わらないのかなあ…。
    狂気的なものを垣間見てしまう怖さがじわじわ迫って来ます。
    すげえな。

  • 意外に読みやすく普通の内容

  • めまぐるしい
    眩しい

    ゴミクタ



    ☆童貞
    シヤン

    ☆怪夢
    工場

    ☆白菊
    マキリ
    おめざ

    ☆SOS
    毛唐

    ☆木魂
    自分の魂をその絵に傾注しすぎて元のとおりのしっくりした性格に帰れなくなったので、その結果すっかり分裂して遊離してしまった個々別々の自分の魂から夜も昼も呼び掛けられるようになってしまったのだ。

    ファナチック

    杉山茂丸
    梅津しえん
    只圓
    解説242〜アツイ!堀切直人

  • 夢野久作は旧仮名で読むほうが断然いい

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

夢野久作の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×