- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344015883
作品紹介・あらすじ
ホームレスだった父親は死んだ。住むところも無い。でも、犬のセイとエサを探し、遊び、一緒に寝ることさえできれば良かった。セイといれたら、それで満足だった。だが、零が一四歳になったころ、セイがフィラリアにかかってしまう。読み書きすらもできないけれど、ずば抜けた嗅覚を持ち、女性の発情が臭いでわかる零は、セイの治療費を捻出するため新宿でホストとして働くことになる。源氏名は「ポチ」。全てが初体験。だが零は次第にその能力を開花させていく-。犬と二人きりで育った数奇な運命の少年が、犬との絆を守りながら成長する姿を、ユーモアとリアリティ溢れる筆致で描いた感動作。
感想・レビュー・書評
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こういうお話は、やはり前段の情報無しで読むのが楽しい。殺人事件ではないので、残りページ数での事件考察を邪推しなくてよいし。どこに落ち着くかわからない。まさに主人公とセイのごとく、転がり突き進む物語を堪能するのが良い。現実的ではない展開とか、そう言う要素ではなく、転がり続ける物語とセイの姿を想像するだけで、楽しめました。
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零は、ふたりでホームレスをしていた父に先立たれ、飼い犬のセイと一緒生きていくことになった。
有り得ないことの連続で驚かされますが、飽きずに最後まで読みました。
色々突っ込みたいけれど、それをしてたらこの話は面白くないのでしょうね。
私は面白かったです。
零とセイの愛情物語、
私も犬を飼っているので、お別れのシーンは辛く悲しかった。 -
子供の頃犬を飼いたかった。
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たくましく生きる・・ってこういうこと?どう考えても小説の世界だからこそありえる・・が・・もしかしたら、ありえるかも・・・が、やはり小説。彼には一芸があった。レビューになってないけれど・・一気に読み終えた。勢いのある小説だった。
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〈内容〉ホームレスだった父親は死んだ。住むところも無い。でも、犬のセイとエサを探し、遊び、一緒に寝ることさえできれば良かった。セイといれたら、それで満足だった。だが、零が一四歳になったころ、セイがフィラリアにかかってしまう。読み書きすらもできないけれど、ずば抜けた嗅覚を持ち、女性の発情が臭いでわかる零は、セイの治療費を捻出するため新宿でホストとして働くことになる。源氏名は「ポチ」。全てが初体験。だが零は次第にその能力を開花させていく―。犬と二人きりで育った数奇な運命の少年が、犬との絆を守りながら成長する姿を、ユーモアとリアリティ溢れる筆致で描いた感動作。
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一気には読み終えた。
でも、読んだ後に何もなかった感じ。 -
ホームレスとかが生理的に受け付けないので、エサ場を漁ったり人から物恵んでもらったりと逞しすぎる主人公にちょっとキツいぜ…と思いながら読んだんですが、まぁ、最終的にそれなりの生活をしてくれたので良かったです。
女の子にもモテるようだし見てくれはちゃんとしているのだろう。
セイは零のパートナーだったなぁ、二人でいたから頑張れたんだろう。しかし想像上のセイかなりブサイクなんだけど…(あまり愛着沸かない)
お父さんは冷静に考えるとダメな人だけど、零が好きっていうからいいんかな。しかしホント子供が一人で生きれるものなのかなぁ?
ホスト零(ポチ)くんがモテたのは、野生児だからこその飾らない感じが新鮮なんだろうなぁ。ペット似合う。
優しい子だけど、色んなものが欠落してるよなぁ。一般人が持つような執着心とか持たないし。
表紙の絵が何かさっぱり分からなかったんだけど、そうか!セイのしっぽか! -
一緒にホームレス生活をしていたお父さんが凍死してしまった。
まだ6歳だった零は施設から脱走して
犬じいさんに飼われていたセイと一緒に旅に出ることにした。
出来るだけ清潔にして残飯を漁って食いつなぎ
いつの間にか零は14歳になっていた。
新宿中央公園に居つくようになってから
ギャングのリョウと友達になりホストクラブに勤めることになる。
最初はペットのポチとして雑用を任されていた零だったが
純朴さが受けたのか一時は幹部になるほど売り上げを伸ばした。
しかしリョウに騙されて連帯保証人にされてしまい
客のリカのおかげで全額返すことができたが
ホストを続けることはできず、リカのペットとなる。
ホストをやめた零は以前から気になっていたブレイキンを
本格的に練習するようになった。
ところがリカには人には言えない過去があり
そのせいで零は左ひざを骨折してしまう。
イラスト:大高淳 デザイン:松昭教
久保寺さんは学校が嫌いなんだろうなぁ。
生まれたときからホームレスの男の子と犬の話ですが
零の性格からか悲惨な印象はありません。
もったいないのは生かせていない設定が多いこと。
掛け算だけは得意とか全く関係なかった。
『1Q84』で何度も出てくるチェーホフの引用
「物語の中に拳銃が出てきたら、それは発射されなくてはならない」
の逆を行っているなぁと。