花嫁

著者 :
  • 幻冬舎
3.33
  • (9)
  • (50)
  • (65)
  • (13)
  • (4)
本棚登録 : 326
感想 : 72
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021303

作品紹介・あらすじ

仲良し四人家族の中に、ある日いきなり「花嫁」がやってきた。今までそれぞれがひた隠しにしてきた過去が掘り返されていく…。情熱と契約で結ばれた家族の果て。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 花嫁の訪れをきっかけに、仲良し家族の仮面が次第に剝がれていく。
    いやいや…大きく家族を欺いていたのはたった一人じゃないのか?そして長男の結婚に向けて種明かしをしてしまうらしい…なんと身勝手で残酷なこと。作り物めいてはいても仲良し家族だったのに。愛情深く育てられた子どもたちのその後が心配。モヤモヤと読了。

  • 率直に言えば引いた。過ぎたるは及ばざるが如し。家族仲が良いのは結構だが、仲が良すぎるのもちょっと気色悪い。父・母・息子・娘。4人はいい年した家族にしては良好すぎるほどの仲良し家族だが、息子に花嫁が来る、となったその瞬間から何やら不穏な展開に。最後まで読むと「1本取られた」という感じがするがあまり愉快とは思えない。それにしてもこんな家庭に絶対嫁入りしたくないよー!

  • 最後に、家族皆血がつながっていない事がわかる。その後、この仲の良い(仲良くみえる)家族のメンバーは、それぞれ幸せになれるのだろうか。

  • 繁盛店を経営する和菓子職人の父、美しく優しい母、坊っちゃん気質の兄、可愛くて賢い妹。
    仲良しの『完璧な』四人家族。兄の結婚によりお嫁さんがやって来るという転機が訪れる。
    四人家族それぞれの目線から一話ずつ語られる、外からは決して分からない家族の本当の姿。
    誰かを愛しすぎると、必ず周りにいる一人や二人はとばっちりをくうのだ…。

    語り手それぞれで、がらりと印象が変わる。内容も勿論のこと、そこも面白くて感心してしまいました。
    一番印象的だったのは“大福御殿”と大福の描写がなんとも美味しそうなこと!
    本を読んでいて食べ物の描写にやられること、ありますよねー。

  • 兄が花嫁を連れてくるブラコンの
    妹は面白くない。

    昔、父親が浮気して出来た子供は
    その妹、よくわからない話し

  • 2016.06.30
    下世話な感じ。登場人物誰一人として共感もしなければ魅力も感じなかった。
    気になって最後まで読んだけど、あまりいい気分じゃない

  • 20歳の大学生・若松麻紀は、眠れない時や寂しい時、兄さんのベッドに潜り込む。
    婚約者の話を聞いたのも、ベッドの中だった。
    若松家の長男・和俊が、婚約者を連れて来たことで、兄を愛する麻紀はパニックに陥った。
    腕利きの和菓子職人・父は、年に一度だけ、家族に内緒で出かけて行く。

    逢い引きの相手は、店のお手伝いをしている弓子さんだった。
    夫を支えて繁盛する店を切り盛りし、子供二人を育て上げた母は、和俊の結婚式の後、花嫁に向けて一通の手紙を書き出した。
    その中には、若松夫婦の思いもよらぬ過去、子供らの出生の秘密が書かれていて……。
    仲良し四人家族の中に、ある日いきなり「花嫁」がやってきた。今までそれぞれがひた隠しにしてきた過去が掘り返されていく。情熱と契約で結ばれた家族の果て。
    (アマゾンより引用)

    家族4人それぞれの視点から描かれたオムニバス。
    それぞれの話の中で描かれていたことが、次の話の伏線になっていたりで物語としては面白い。
    けど、内容がビックリ!!
    最終的に誰か幸せになれたんだろうか(´・ω・`)

  • 兄を好きな妹、肉親の恋愛かと読み進めると、どんでん返しが。4人がそれぞれ語る形式。最終章のお母さんの手紙がやや違和感を覚えた。でも、面白かった。

  • 一つの家族によるオムニバス小説。
    両親、兄、妹・・・それぞれの立場で「兄の結婚」が語られる。
    誰が見ても温かな家族の中に「兄の結婚」というさざ波が起こる。
    自分が家族という真綿に包まれていることがわかっている為に、家族が壊れることを恐れる妹。誰かにいることを許されたい兄。どこか幸せなところへ帰りたいと思いながら、その期限を待つ父。一つの秘密を持ち続け、家族という単位を修復し続けた母――。一つの家族を維持していくのはとても息苦しい作業だ。それを一つの大福に例えているのはとても面白い。

    さて、幾年か前に兄も結婚した。
    家族の場所に入り込む異分子は我が家では未だに馴染めていない・・・。

  • 気持ち悪い。四編目のネタバレで不快になったー。家族ってなんなんだよ、だね。

全72件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

二〇〇五年に「窓の灯」で文藝賞を受賞しデビュー。〇七年「ひとり日和」で芥川賞受賞。〇九年「かけら」で川端康成文学賞受賞。著書に『お別れの音』『わたしの彼氏』『あかりの湖畔』『すみれ』『快楽』『めぐり糸』『風』『はぐれんぼう』などがある。

「2023年 『みがわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青山七恵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×