- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344015111
作品紹介・あらすじ
ひょんなことからうっかり前科ものになってしまった鈴子は、どこにいても実に所在がない。ならばいっそのこと、所在そのものをなくしてみよう!そんなネガティブだかポジティブだかわからない発想から、『百万円貯めては住処を転々とする』ことに。ままならない人生を、「えぇい、ままよ!」とカート一つで旅に出た鈴子。そんな彼女を待ち受けているものとは…。ちょっとビターで憎めない女の子の旅物語。
感想・レビュー・書評
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2020.06.04
長いこと積読でした。やっと読んだ
大好きな映画のノベライズで、心理状態とか
文字になるとまた違ったように感じるし。登場人物それぞれの気持ちもわかるから(ナンパ男のその後のことや、桃の兄ちゃんの“恋としての好き“ではなく“妹のような好き“だったところとか)
悪意を持つ人は多くいるけど、鈴子の旅先の人はみんないい人で
旅の中にこそ居場所があり
姉の姿を思い出しては頑張って耐え抜く弟の姿にも涙してしまう。
ロードムービーと人生って合うのだ。
終わり方がとーーってもほろ苦いのですが、それ含めて
「人生だなあ」と思うのです。
積読→読了 よかったよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2008年の上映か…
今も昔も鈴子にとても共感。
上映当時ひとりで映画館に観に行きました。これは絶対共感出来る映画だと思って。自分も鈴子と一緒でどこにいても居場所はここじゃない、所在ないと思っていました。
今回は小説で読んでみました。
相変わらず、しかも自分は12年も時を経ているのに、自分の本質はあまり変わっていない。傷つきたくない、悲しくなるから自分を出さない→しゃべらなくなる→所在がなくなる…共感してる場合か自分。
でも今回、自分自身にわかった事が。所在ないと思いながらも、良いか悪いかは別として、流されながらも上手くやっている。必死な時はちゃんと自己主張している。いちおう歳をとっただけ少しは成長していました。
同じ作品を時を経て楽しむというのもいいものだなと感じました。 -
コミカルな内容だと思ったら最後は感動。いい作品でした
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上手くいかないなー。
哀しいな。 -
主人公の鈴子に共感できる点が多く、また彼女の生き様が非常にユニークであるので、割とすんなり読むことが出来る小説です。
面白かったですよ。 -
このお話は、パッピーエンドじゃない。それが却ってよい感じだと思った。
鈴子が一つ乗り越えたから、それでいいと思う。 -
確か蒼井優ちゃん主演の映画になってたような。
目立たず地味~に、少々要領悪く生きてきた鈴子が、ひょんなことから前科者になり、「百万円貯まるごとに色んな土地を転々とする」という目標を掲げて、家を出る。
行く先々では色んな出会いや別れがあって…なんかラストが切なすぎて泣いた。
素直になれば良かったのに。 -
むかし、映画のほうを先に観ていた(主演が蒼井優だったから)。原作を読むのが後になってしまったので、活字を読んでいるはずが、蒼井優ちゃんのリアルな映像が浮かぶ…仕方ないけど。
タナダユキさんは本職が映画監督だけど、小説を書くのも上手いと思った。小説の雰囲気がそのまま映像になってたように感じた。
ストーリーは色々ぶっとんでいるけど面白いです。おすすめ。 -
前にDVDで観たラストに納得いかなかったけど、時間と文字に説得された。そうだよなー。甘くない。まさに苦虫です。でもなんていうんだろう、自立した強さじゃない強さがあるんだなと思う。潔さをみた。
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文章がいかにも台本ありきでつくられている感じ。
ブログ的というか文章をこねくりまわしているというか。
蒼井さん目当てでDVDを見た方がよいのかも?
でも簡単にハッピーエンドにならないあたりに好感。