真田十勇士 外伝 忍び里の兄弟

著者 :
  • 小峰書店
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本棚登録 : 91
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338297042

作品紹介・あらすじ

霧隠才蔵は伊賀の里で幼い弟と共に暮らしていた。忍びたちの不在をねらい、何者かが里に奇襲をかける。はたして才蔵の弟は無事なのか!? 真田十勇士が十勇士となる前のサイドストーリー。表題作を含む三編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • スピンオフの短編集。
    霧隠才蔵の過去は本編で語りきれなかった弟との関係が描かれる。この話が書きたかったからできた本なのかなぁと思う。
    元々講談であった話なのか、オリジナルなのかは不明。(司馬遼太郎の『風神の門』で才蔵は伊賀の郷士の家の嫡男だったが、こちらでは親は不明とされるし。)
    本編でもう故人だと言われていたので、ラストは弟が死ぬシーンが描かれると思ったが、肩透かしだった。


    「九度山の仇討ち」は一番面白かった。
    幸村が「佐助にもさまざまな経験を積んでもらいたいからな」と訳知り顔で送り出すのが面白かった。
    忍が情報収集する時に、色恋の人間関係に疎すぎても困るものね。

  •  本編で十勇士たちのキャラクターが気に入った人にはちょうどよい感じで前日譚を3つの短編で描いてくれます。一つ目が霧隠才蔵とその弟の話、二つ目は伊佐入道と由利鎌之助の話、三つ目は猿飛佐助の話です。
     個人的には才蔵の話が読む前からとても気になっていた話でした。というのは、才蔵とその弟のエピソードがあることは本編に少しずつ小出しにされていたので、物語にわかっていることと予想がありました。それでその予想通りに、かわいらしい弟や、兄弟の愛らしい関係の描写が始まると私はますます心配しながら読み進めたわけです。が、どんな結末になったかはここでは明かすべきではありませんね。
     二つ目は、女たらしのあの人と容姿端麗でストイックなあの人が道中で出会う冒険の話で、これは彼らのキャラクターからして納得感のあるお話でした。三つ目も佐助らしい感じだったかと思います。
     私はこの本を読み聞かせに使ったのですが、小学校中学年の息子も、よく見知ったキャラクターの再度の登場と活躍に喜んでいましたね。読後感が良かったみたいで、最後のシーンで嬉しそうにしていました。キャラクターたちがその世界にまだ生きているという感覚を持たせてくれた、ちょうどいい外伝だったかと思います。

  • 児童文学では珍しい、時代小説

    真田十勇士
    佐助、才蔵、清海、伊左…

    十勇士になる前のお話し

  • 図書館より。

    やっぱりグッと来るよね~。
    才蔵が佐助を気にかけるのは、弟を重ねていたからかな(弟さんはどうなったのかな)。

    泣けるの分かってて読むのは正直しんどいけど、さらりと読了。
    たまには時代モノも悪くない。

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著者プロフィール

小前亮/1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー。著作に『賢帝と逆臣と 小説・三藩の乱』『劉裕 豪剣の皇帝』(講談社)、『蒼き狼の血脈』(文藝春秋)、『平家物語』『西郷隆盛』『星の旅人 伊能忠敬と伝説の怪魚』『渋沢栄一伝 日本の未来を変えた男』「真田十勇士」シリーズ(小峰書店)、「三国志」シリーズ(理論社 / 静山社ペガサス文庫)などがある。

「2023年 『三国志 5 赤壁の戦い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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