- Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344026599
作品紹介・あらすじ
倒産が決まった会社で働く、元恋人たち。両親が離婚しそうな小学生男子。心優しい、チンピラたち。クリスマスにもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖。NHK BSプレミアム連続ドラマの原作。『別册文藝春秋』掲載を書籍化。
感想・レビュー・書評
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久しぶりに有川さんの本を読みました。有川さんらしい本です。結局、本物の悪役はいないのです。際どい場面はありましたが、愛に満ちたストーリーだと思いました。
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悪役が1人もいない!
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見た目では事情はわからない
不幸の比べっこしても仕方ないし自分の生き方や見てきたもの以外の人だって大勢いる
大切な人に寄り添って考えられる人になりたい -
楽しく読めました。登場人物が何某かの悩みを抱えていて、人間味にあふれる人達で魅力的でした。
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最初のページで驚きました。
有川先生、こんなお話を書くんだ!と。
次の章からは、ガラッと雰囲気が変わり。
これがどうやって最初のページにたどり着くんだ?と、ドキドキしながら読みすすめました。
もちろん、キレイにつながり大満足です。 -
約10年ぶりに有川浩さんの作品を読みました。
相変わらずの読みやすさと引き込み力。するすると最後まであっという間に読み進めてしまいました。
いろんな人の人生の物語があって、交じり合いながらそれぞれがきちんと締め括られ、別のステップへ進み、そして始まる。
聖夜であれど簡単に奇跡なんか起こらなくて、終わりは来る。けれども、これまで築いた関係や取ってきた行動で、その結末をどう紡ぐかは選び取ることが出来る。誰にでも、その権利はある。
個人的にはとても後味の良い物語でした。 -
スタートはクライムサスペンスかと。
登場人物の些細なつながりから、大事に。
つながりのおもしろさと登場人物の魅力。緊迫感はあまりなかったですが、先の展開は気になり、グイグイよんでいきました。 -
いろんな人物が、それぞれの生い立ちを持って、それぞれの人生を懸命に生き抜こうとしている。それらの、ある意味相容れない筈の人達が巡り合い、絡み合って、お互いの人生に影響しあって暮らしている。みんな決して強くなく、弱いんだけど、そうして絡み合って強くなっていく。
大和もトーコも、良いやつだなぁ。 -
生まれや育ち環境や性格。
いろんな考え方があって生き方や姿勢がある。
自分の基準でひとは物事の良し悪しを考えるけど、
ありのままでもいいかもねと思えたのは、 とてもよき。 -
有川浩さんの作品ってことで、図書館で借りたんだけど、題名で想像できるようクリスマスの話。 少し時期的にはズレてるけど、それほどクリスマス・クリスマスした感じではないので、気にせず読めました。登場人物、誰を取っても、どことなく憎めない感じで応援したくなってしまう。赤木はじめ悪役までも。ネタバレになっちゃうけど、航平くん家族が元通りにならなかったのは残念。でも大和と柊子これから始まるんだね。
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久々の有川さん。
文章の有川さん節が懐かしかったー。
タイトルからクリスマス色のお話かと思ったら、
クリスマスへ向けて会社を閉じる話と、
別居中の両親によりを戻して欲しい男の子の
話が軸となってました。
プラス、主人公を中心とした恋愛話。
有川さんといえば、やはりラブだもんなぁ。
不幸の比べっこしても仕方ない、
そうだよなぁ。 -
「わたしは、好きな人とはお喋りしながら歩いているだけが一番楽しかった。相手のことたくさん聞けて、わたしのことたくさん聞いてもらえて。話せば話すだけ宝物が増えてくみたいなの」(p.104)
親を割愛したい。そう言われたとき、何も訊かず分かったと言ってあげられるほど自分の辞書にも苛酷なページがあったら。
そんなことを思うのは愛してくれた周りの人に申し訳ないことかもしれないが、せめて自分の想像が及ばない苛酷な辞書があると思い致せるくらい世の中を知っていたら。(p.139-140)
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日常の中にクリスマスがあるだけで、クリスマス絶対主義みたいなのになると大事なもの見失うなって思った1冊。大切な人といれること、大切な人を大切だって言えることの幸せを感じた。
今年1年、大切な人たちを大切にしていけますように…! -
図書館のクリスマスのコーナーで手に取った。クリスマスらしさはなかったけど、これからのみんなの春を楽しみに読み終えた感じ。
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この物語は、主人公に銃口が向けられるという緊迫したシーンから始まります。クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員、俊介と柊子は、会社内の学童保育に通う小学生から両親の離婚を阻止したいという願いを聞き、彼の父を訪ねるのですが…。様々な事情を抱える人々の間に起こる事件と奇跡の連鎖は、どの様な結末に向かうのか。ぜひクリスマスに読んで欲しい一冊です。
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人は皆、育った環境が違い、それぞれ見てきた景色も違う。自分の経験を基に自分の辞書が作られる。柊子が言った「あなたが親に寄り添ってあげられないの?」という言葉は、悪気がなく本気でそう思って善意で言ったのだから仕方ないし、それに激怒して怒鳴ってしまった大和だって仕方ない。「不幸の比べっこをしても仕方ないでしょ」という言葉に大和は救われたわけで、大切なのは比較することではなく共有すること。彼女を育てた優しい人たちをがっかりさせずに済んで良かったという大和と、家族の汚点が恥ずかしいのではなくて、あなたの耳や心を汚したくなかったんだと思うという言葉にハッとした柊子が幸せになるといいなと心から思う。
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もっとキュンキュンしたかった!
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いつの間にか出ていた最新作。
「明日の子供たち」からまだ3か月も経ってないのに、速筆である。
内容はこの時期に読むと独身男性は心が根こそぎ持ってかれそうなものでもなく、少しの苦めな物語。山場がビックリするくらいあっさりと終わるのは拍子抜けしてしまったが。
ドラマ化するらしいが、確かにドラマ映えはしそうな作品である。 -
少しいつもと違うなって思ってたけど
結局は有川浩なんだなって -
女って、仕事が出来たとしても家事や育児やるのが当たり前って扱いになるんだよなぁ。と、ストーリーとは関係ないところに引っかかってしまった。
冒頭の『かわいそうにな』の意味がわかると、なかなかよい話だったなって思う。ダメな親でも、ほかに支えてくれる大人がいれば、なんとかなるし、そのまま大人になっても、自分を大事に思ってくれる人がいれば、なんとかなる。ということ。