私以外みんな不潔

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344033870

感想・レビュー・書評

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  • 大人しくて絵を描くのが好きだった5歳の「もりなつき」が引越し先の幼稚園で過ごすアウェイな1年間。

    まだまだ子供っぽい周りの子供たち、そのなかでは浮いてしまう、みんなよりちょっと大人びて、少し自意識の過剰な自分。

    能町みね子が子供の目でみる世界はリアルでそれでいてリリカルで、キラキラと万華鏡を覗くみたいに読んだ。

    ラストがすごくよかったなぁ。

  • 昔装苑を買ってた時に雑誌の人格が好きで読んでた。こんなに子どもの時の記憶が鮮明にあるってすごいな。

  • 大嫌いだった幼稚園の思い出が癒やされる作品。
    乱暴なクラスメイト、子どもだからと配慮されない衛生環境、大人が子どもってこんなものとひとくくりに見、扱うこと。ひどい。相手が大人だったらもっと慎重に扱われるのに!
    主人公のモリクンは、自分の感じ方をとても大切にしていてうらやましい。なぜあんなに幼稚園が嫌だったか、大人が嫌だったか分かりました。大人に子どもだからと乱暴に気持ちを否定されること、自分の感じたことを否定されることが嫌だったんだな。
    これよりもっとひどいのが小学校時代なんだよね。

  • 能町みね子「私以外みんな不潔」https://gentosha.co.jp/book/b12062.html 読んだ。ブログとエッセイしか読んだことなかったけどこれ超絶よかったびっくりした。幼少期の記憶を混ぜて書いてるなら5歳前後の記憶がこんなにあるなんて数年前の記憶すらないわたしからするとうらやましいというか大変そうというか(おわり

  • 幼稚園の頃 赤からピンクへ綺麗にグラデーションさせたセーターを着た子がいた。
    イイ服だなぁと思ったのかな、覚えている。
    数珠玉を糸に通してネックレスを作った。
    花にとまった茶色い蝶を捕まえた。
    花をすりつぶして色水を作った。 青や紫。
    スイカ割りで、どうしてか棒を投げた。
    幼稚園児を世話にしにきた中学か小学生と うまく遊べなかった。
    筆から垂れてしまったてできた点を 絵に利用して 良いねと言われた。
    友達と大人の世間話の真似をしたら先生が聞いていて笑った。
    お弁当蓋を止めてある輪ゴムをつまんで 手を離して蓋にばちんとさせた音。

  • クリスマス会や卒園式を茶番とバッサリ。
    能町みね子さんはNHKラジオすっぴん!で知った。
    すっぴん!は今朝最終回だったが能町さんの本はもっと読み続けていくつもり。
    おそるべし幼稚園児だ。

  • 5歳で強烈な自我が芽生えた早熟な主人公。
    その自意識と現実の振る舞いのギャップ。
    ところで、能町みつ子って誰だろう。

  • 能町みね子「私以外みんな不潔」https://gentosha.co.jp/book/b12062.html 読んだ。ブログとエッセイしか読んだことなかったけどこれ超絶よかったびっくりした。幼少期の記憶を混ぜて書いてるなら5歳前後の記憶がこんなにあるなんて数年前の記憶すらないわたしからするとうらやましいというか大変そうというか(おわり

  • 夏休みに札幌から関東の幼稚園に転園してから、3月に卒園するまでの幼稚園児の日々。どんどん書き進めていくペンちゃんの漫画。母親、姉、先生。絶望的なトイレ。ピアノの先生。お当番さん、おもらしをいじめてくる男の子たち、絵をほめてくれる女の子たち。

    豊かに広がる5歳児の世界。5歳児の私小説、すごすぎ。あぁ確かに、幼稚園の頃ってこんなふうに見てたかもって、かすかな記憶がよみがえるような。子どもにはきちんと接しないといけませんね。

  • 久保みねヒャダが好きで、能町さんのエッセイも一応大体は読んでいます。

    この本は、能町さんの半自伝的小説らしいので、そう思って読んでいました。

    読んでいると苦しくなってきて、何回か、途中で読むのをやめようかと思いました。最後まで読んだけど。

    私も子供時代、頭はそんな良くなかったけどとにかく敏感な子供だったので、幼稚園にはあまり適応できず、そういう自分の子供時代の色々なことを思い出して、辛くなりました。

    こんなに自意識がある子供だったら幼稚園は辛いでしょうね。こんなに大人びているのに、おもらしだけはしてしまうというのも、とても可哀想。

    花川先生が、最後にとても良くて、そこに救いがありました。「小学校ではお勉強がんばってね」と、全員に言ってるのかもしれないけど、この子にとってはとても励みになったことでしょう。

    多くの友達ができなくても、ほんの少しだけでも信頼できたりホッと出来たりする相手や場所がある、そのことが命綱となってなんとかやっていける。

    小学校に上がってその後どうなったか、というのも読みたいな。

    あと、コピー機が欲しいという子に対してプリントゴッコを与える親、というのはなんかいいな、と思います。

    「私以外みんな不潔」というタイトルはキャッチーで人目を引きますが、私としては「おゆうぎの部屋」の方が合っていた気がします。

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著者プロフィール

北海道出身、茨城県育ち。文章やイラストの仕事のほうが多い漫画家。他称好角家。雑誌やネット媒体でコラムなどの連載多数。2006年、イラストエッセイ『オカマだけどOLやってます。』(竹書房)でデビュー。著書に『くすぶれ!モテない系』(文春文庫)、『ドリカム層とモテない系』(ブックマン社)、『逃北〜つかれた時は北へ逃げます』(文春文庫)、『「能町みね子のときめきデートスポット」略して能スポ』(講談社文庫)、『雑誌の人格 2冊目』(文化出版局)、『うっかり鉄道』(幻冬者文庫)など。『「能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター」、略して能スポ』(講談社文庫)がサッカー本大賞2017の大賞を受賞。ラジオやテレビなどでも活躍している。

「2018年 『中野の森BAND』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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