銀河食堂の夜

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 276
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344033603

感想・レビュー・書評

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  • さだまさしさんは、「解夏」と「眉山」が非常に好きだったのでタイトルも興味深く、手に取ってみました。
    江戸っ子の噺家の語り口調で読みやすくはありましたが、なんとなくでき過ぎたストーリーが鼻につき、またそれぞれの短編のタイトルになっている登場人物のあだ名もどうも好きになれませんでした。
    何よりも保険会社で働く女子3人組だけ話し方が「デース」や「たしかにぃ~」などとバカっぽい感じになっていて不愉快で残念でした。

  • 下町にある「銀河食堂」という飲み屋。
    地元の同級生仲間のおじさん達が毎日のように集う場所。
    そんなに来て家族は何も言わないのかしら?と思ってしまうくらい。

    それぞれが見聞きした話をお酒を飲みながら、美味しい料理をつつきながら語っていく。
    どの話もちょっともの悲しさがあって、人生ってそんなものだねと感傷に浸る。

    ここのマスターもなかなかな人生模様があって、最後はその先も教えてって思っちゃいました。

  • ユーモア時々涙。
    全体的に温かく、せつない。
    しかし、少しだけくどい感じ。
    そこだけが、残念。

  • さすが、さだまさし!
    入りもよく、読みやすかったぁ!
    4話、5話は、涙物だったぁ!

  • 最終章の「むしろ面白い人生を頂いたと思います」に泣いた。

  • さだまさしさんらしい優しいお話でした。
    暖かみがあるんですよね。
    ストーリーも登場人物も。
    どんな終わり方をするのか期待してましたが、なるほどーという感じでした。

  • タイトルから、宮沢賢治の作品がモチーフなのかな、と興味を持って手に取りました。
    そんなに賢治ではなかった…

    東京の下町にポッと現れたスタンドバー「銀河食堂」
    ちょっと品のいい初老のマスター、店には出ていないけれど、おいしい料理を作って店に届ける、“お母さん”と呼ばれる女性。
    店の奥に飾られているチェロ。
    現代のお話だと思うのだけれど、とっても昭和レトロな匂いが作品いっぱいに漂っている。
    “昭和レトロ”をイメージした、とか、それっぽくて可愛い…というのはブームにはなったが、そうではなく、リアルに昭和レトロなのだ。
    “戦後”という雰囲気さえ漂う。
    おかしいなあ…登場人物たちはまだ40前後なのに。
    中学の同級生だった彼らの、「ひ」と「し」が逆になる発音と、べらんめえ調の江戸弁が、雰囲気のある店を一気に庶民レベルに塗り替えている。
    物語も、「昭和人情芝居」といった趣だ。
    著者のヒット曲、「無縁坂」や「償い」の小説版のようなお話もある。

    ・ヲトメのヘロシ始末『初恋心中』
    独り暮らしの老婆の死。
    世間はやれ孤独死だ気の毒だと騒ぎたてるがいかがなものか。
    人それぞれ、抱える思いは違うのだ。

    ・オヨヨのフトシ始末『七年目のガリバー』
    昔は、知らないオバサンがよその子供を叱った。
    ガリガリのババアで「ガリバー」とあだ名された人は、子供の目にはババアに映っても、案外若かったのだ。
    そして、数奇な人生を歩んできた。

    ・マジカのケンタロー始末『不器用な男』
    人生が順調に進むかと思われるたび、不幸に見舞われる母と子。
    子はやがて大人になり、働いて母を支えようとするが、不器用ですぐにクビになってしまう。

    ・まさかのお恵始末『小さな幸せ』
    未成年の駆け落ち。2人がどん底から這い上がるために手を貸したのは…

    ・むふふの和夫始末『ぴい』
    戦争とジャズと青春と。

    ・『セロ弾きの豪酒』
    銀河食堂の常連たちは、年に一度の恩師を偲ぶ会で、和菓子屋に集まっている。
    幹事であり、昔学級委員長のエノさんが、世話になっている有名指揮者を席に招いた。
    謎が大好きな指揮者の先生は、忘れられないチェロ弾きの話をする。

  • さだまさしらしいと言えばらしいし、らしくないと言えばらしくない。少し策に溺れたと言うか、狙いはいいんだけど、少し鼻に付くというか、なんといったらいいんだろう。歌の世界と同じテーマもあり、少し二番煎じのところあり。
    でも泣けてくるのはいつものまっさん。良い時間を頂きました。

  • 人情ものの短編集ですが、その一つは「償い」の歌詞にあるものなので、すべて実話が土台にあるのかと思わせる。
    そう思いながら読むと、作品の印象も変わり、より切なくなってくる。

  • 落語なような語り口がちょっとうざいけど、面白いドラマを見ているようにサクサク読めました。

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著者プロフィール

一九五二年長崎市生まれ。シンガーソングライター。二〇〇一年、初小説『精霊流し』がベストセラーとなる。『精霊流し』をはじめ、『解夏』『眉山』アントキノイノチ』『風に立つライオン』はいずれも映画化され、ベストセラーとなる。その他の小説に『はかぼんさん―空蝉風土記』『かすていら』ラストレター』『銀河食堂の夜』など。

「2021年 『緊急事態宣言の夜に ボクたちの新型コロナ戦記2020』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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