百万円と苦虫女

  • 幻冬舎
3.81
  • (35)
  • (48)
  • (50)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 277
感想 : 67
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344015111

作品紹介・あらすじ

ひょんなことからうっかり前科ものになってしまった鈴子は、どこにいても実に所在がない。ならばいっそのこと、所在そのものをなくしてみよう!そんなネガティブだかポジティブだかわからない発想から、『百万円貯めては住処を転々とする』ことに。ままならない人生を、「えぇい、ままよ!」とカート一つで旅に出た鈴子。そんな彼女を待ち受けているものとは…。ちょっとビターで憎めない女の子の旅物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2020.06.04


    長いこと積読でした。やっと読んだ
    大好きな映画のノベライズで、心理状態とか
    文字になるとまた違ったように感じるし。登場人物それぞれの気持ちもわかるから(ナンパ男のその後のことや、桃の兄ちゃんの“恋としての好き“ではなく“妹のような好き“だったところとか)
    悪意を持つ人は多くいるけど、鈴子の旅先の人はみんないい人で
    旅の中にこそ居場所があり
    姉の姿を思い出しては頑張って耐え抜く弟の姿にも涙してしまう。
    ロードムービーと人生って合うのだ。
    終わり方がとーーってもほろ苦いのですが、それ含めて
    「人生だなあ」と思うのです。

    積読→読了 よかったよかった。

  • 2008年の上映か…
    今も昔も鈴子にとても共感。
    上映当時ひとりで映画館に観に行きました。これは絶対共感出来る映画だと思って。自分も鈴子と一緒でどこにいても居場所はここじゃない、所在ないと思っていました。
    今回は小説で読んでみました。
    相変わらず、しかも自分は12年も時を経ているのに、自分の本質はあまり変わっていない。傷つきたくない、悲しくなるから自分を出さない→しゃべらなくなる→所在がなくなる…共感してる場合か自分。
    でも今回、自分自身にわかった事が。所在ないと思いながらも、良いか悪いかは別として、流されながらも上手くやっている。必死な時はちゃんと自己主張している。いちおう歳をとっただけ少しは成長していました。

    同じ作品を時を経て楽しむというのもいいものだなと感じました。

  • コミカルな内容だと思ったら最後は感動。いい作品でした

  • 上手くいかないなー。
    哀しいな。

  • 主人公の鈴子に共感できる点が多く、また彼女の生き様が非常にユニークであるので、割とすんなり読むことが出来る小説です。

    面白かったですよ。

  • このお話は、パッピーエンドじゃない。それが却ってよい感じだと思った。
    鈴子が一つ乗り越えたから、それでいいと思う。

  • 確か蒼井優ちゃん主演の映画になってたような。
    目立たず地味~に、少々要領悪く生きてきた鈴子が、ひょんなことから前科者になり、「百万円貯まるごとに色んな土地を転々とする」という目標を掲げて、家を出る。

    行く先々では色んな出会いや別れがあって…なんかラストが切なすぎて泣いた。

    素直になれば良かったのに。

  • むかし、映画のほうを先に観ていた(主演が蒼井優だったから)。原作を読むのが後になってしまったので、活字を読んでいるはずが、蒼井優ちゃんのリアルな映像が浮かぶ…仕方ないけど。
    タナダユキさんは本職が映画監督だけど、小説を書くのも上手いと思った。小説の雰囲気がそのまま映像になってたように感じた。
    ストーリーは色々ぶっとんでいるけど面白いです。おすすめ。

  • 前にDVDで観たラストに納得いかなかったけど、時間と文字に説得された。そうだよなー。甘くない。まさに苦虫です。でもなんていうんだろう、自立した強さじゃない強さがあるんだなと思う。潔さをみた。

  • 文章がいかにも台本ありきでつくられている感じ。
    ブログ的というか文章をこねくりまわしているというか。
    蒼井さん目当てでDVDを見た方がよいのかも?
    でも簡単にハッピーエンドにならないあたりに好感。

全67件中 1 - 10件を表示

タナダ・ユキの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×