ワルツを踊ろう

著者 :
  • 幻冬舎
2.67
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本棚登録 : 516
感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031692

感想・レビュー・書評

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  • 了衛さん、仕事を辞めさせられ、お父さん亡くなったのをキッカケに実家の過疎地区に暮らすお話。

    素敵ななタイトル、七里先生の引き込まれる描写を期待しつつ、美しく青いドナウの調べが...
    ん、なにか様子が違うよーな...ドヒェー((((;゚Д゚)))))))

    思ってたのと全く違うお話でした
    ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

    出てくる人達、皆さんいー感じに嫌な人達、途中で出てきたワンコに救われていたのですが...

    とてもとても嫌な気持ちが満喫できるお話でした。

  • 読み進めていく中で、先の展開を予想しながら読み進めていく人が多いと思うが、その”読み”を裏切ることなく犯人は事件を起こしてしまう。

    やむなく生まれた土地に帰ってくることになった了衛。
    田舎と呼ぶよりも限界集落と呼ぶほうがイメージはしやすい、そんな場所。
    そこには小さい頃、嫌でたまらなかった閉鎖的で、凝り固まった風習がいまだ存在していた。
    地域になじめず、だが自分なりに地域に溶け込もうとする了衛だが、もともとずれていた歯車がより歪んでいき、了衛は追い込まれていく。


    読み終えてすぐは行き過ぎたような集落の風習や、住んでいる人の人間性に感じるかもしれないが、思い返すとそうでもない。
    職場、学校、地元、どれをとっても少なからず、この本のような人間や風習はあると思う。どこでも自分や今までのやり方を守るために、新しいものは排除する傾向にあるし、他所からやってきたものに対して信用を置かないのは当たり前だ。
    そして、了衛自身も自尊心が高く、自分は優秀で他の物は学がないと思って見下している節が多く見受けられる。

    そんな両者が相容れることはないだろう。
    現実世界でも、そうやって徐々にいじめ(排斥)は起こっていくように思う。
    決していじめられている方にも責任があるとは考えていないが。

    人間の汚い部分を、現実的に描いている一冊に思う。

  • なんだかなぁ…読後最悪だ。
    そして後半も読み難い…
    中山七里を好んで読んでいたが、この作品はどうなんだろう…人にも勧めないし、もう二度と読まないだろう。

    実際山口県のどこかで村八分が原因の惨殺が起きたはず、それがモチーフなのか?

    それにしてもどちらも気分が悪い。
    村人たちの口の悪さ、閉鎖感、保守的な感じ。主人公のことごとく浅はかで純粋で、最後は自爆。その引き金を引いているのはやはり、と黒幕も簡単に分かる…
    凄惨すぎて悪夢を見そうだ…

  • 陽気な題名とともに、田舎の美味しい野菜をみんなで作って完売して大喜び…なのになぜこの本の表紙はこんなに薄気味悪いのかな…
    と不思議に思いながら読み進めていった先で、よーく分かった。
    いやいやもう勘弁してお願い!と頼みながら読み終えた。
    エスカレートする理不尽な嫌がらせ、積もっていく恨み、心の中にどんどん黒いものが怖いくらい押し寄せて、苦しかった。
    オチはなんとなく分かっていたけれど、あまり信じたくなかった。
    今夜は悪夢を見そう。

  • いかにも中山七里らしい内容で面白く読めた。終盤の連続する殺戮の描写などは作者の真骨頂。最近でも長野県内での事件があり身近な内容であった。
    それにしても中山七里は、他人をコントロールして自己の犯罪を果たすストーリーが大好きなんですね。

  • たんたんと進むストーリー。と思ったらラスト衝撃的。

  • 読み始めてすぐに感じる小さな違和感は
    読み進めるにつれて、どんどん大きくなっていき
    最後には読むのもためらうような事態になっていく。
    黒幕はかなり早い段階でわかるのだけれど
    それでも主人公の行動に対する
    しっくりこない感じや、村人の取り付く島もないほどの人でなしっぷりに背中を押されて
    惨劇もまた仕方なしとどこかで思ってしまっている自分が怖かった。。。^^;

    人を見る目を養い、人に惑わされない自分の考えを持つことは
    いつの時代であろうがどこに住もうが大切ですね。
    自分の身を守るためにも。

  • 昔のあの事件をモチーフにしているのかな。
    閉鎖的かつ特殊な雰囲気の漂う田舎に住んでいる村人達は個性的で意地の悪い人として描かれているけれど、これらの情報は殆ど主人公目線のものであるということは忘れないでおきたい。
    ともかく、少しずつ壊れていく主人公が怖かった。
    村人と主人公、狂っていたのはどちらなのだろうか。
    読んでいるうちに何が真実なのか、分からなくなる。

  • ミステリーだと思いこんでいたら全然違った。そして爽やかなタイトルとのギャップ。
    惨殺シーンを描きたくて書いた作品なんだろうかというくらい、残虐でグロい。そして「魔女は甦る」(こちらも苦手)からつながるラスト。後味悪いし、救いがない。
    中山七里さんで楽しみにしていたんだけど、これは苦手だったなぁ。

  • 全く、つまらない

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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