極私的美女幻想

著者 :
  • ごま書房新社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784341131739

感想・レビュー・書評

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  • 彼女は、甘酸っぱい味がした。

    ・・・とでも言ったのかどうか、定かではありませんが、今から29年前の1981年6月15日に逮捕された佐川一政(32歳)は、その4日前の6月11日、フランスのパリで、自分も留学していたサンシェ大学院のやはりオランダからの留学生で学友でもあったルネ・ハルテヴェルトさん(25歳)を自宅に呼び出し、ライフル銃で射殺したあと服を脱がして屍姦してから、乳房や唇や鼻や腿やお尻などを切り取って生のまま食べて、そのあとフライパンで焼いて食べるという事件を起こした殺人犯・人肉食者。

    (尚、唇と両方のお尻と左乳房と腿の一部は冷蔵庫に保冷されていたそうです、念のため)

    自分が犯した殺人と人肉食の一部始終を小説『霧の中』に書くという破廉恥な奴ですが、相談されてほとんど何の創作・想像もなく書いた『佐川君からの手紙』で芥川龍之介賞をとった唐十郎も、しかしまあ大した奴ですこと。

    これだけのことをやっても、精神鑑定の結果、心神喪失状態にあったということで無罪になって今でものうのうと生きているといいますからふざけた話ですが、彼がフランスで書いた修士論文のタイトルが『川端康成とヨーロッパ20世紀前衛芸術運動の比較研究』といいますから笑っちゃいます。

    さて、ところで、本書は、どんな本なのか、ですって?

    さあ、それは・・・・・どういう女性が美味しいか、その見分け方の極意とか、美味しい乳房の食べ方とか、お尻の肉は焼いた方がいいのか生がいいのか、スパイスは何がいいのかなどの人肉食ハウトウ本だったりして・・・。(実際は、著者の趣向で選んだ28人の美女を褒めちぎったエッセイです)不謹慎でどうもすいません。

    もうひとつ、オマケですが、無罪放免され帰国して売れない作家になった佐川一政は、大金持ちの息子であることをこれ幸いと、現在でも親の仕送りで生活し親に買ってもらったマンションに住んでいるそうですが、その結果、贅沢病と呼ばれる最たるものである痛風と糖尿病を患って、お医者さまから絶対に肉食するなと禁じられているといいいますから、可哀そうに、人肉食もダメな訳ですね、自業自得です!


    登録日:2011年07月18日
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著者プロフィール

1949年神戸生まれ。関西学院大学大学院卒及び、パリ・ソルボンヌ大学大学院卒。1981年、「パリ猟奇事件」で世界を震撼させた。その後作家に転身。
著書に
1983年『霧の中』(話の特集社)
1990年『サンテ』(角川書店)
1990年『生きていてすみません』(水宋社)
1991年『カニバリズム幻想』(水宋社)
1991年『蜃気楼』(河出書房新社)
1993年『喰べられたい』(ミリオン出版)
1994年『華のパリ、愛のパリ』(IPC)
1995年『狂気にあらず!?—佐川一政の精神鑑定』(第三書館)
1996年『饗』
1997年『殺したい奴ら—多重人格者からのメッセージ』(データハウス)
1997年『少年A』(ポケットブック社)
1997年『霧の中の真実』(鹿砦社)
1998年『パリ人肉事件—無法松の一政』(河出書房新社)
2000年『まんがサガワさん』(オークラ出版)ほかがある。

「2002年 『霧の中』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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