泣きたくなる旅の日は、世界が美しい

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 103
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344029132

感想・レビュー・書評

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  • 紀行文が好きなんだな。無意識に選んでた笑
    (タイトルに惹かれたくせに、なかなかそれを諳んじられない汗)

    生き急ぐように読み漁ってきたせいで、紙上という点では旅行経験が豊富みたいになっている…
    でも旅先で筆者が初見の人と打ち解け色々話を聞き出そうとするのを失礼では?と思ってしまうのは、リアルな旅行においてまだまだ素人ってことなんだろうな。(あるいは性格が内向きなだけか…)

    同じ土地でも人によって感じ方が違うから、紀行文っていくら読んでも飽きない。彼女の旅は「感じの良い」とでも言おうか。旅自体を大切に扱っているみたいでその価値観も見習いたい。

    彼女自身が経験したことや誰かからの「借り物」のエピソードも含まれている。訪れた国ごとで区切られた各章は今まで読んだ紀行文の中で一番短いが、どれも人との触れ合いが詰まった人間味のあるものばかり。

    2010年代はスマホも普及しているし、何か分からない時もその場で調べられるはずなのにボスニアとか凄いところに行っても現地の人に聞くようなやり方をされているからそう思えるのかな。
    聞く人とその人を選んだ自分を信じる力がないと、ここまで出来っこないとすぐに思ってしまう。

    リアルな旅行で向こうの人と仲良くなりたい時は、ぜひ筆者にご同行願いたい…

  • 旅女・小林希さんによる
    旅エッセイの本。

    「膨大な記憶の海の中に、いつの間にか沈んで忘れられていくようなひと時の出来事。

    けれど、その小さなストーリーの数々を思い起こし、話を紡ぐと、それが私にとっての色彩豊かな旅の絵となった」(2ページ)

    ここに書かれているのは、
    大きな旅先での事件ではなく、
    訪れた先にいる人々の
    日常です。

    自分がいまいる場所と、
    地球のどこかの場所は
    時にはまったく違う異世界に
    思えるけれど、

    そこに住む人々にとっては
    それが日常で、
    とるに足らない小さな出来事が
    積み重なる日々です。

    学校で習った世界史は
    ただの知識だけれど、
    そこに住む人たちに会うことで
    知識はつかめる現実になります。

    歴史を学ぶのは
    テストでいい点を取るため
    じゃなく、
    人々とつながるためなんだ。

    そんな風に思えるエッセイです。

    本書には
    著者の撮影した写真に
    短い文が添えられています。

    日常を切り取ったその写真たちは
    美しく、ときににこやかで、残酷です。

    だからこそ、
    どの写真も心に残りました。

    いまいる場所を飛び出したいとき、
    旅したくなったときに、
    世界地図と世界史の本とともに
    読みたい一冊です。

  • 「女ふたり台湾、行ってきた」ののぞこさんだ!と思って手に取ったけど、あっちはカータンさんの漫画の色が濃かったので、別人と言われたら気づかなかったかも。こっちはどっちかというと今時のリア充女子のFacebookやInstagramを覗いているような感じ。私の苦手なやつ(笑)。
    でもひとつひとつのエピソードはいいなと思えるものが多かったし、写真もきれいだったし、なにより旅がしたくなりました。姉妹との話が特に好き。

  • 旅のお供に持って行きましたが、最高でした。
    私が旅を帰ってから思い返すのは、現地の人々の暮らし・そこで出会った人との会話です。そして、それにより自分の人生が広がったように感じられるのが旅の醍醐味だと思います。

    そんなことを心に沁みるエッセイで書き綴ってくれるのがこの本でした。

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著者プロフィール

小林希(こばやし・のぞみ)
1982年東京都出身。旅作家。立教大学卒。29歳のときに勤めていた出版社を退社し、世界放浪へ。
その旅の顛末をまとめた『恋する旅女、世界をゆく』(幻冬舎文庫)で旅作家としてデビュー。
以来、世界中を旅して訪れた国は60カ国以上になる。現在、日本旅客船協会の船旅アンバサダーを務めている。
著書に『旅作家が本気で選ぶ! 週末島旅』『頑張る自分に、ご褒美旅を 週末海外』『今こそもっと自由に、気軽に行きたい! 海外テーマ旅』などがある。

「2020年 『旅が教えてくれた 仕事と人生に役立つ100の気づき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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