怖いへんないきものの絵

  • 幻冬舎
3.62
  • (19)
  • (44)
  • (40)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 451
感想 : 53
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344034037

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • めっちゃ面白かったです♪
    所々吹き出しながら読みました。

    ヒット作『怖い絵』と『へんないきもの』がコラボ!
    まず早川いくをさんがご自身のセンサーに「どこかおかしい」と引っかかった絵画をピックアップ。さらに打ち合わせで数点に絞り込み、中野京子さんがその絵をいちおうどんな絵かレクチャーしたそう。
    それを再構成してツッコミとボケと各々の知識が冴え渡る対談形式のようなものにしているのかな。
    絵画も生き物も好きだけど詳しくないって人でもガハハと笑いながら学べるお得な書。

    あと中野さんのエイのおはなしサイコー!!!

    レビューを書かれたフォロワーさんに感謝です。

    • やまさん
      5552さん
      こんにちは。
      いいね!有難うございます。
      きょうは、すごくいい天気です。快晴。
      やま
      5552さん
      こんにちは。
      いいね!有難うございます。
      きょうは、すごくいい天気です。快晴。
      やま
      2019/11/20
    • 5552さん
      やまさん
      いいね!とコメントありがとうございます。
      夕方になると冷えますね。
      どうぞ暖かくしてお過ごしくださいね。
      やまさん
      いいね!とコメントありがとうございます。
      夕方になると冷えますね。
      どうぞ暖かくしてお過ごしくださいね。
      2019/11/20
  • 絵画に出てくる生き物について、へんな生き物の早川さん、怖い絵の中野さんが語る。簡単に読めるものと思って借りました。

    なんでここにこんな生き物描くの?これちょっと描画変じゃない?というのが主流なので、「怖い」はあんまりありません。「怖い」もこういう怖い逸話というより絵自体が怖い。アルチンボルトの「水」は知らなかったけどむちゃくちゃインパクトあるし、その中のこいつおかしくない?って指摘もおもしろかった。

    パオリー二の「蟹に手を挟まれる少年」辺りは、蟹よりも何故ここ絵を描いた?って話ですが、その辺もゆるい感じでよかった。

    短めでホッと一息楽しんで読めた本でした。

  • 「怖い絵」の中野京子と「へんないきもの」の早川いくをとの共著とくれば、もうこれは読むしかないでしょう。内容も期待通りのもの、最高に面白い。洋画に出てくるいろいろないきものーサメ、オオカミ、トラ、シノノメサカタザメ、ヒドラ、カニ、ミツバチ、ハエ、ライオン、ピパピパ、ワニ、サル、ヘビなどが取り上げられている。一応何かの意味を担って出てくるのだが、それが変なんだよなあ。なにそれ?って感じ。西洋人って変なの!そして、早川いくを氏と中野京子氏の絶妙のやり取りが、最高に笑える。早川いくをさん、まとめ方上手い!

  • 美術の先生とこの本の話をしていたら、持ってます!とのことで、快く貸して下さった。
    ここに登場する絵で、知っているモノは実は一つもなかった(あ、野菜のトリックアート?アルチンボルドだけは知っていた)が、そんな美術の知識のない凡人にも楽しく読める本だった。

    中野京子さんの歴史的絵画に関する手ほどきと、早川いくをさんの生物学の見識からくるかなりマニアックな解釈の相乗効果。

    早川いくをさんの「変な生きもの」は、学校図書館にもあるが、背表紙を直した時にチラッと見ただけできちんと読んではいなかった。俄然読んでみたくなった。
    2019.12.14

  • 『へんないきもの』の早川いくをと『怖い絵』の中野京子のコラボ。
    絵画の中の妙に気になるへんないきものについて、
    早川氏が中野氏のレクチャーを受けるという内容。
    『ワトソンと鮫』コプリー
    『魚に説教する聖アントニウス』ベックリン
    『赤ずきんちゃん』ドレ  『ロムルスとレムス』ルーベンス
    見た目で印象派1『死の力』ビアード
    『ペルセウスとアンドロメダ』メングス
    『ヘラクレスとルレネーのヒドラと蟹』ペルッツィ
    『カニに指を挟まれる少年』パオリーニ
    『ヴィーナスとクピド』クラナッハ  『聖母子』クリヴェッリ
    見た目で印象派2『恋に落ちたライオン』ロクプラン
    『コショウソウとピパ』メーリアン  『水』アルチンボルド
    『美術鑑定家としての猿たち』マックス
    見た目で印象派3『大海蛇の巣穴』ヴェッダー
    『人間の堕落』グース
    参考文献有り。写真提供、所蔵先有り。
    あの~なんでこの絵にこんないきものが描かれているんですか~?
    な、早川さんのユルい問いに、これはね!とビシッと答える
    中野さんの遣り取りで、その絵画について紐解いていく内容です。
    絵の描かれた背景、時代、工房の共同作業、擬人化、象徴等が、
    次々と明らかになってくるのだけれど、その対話がなんとも
    絶妙の加減で面白い。なんともわかりやすいのも、良い。
    加えて、早川さんの生物学な雑学知識も満載で、捧腹絶倒。
    また、エイのトラウマでおたおたするような中野さんの様子は、
    彼女の意外な一面を見られた感じで、なんか新鮮でした。
    二人が、大好きなメーリアンとアルチンボルドについて話して
    くれたのは、嬉しかったです。

  • どなたかの本棚で知り、興味深く面白く楽しく読了 と言うか鑑賞しました(笑)
    著者お二人の特性が遺憾無く散りばめられていて否応なしに引き込まれていました。もともとお二人の作品「怖い絵」も「へんないきもの」も知らなかったけど、まさか絶妙にコラボした作品になるとは!
    令和2年の初読みにふさわしい本でした。

  • 面白かった。「ワトソンと鮫」、赤ずきんちゃんの寓話の教訓、不屈の人のメーリアンのエピソードなどは別の中野先生の著書で読んだことがあったけれど、それでも絵画を通して、その絵画に描かれた生き物と通して語られると、また別の側面から見ることが出来て面白い。しかも生き物の本を書く人の疑問とあって、目の付け所が違うなあ、と思う。
    中野先生のエイに対するトラウマの話、面白かった(申し訳ありません)。早川先生の掛け合い込みで面白いのだと思うが、恐怖というものに客観性がなくなるのは「怖い」というキーワードで何度も本を書く人でも同じなのだと思った。
    ミツバチで人類は滅ぶのか「ヴィーナスとクピド」クラナッハ と ハエで人類は復活できるのか「聖母子」クリヴェッリ の二つは本当に興味深い。マゴット治療についての話が凄すぎて。
    猿に対しての認識の違いも興味深かった。これも以前、中野先生の著書で読んだことがある。

    てっきり実在しない「怖い」いきものの話だと思っていたが、取り上げられていた生き物の多くは実在するものだったので、それも驚きだった。

  • 新幹線の東京ー大阪間で移動のため購入。
    往復で読了するくらいドはまりしました。

    昨年大ヒットした「怖い絵」の作者中野京子さんと
    「へんないきもの」の作者早川いくをさんがコラボし、
    怖くてへんな絵画を面白おかしく解説していく。

    「へんないきもの」シリーズを昔読んだ頃を思い出し、
    どこか懐かしくなるとともに、クスっと笑ってしまう独特の雰囲気が面白い。

    時代は変わっても、何かを擬人化したり、風刺だったり、トリックアートだったり。絵で楽しむということは全世界共通だなと感じました。

  • 面白かった。エンタメに寄りすぎず、アカデミックに構えなくていい本。

  • 2019.12.11読了。絵画の見せ所をオペラで例えてるのは分かりやすかった。まぁドラマの方が身近ではあるが。「絵」になるのは美男美女なのだ。『トカゲに噛まれた少年』に対するゲイの方の見解も興味深かった。知ってる人が見るとこういう見方が出てくるのが面白い!そういえば柴刈りの柴ってうろ覚えだ。これ読んで改めて検索した。絵の中のジェネレーションギャップと捉えるか歴史と捉えるか…。メーリアンという人の話を読んでファンになってしまった。凄い人がいたもんだ!でもどの時代のどの場所にも一定数こういう人はいるようだ。しかもカイコときた!まるで虫愛る姫君じゃないか!蚕は神の虫ともいう。メーリアンもこの神の虫に魅せられた1人だったのだろう。にしても読めば読むほど凄い人だ。絵画の中の猿について昔の西洋では猿は醜さの象徴だったらしく日本の温泉ザルを見たら罪と悪徳と汚れが湯に浸かってると感じるのだろうか。という一文の後の3匹の温泉ザルに矢印で罪、悪徳、汚れと示してるのは思わず吹いてしまった。くそっこんなものでっ…!表紙の見返しに最終章の『人間と堕落』の一文を持ってきていたのは上手いと思った。どこで出てくるんだろうとワクワクしてたら最後だったのだもの。細かい詳細は忘れたが最近の研究で蛇の脚は存在したなんて話を見聞きした。神話は人が作ったものだけど逆転現象が起きているという事実はなかなかに面白い。

    • goya626さん
      面白さが伝わって来るいきいきとした評ですね。私も読んで、とても面白かったです。
      面白さが伝わって来るいきいきとした評ですね。私も読んで、とても面白かったです。
      2019/12/11
全53件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中野京子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×