ジーコのリーダー論: 一人の天才をつくるより、和をつくるほうがずっとむずかしい
- ごま書房新社 (1993年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784341170349
感想・レビュー・書評
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ひとつの組織を強くしていくにはリーダーの
強力なリーダーシップが必要であることにかわりはない。
日本のサッカーは、「技術的レベルからみても、意識レベルからみても、まだまだプロからほど遠い。」
「ゼロからの出発である。そのゼロから出発しなければならないところに、私は大きな魅力を感じた。」
1、チャレンジ精神と情熱なきリーダーはされ。
何かをはじめようとするときもっとも大切なのはチャレンジする気持ち。リーダーは常に上へ上へとチャレンジするべきだ。そのリーダーのエネルギーが、部下を変え組織を変えていくのである。
実績や経験を部下に伝えるとき、必要なのは情熱である。
部下をきちんと掌握できず、その能力を伸ばすことができないリーダーは、低い評価しか得られなくても仕方がない。
リーダーの仕事は、根気と忍耐のうえに成り立っている。
2、全員にフォア・ザ・チーム精神をたたきこめ。
「チームを強くするのは、練習の量よりも練習の質である。
チームは、ひとつの鎖の輪だ。どれか一つでもはずれてしまうと、輪が崩れてしまう。だから、みんなでがっちりと固まって輪にならなければならない。
わたしは、鎖の輪の一個にすぎない。
わたしが心がけていたのは、とにかく欲ばらずに自分の仕事をきちんとすること。
チームのために自分の個性を充分に発揮できる選手が多いほど、そのチームは強くなる。
各選手が何をやらなければならないのか、どんな役割を担っているのか。
チームのために自分は何をやれるだろう。
自分で考える姿勢がなければダメである。
役割意識がないものが一人でもいると、組織に危機をもたらす。しかし、同時にチャンスも与えてやらなければならない。自分の役割を認識し、組織のために自分は何をやらなければならないのかをきづかせる状況を作ってやる。」
<目的意識>
第1は、目的は具体的で明確なものでなければならない。
第2は、初期の段階では、チーム全体がめざす大きな目標を掲げる。
3、「技術力よりも集中力の勝負」;勇気、積極性、自発性
「プロは、結果がすべてである。結果を出せなかったら、どんな批判にもじっとたえなければならない。」
プロ意識;試合での集中力、どん欲に勝利をねらう闘争心、
日常のコンディション作り、そして、高度なテクニック;ボールタッチ、ポジショニング、状況判断、キック力、ゲームメイキング;
「どんな環境でも全力をだしきる真摯な姿勢と進歩しようとする努力を怠らない向上心。」
「レベルの高い本物に接すること。それが、プロ意識を育てる一番の近道である。」
4、百人の部下がいれば、百とうりの教え方がある。
個性と特質を把握する。そして、適正を判断する。
能力を発揮できる場所を考える。
個性にもとずいた対処法を考える。
「学ぶ」仕方も個人によって違う。学ぶ才能がかけている。
学び方がゆっくり。練習では学べるが、試合では学ぶことがヘタ。
要するに、学び方をしっかり身につけさせる。
才能を補うか伸ばすのか。
「人間というものは、ある程度、刺激を受けながら
自分の才能を試していく動物。」
「本当の競争とは、他人とするものではなく、
自分自身と戦うことなのである。」
5、積極的な失敗は、大いにほめることである。
サッカーを戦うには、柔軟な発想、ひらめき、決断力が必要。部下自身に頭を使わせなければならない。
いわれたことしか実行しない部下は、役にたたないどころか組織の命とりになる。
サッカーには、セオリーがあるが、それは絶対的なものではない。自分から新しいことにチャレンジしたり、工夫したりすることが大切だ。
「何をやったらいけない。」
「何をしなければならない。」という意識から解放して、
自分でどんどん創意、工夫して前にすすんで行くように。
自分から行動を起こすことだけを積極的にほめあげた。
日本の選手達は、真面目すぎて、自分から行動を起こすこと、人とは違ったことを行うことを恐れすぎている。
自信は、繰り返し基礎を反復させることによって生まれてくる。基礎技術を完全に習得することは、短時間ではできないからだ。
6、怒るときは、みんなの前で
怒るときは、理由をはっきり示す。;当然払うべき努力を払う。みんなの前で怒る。
7、リーダーの指導力
「部下をきちんと掌握できず、その能力を伸ばすことができないリーダーは、低い評価しか得られなくても仕方がない。」
「リーダーの仕事は、根気と忍耐のうえに成り立っている。」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本はチームスポーツをやる上で大切なことについて書かれている本で
サッカーを基本に考えて、チームのなかでどのようにすれば
選手同士が仲良く、楽しく練習ができるかなどが書かれている本です。
スポーツが好きな自分にとってはとても面白い本でした。
この本を見てチームでやるスポーツはとても大事だと思いました。
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微妙。