- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344002081
作品紹介・あらすじ
どんなドラマでも最後の幕が一番実があり、感動的なものだ。老いゆく者への、鮮烈なメッセージ。
感想・レビュー・書評
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2011年10月18日、読了。
石原慎太郎が、老いをテーマに今までの人生を語る。
何か大きな怪我や病気をすることで、自らの年齢による衰えを自覚し、自覚した瞬間一気に気力が持っていかれて、老いを決定的なものにする。
三島由紀夫やヘミングウェイや織田信長が老いや死に面してどう行動したか、は考えさせられる。
ヘミングウェイが失恋をテーマに、酒を飲んだことが無い女にカクテルを作り、結果女がアル中になるまで酒にのめりこむまで追いやったカクテルが何なのか、知りたい。
この本を石原慎太郎の自慢話と捉える人は、心が貧しいと思う。年齢を重ねれば若かった時代を語りたくもなるだろうし、テーマが「老い」だから、必然的に若かった時代の話が出てくるのは当たり前。そもそも、ただの自慢話に終わらず、何かしらの教訓なり、生かすべきことを啓示してるじゃないの。
色即是空。
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斉藤美奈子が「趣味は読書」のなかで批評していたように自慢話にしかとれないのは小生のひがみ?
幸いにして友達、仲間の「死」にまだ相対していませんが「俺の弔辞はお前が読んでくれな」と冗談で話すような歳になりました。 -
私はまだ30代前半だが、将来への不安から年長者の考えを知りたく、購入。所々に学ぶべき点あり。
「人はどんなことでも慣れていく。そのうち何とも思わなくなるよ。」 -
不愉快。
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だからその迷いや悩みを断ち切り乗り越えるために何が必要かといえば、何よりまず変化ということを受け入れることなのです。今在るものを今在るままに保とう、この姿のままでいたいと願うことがしょせん無理なのだという、決してあきらめではなしに、覚悟の上の開きなおりがあれば焦りも苦しみも薄らいでくるに違いない。
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石原慎太郎氏のエッセイ本。『老い』とは誰にでもやってくることであり、勿論、『死』も誰にでもやってくる。決して避けられない運命。だからこそ、『老い』に対して今何ができ、何をどう備え、立ち向かっていくかを、自身の経験に則して書かれています。
まず驚いたのが、今まで知るような石原氏特有の竹を割ったような、もしくは半ば強引な印象はほとんど見受けられないということ。まるでいきなり印象派路線に乗り換えたかのような柔らかな文章。これも一つの『老い』による意識の変化なのでしょうか?(←失礼)
この本では、石原氏の経験談は勿論のこと、氏がこれまでに読んだと思われる数多くの書物の、数多くの名言が残っています。そのほとんどに目を見張り、なるほどと共感してしまいました。題名からして、徐々に自分の『老い』が顕著に現れてくる人に対する方々が対象でしょうけれど、名言の数々が「若いうちの『老い』に対する恐れ」から来るものがあったので、若年層が読んでも何となくでも分かるような気がすると思います。
誰でも来るのだから覚悟と準備をしておくことが必要だ、とあっても、やはり潜在的には誰もが恐ろしいと感じる。自分の身体が思うように動かない、自分の頭が思うように働かない。今まで誰かに対して優位な立場に立っていたのが、今度は自分が見下ろされる立場になる。
それでも、老いた時分でも精力的に活動している人もいる。石原氏もその一人というべきかもしれません。それは己を知っているから。己が今どういう立ち位置で、どれだけの体力・能力を備えていて、どれだけのさじ加減で行動すればいいかを知っているから。氏が過去に痛い思いを沢山してきたからかもしれませんが。
個人的には、やはり健康に関するトピックスに目を見張ってしまいました。正に目から鱗ネタで。実はいくつか実践してみたり。 -
石原新党。石原内閣切に願う