仏教に伝わる性格診断法を学び役立てようという考えで、本書を手に取ればそれは思惑がはずれることになると思います。
性格を診断することは簡単にはできないのです。
自分の性格すらはっきりと判断することはできない。そういう姿勢です。
そもそも、性格とは無常なもので変化しうるということだけが普遍です。
しかし、だからこそ思い悩んでいる人には救いになる。
性格とは普遍ではないのだから、自らの努力で変えることができるのです。
思い悩み進むことができない人というのは、あれもしたい、これもしたいといらぬ妄想や異常欲を発達させているのです。
時間は有限、そして能力も有限。できることは1つか2つ。
まずは今すべきこと、目の前のできることに、妄想を捨てて打ち込むこと。
そこからしか活路は見出せないと教えてくれます。