- Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344410053
感想・レビュー・書評
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裁判が始まってからは格別に面白くなった。
愛したが為の死と言うけれど、やはり家族はそうも言えないだろうなぁ、、とモヤモヤ。
まぁ、物語だから!と割り切りたいのだけど
形は違えど実際に周りにも、こんなになってしまうまでの愛のカタチが沢山転がっているのだろうな。
死ぬの反対。不倫反対。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
男女の性を主軸に、愛やエクスタシーの中で死にたいと願う女性とそれに翻弄される男性の話。出会いから愛し合う、最後には殺してしまうまでの描写が浅い。筆者が男性だからか、そうあるだろうと思われている女性の性が描かれ、それを解さないのは不憫だという部分もあり、偏りが強い作品だなと思う。後半は、逮捕されてからの主人公の心の動きが丁寧に描写されいてようやく本を読んだという気になった。
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2019/01/15読了
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中年の男女の不倫愛はいよいよ深みにはまってゆく。そして最後の1/4で話は急展開して、そこから先もストーリーには引き込まれる。最後の最後、話がいよいよ終わろうかという頃になって主人公のもとに一通の手紙が届き、それを読んだ時に、ひたすらにポルノのような描写が続いていただけではなくて、長い長い物語はこの手紙に続くためだったんだと思わされる。過激な物語ではあるが、読み応えのあるお勧めの小説。
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タイトルの「愛の流刑地」というのは、なじみのバーのママさんからの手紙に書いてあったことなんだー、と知る。
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夫との冷え切った関係に悩む冬香は、菊治とのセックスのなかで、オーガズムに至る瞬間に「殺して」と口にするようになり、やがて菊治は彼女の首を絞めて殺害してしまいます。
警察に電話して自首した菊治に取り調べがおこなわれ、その後裁判がはじまります。そんななか、冬香との愛を題材に書いた彼の作品『虚無と熱情』が刊行され、彼の起こした事件のためもあって異例の売れゆきとなりますが、菊治は彼と冬香との愛のかたちが他のひとたちには理解されないことを知り、彼女との思い出のなかに埋もれていきます。
本書のあらすじは知っていたので、「エクスタシーは死に通じる」というテーマを、著者なりのしかたで小説にしたのかと思ったのですが、そのようなつながりは見いだせませんでした。どうしてこういう筋立てにする必要があったのか、けっきょくのところよくわからないままです。菊治が留置場で自慰をする場面にはちょっと意外さを感じましたが、それもけっきょくのところ私小説的な自己の卑小さの露呈にはいたりません。余計なことかもそれませんが、著者はみずからの信じる性愛を洗練されたものとして示したいというこだわりに囚われてしまっており、そのことがかえって滑稽さを感じさせるのではないかという気がします。もっと泥臭い官能性にまで堕ちきってしまえば、世の読書人たちのなかにも、もうすこし著者を評価しようという者が現われたのではないかという気もするのですが。 -
新しい言葉を作ろうとしている印象が強く、作品そのものは面白いのに、なんとも堅苦しい感じのする作品です。
ある意味背伸びをしすぎている感じがして、馴染み辛いものがあります。
作品そのものを楽しむには作者が主張しすぎていて、あぁ、今私は小説を読んでいるんだなぁって。
ある意味サイレント映画のような印象の作品です。活動弁士が作者のね。
何処と無く重厚な雰囲気の行列に含まれたメールのやり取りはもうある意味滑稽で唇がへの字に曲がりそうになります。
題材に興味があるのなら自分なりの訳注をつけて読むのにオススメな一冊です。 -
引っ越しでばたばたしていたのであまり本が読めない日々が続いた。渡辺淳一さんがなくなったので、いままで積ん読だった『愛の流刑地』を読んでみた。はっきり言ってつまらない。好きな人には申し訳ないけれど、下世話なお話というだけで決して崇高な話でも何でもなかった。残念だけど、まあこういう事もあります。
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下巻だけでいいや。。
朝の電車で日経新聞を読むオジサマ達は
面白かったのかな?