- Amazon.co.jp ・本 (100ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344029309
感想・レビュー・書評
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無知な私は、篠田桃紅さんのこと知りませんでした。
たまたま、大学のときの教授とメールでやりとりした際に、
篠田桃紅さんの本を読んでいる、と教えてくれたんです。
私も読んでみようと思い、桃紅さんのこの本を
図書館で借りてみましたー。
久しぶりに手元に置いておきたい本に出会いました!!
買おうと思いますー笑
それくらいに、自分のこれからの人生の中で
迷ったり、疲れたときに寄り添ってもらいたいと思えました。
この本は、桃紅さんの名言集みたいな感じ。
「毎日が新しい」
日々、違う。
似たような毎日だと言えば、
似たようなものだけど、違うと言えば違う。
その都度、違う。
生きているってそういうこと。
同じことを繰り返すことは、ありえない。
「やり残し」
一生を振り返って、
自分の思うことがみんなやれたかと聞いたら、
やり残したことのほうが、すっと多い。
たいていの人は、なにもやれてないですよ。
そして何よりも、最後に「若い人へ」と伝えてくれている。
この本を104歳で書いてることも考えると、
この「若い人」って言うのは、10代20代ではなく、
桃紅さんにとっての「若い人」って感じるなー。
70代80代でも、桃紅さんからしたら「若い人」。
そんな「若い人」に向けて、老いることがどういうことなのか、
桃紅さんの考えを教えてくれています。
なんか、これが、また深いのよー(*-ω-)
これは、104歳以下の人は読んだ方がいいー笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
篠田さん自身が凛とした筆で、線は人生そのもののよう。
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名言と絵画を一緒に味わうことが出来ます。
言葉の一つ一つが深く、重いのですが、
「私の言葉なんて、無意味です。
百万の言葉より、一本の線が私の伝えたかったことです。」
と本書の中で書かれています。
篠田桃紅さんの絵はまだまだ理解しきれていないのですが、この本や絵画を通じて少しずつでも分かっていければと思います。 -
訥々と語られる言葉の欠片が、
線や色と重なって、一枚の絵になる。
優しくも諦めとは違う境地が
そこにはあって、
「老いた」と著者の書く、その世界は熟していて、
美しい、無駄なものがないモノクロの写真のよう。
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御年106歳の現役画家、篠田桃紅さんのエッセイ集。どの言葉も全く老いを感じさせないとってもステキな本。「人生は1本の線」と語るその姿勢に感服。こんな稚拙な表現しかできないのが悔しい。それくらい大切な1冊。
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作品とエッセイ。
自分には芸術はよくわからんが、線が綺麗で印象に残った。 -
20230326 読了
孤独
正解はない
歳をとるほど分からない
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篠田桃紅さんの作品と言葉を楽しめる。
語り口は柔らかいが、描かれる線は真っ直ぐで力強い。
「わたしの言葉なんて無意味です。百万の言葉より一本の線が私の伝えたかったことです」とある。
若い人たちにも伝えた方が良いかなと思った、とあるが篠田さんの語りは作品を創り続け、100歳を超えても現役であった己を表した言葉。篠田さんの人生観を聴き、そして描かれた線を見て何を思うか。取り込んだ上でどんな線を引くかは自分の手に委ねられている -
100歳を超えてなお現役で製作を続ける篠田さんの言葉には、頭が下がる。
「たまたまそうなった、というだけ」
このように生きよう、とまねをしても、おそらく同じことはできないけれど、なんだか少し、これからの人生のヒントをもらったような感じがしました。
『三尺下がって師の影を踏まず』
どの世界においても、人生の先輩と呼べる方は偉大です。