- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344403512
感想・レビュー・書評
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強烈な物語だった。我孫子武丸の『殺戮にいたる病』のラストにはぶっ飛んだが、この作品は、それを超える衝撃があった。
上巻を読み終えた時は、このままグロイいだけの物語で終わらないでくれと祈るような気持ちでいたが、そんな思いは杞憂に終わった。
終盤を迎え、次から次へと出てくる衝撃の事実。内容だけを見ると、どんよりと暗い作品になりそうだが、袴田の人物像であったりが、ただの暗黒小説にしない役割を形成している。これが新堂冬樹の筆力なのか。物語としても非常に面白く、あっという間に読み終えてしまった。
全体的にはエグイ物語だが、ラストでほんの少しだけ救われた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
救い様のない作品。
オロオロするばかりの中年恋愛小説家。
闇は、自分の中にあり、
母がなくなった理由が明らかになることで、
業の報いがやってきた。それが、妻を無口にさせ、
息子を凶暴にした。
本当の主人公が、最後に登場して、
悪のシナリオが、明らかにされる。
売れればいいという 本のあり方を問うようだが、
どうも、違うねぇ。
作中 小説『鬼子』が、ベストセラーになる設定があるが、
それは、無理ですよ。
この作者の妄想は、いつまで続くにだろうか。 -
この頃の新堂冬樹は本当に面白かったなぁ…
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凄かった。壮絶な真実と結末。でも一番怖かったのは『解説』。
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奥さんが怪しいと思ったけど、最後はそうきたか・・
健康なのに記憶を失うってそんなことがあるのだろうか。
でも袴田も被害者。
15歳はまだまだ子供だから、母親との関係は自分の中で消化しえないものとなり、結婚してからも苦しむこととなった。
そりゃそうだろう。親子であり恋人であり。
近親相姦とは恐ろしものだ。質が悪い。 -
再読。やっぱり面白ーい。私の感じる新堂冬樹の魅力が一番よく詰まっているのがこの「鬼子」。エグさと、家庭内暴力という重いテーマの中に、ほどよく散りばめられているユーモアのバランスが本当に絶妙。
飽きさせないストーリーとどんでん返しもありで、今回も一気に読んでしまった。 -
2011年12月
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かなり前に読んだ。
内容イマイチ覚えてなくて、レビューを読んでるとなんとなく思いだした。
そんな感じ。 -
ドロドロというか、えげつない。読んでいると辛くなってくる。でも、読み始めると止まらなくなる。そんな作品でした。
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2007年読了。